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momoな毎日

古いカルト映画から最新アクション、海外ドラマまでいろいろレビューしています。好物はオカルト、サイコ、殺人鬼、吸血鬼、廃病院、エイリアン、人魚、ローマ時代などなど。結果的にホラーものが増殖中。

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‘殺す女’フランス映画2作品 『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』『甘い罠』

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今回はちょっと変わったフランスのサスペンス2作品をご紹介。
どちらも自分が生きていく上で邪魔になった人を、自分勝手な理由でいとも簡単に殺してしまう、人として何かが足りない女の話。
監督はクロード・シャブロル。

沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇 -La Cérémonie- (1995)
脚本:クロード・シャブロル、カロリーヌ・エリアシェフ
原作:ルース・レンデル「ロウフィールド館の惨劇」
製作:マラン・カルミッツ
出演:
イザベル・ユペール(ジャンヌ)
サンドリーヌ・ボネール(ソフィー)
ジャン=ピエール・カッセル(ジョルジュ・ルリエーブル)
ジャクリーン・ビセット(カトリーヌ・ルリエーブル)
ヴィルジニー・ルドワイヤン(娘メリンダ)
ヴァランタン・メルレ(息子ジル)

Claude Chabrol_01

あらすじ:
新しい住み込みの家政婦ソフィーを雇うことになった裕福なルリエーブル家。
寡黙で愛想は悪いが料理が上手く、掃除も完璧な彼女に一家は満足し、家族の一員として大事にしていた。
そんなある日、ちょっとした事から大学生の娘メリンダがソフィーが非識字者だということに気づく。メリンダは教えてあげるから気にしないでと告げるが、人が変わったように敵意剥き出しに恐喝まがいの暴言を吐くソフィー。驚いたメリンダは両親に相談するが-


Claude Chabrol_05郊外にある村の外れ、大きな屋敷に居を構えるルリエーブル家。
当主のジョルジュは工場経営、妻のカトリーヌは元モデルで今は画廊を経営、長女メリンダは大学生で週末のみ帰り、長男ジルは高校生という家族構成の裕福な家庭だ。新しく住み込みで雇われた家政婦ソフィーは大人しく、無駄口の無い真面目そうな若い女性。実際、仕事ぶりも申し分なく、家族は重宝し大事にしていた。
しかし、ソフィーが村の郵便局に勤めるジャンヌと親しくなるにつれ、状況は少しずつ変わってくる。
ジャンヌは過去に2歳になる自分の娘を殺害したとして逮捕、裁判にまでなったが証拠不十分で釈放されたという過去を持っていた。そんな過去のある粗野なジャンヌを毛嫌いしていたジョルジュは、ソフィーが彼女と付き合うのを厳しい目で見ていた。
では、ソフィーはどうなのか?実はソフィーの過去にも寝たきりの実の父親がソフィーの出かけた間に焼死するという事件があった。この事件でソフィーは警察に疑われるも、不在だったことで証拠不十分となり嫌疑が晴れている。
一部の人に冷たい目で見られ孤独であった2人が通じ合い、仲良くなるのに時間はそうかからなかった。
Claude Chabrol_07ソフィーにジャンヌという仲間が出来たことで、少しずつ剥がれてくるソフィーの善良さ。それは雇われている屋敷の中でも徐々にその正体を現してくる。
大人しく優しげな様子に覆われていたソフィーの実体は、娘メリンダによってソフィーの非識字者という秘密が暴かれた時に一気に爆発する。
読み書きが出来ないという事はソフィーにとって最大のコンプレックスであり、ジャンヌにさえ秘密にしている事であった。それを知ってしまったルリエーブル家は、もはや雇い主でも理解者でも無く、ソフィーにとっての恥の根源であり排除することによってしか生きていくことが出来ないものであった。
一緒に行動したジャンヌは、理由などどうでもよく、ただ単に自分をバカにした金持ちが許せないのであったに過ぎない。

フランスにおける非識字者
政府機関のANLCI(非識字者対策庁)はこのほど、仏国内の非識字問題の現状に関する分析結果を発表した。統計機関のINSEEがまとめた最新の調査結果(2004年から2005年にかけて、仏本土で18才から65才までの1万人を標本調査した)によると、読み書きの能力に著しい不足のある人の割合は全体の9%に上る(310万人に相当)。
ANLCIはこの結果について、45才を超える層では非識字者の半数以上が学校教育を受けている点を指摘、年を経るにつれて識字能力が薄れてゆく問題への対応が必要であることを強調する。

非識字者の地理的分布を見ると、半数が農山漁村地域や低人口地域に居住しており、これは、都市郊外の問題地区における学校教育の強化だけでは非識字者の問題を解決できないことを示唆している。また、非識字者の4分の3は、5才の時に家庭でフランス語のみを使って生活しており、これは移民と非識字者の問題を必ずしも同一視すべきでないことを示している。ANLCIによると、非識字者の57%は就労しており、周囲の理解と努力があれば、社会への同化が可能であることを窺わせる。
在仏日本商工会議所データより




甘い罠 -Merci pour le chocolat- (2000)
脚本:クロード・シャブロル、カロリーヌ・エリアシェフ
原作:シャーロット・アームストロング「見えない蜘蛛の巣」
製作:マラン・カルミッツ
出演:
イザベル・ユペール(マリ=クレール(ミカ)・ミュレール)
ジャック・デュトロン(アンドレ・ポロンスキー)
アンナ・ムグラリス(ジャンヌ・ポレ)
ロドルフ・ポリー(ギヨーム・ポロンスキー)
ブリジット・カティヨン(ルイーズ・ポレ)
ミシェル・ロバン(パトゥ・デュフレーニュ)
マチュー・シモネ(アクセル)
リディア・アンドレイ(リズベット)

Claude Chabrol_22

あらすじ:
出生時に看護師の手違いで、あやうく別の赤ん坊と取り違えられそうになった事があったと知ったピアニストの卵ジャンヌ。彼女は興味本位から、取り違えられそうになった先の裕福なポロンスキー家を訪れる。そこにはピアノだけが人生の高名なピアニスト、ジャック、後妻のミカ、当時の赤ん坊だったギヨームがいた。
ミカはジャックとは1度離婚し、再度結婚したところで、自身は有名なココアメーカーの社長であった。
気持ちよくジャンヌを迎えた一家だったが、ひょんな事からジャンヌは、ギヨームに出されたミカが作ったココアに睡眠薬が盛られていたことを気づいてしまう-


Claude Chabrol_25善良を絵に描いたようなココアメーカー社長ミカ。芸術家の夫を支え、会社の経営をこなす。夫の連れ子であるギヨームにもよく気を遣い、完璧な妻であり母親であった。
ミカの父親は有名ココアメーカーの創立者。少し前に両親共に亡くし、ミカは会社の経営を継いだ。しかしミカは実の子ではなく養子であった。両親の死因は説明されていない。
そしてジャックの前妻でありギヨームの実の母親リズベット。彼女はミカの親友であったが、ある日、運転していた車で事故を起こし死んでいる。事故の原因は居眠り運転。家を出る前、ミカの作ったココアを飲んでいた。

Claude Chabrol_24そのポロンスキー家に関わることになったピアニストの卵ジャンヌ。
母親は研究者で堅い考えの家で育てられたが、父親が居ない母子家庭であったために、過去に関わりのあった高名なピアニスト、ジャックに父親として惹かれてしまう。
ジャックもジャンヌのピアニストとしての実力を認め、彼女のレッスンを引き受けることを決めた。
それを横目で見ている、音楽的素養の無い息子ギヨーム。
全てを静かに暖かい目で見守るミカ。
しかし、善良なミカの仮面に隠されている真実を誰も知らない。それをひょんな事から見つけたのはジャンヌだった。
そしてミカの魔の手は次なる獲物に向かう。それは全て愛する夫との2人だけの世界を築きたいためであったのか。




派手な音も場面もなく、淡々と描かれるある一家の日常。
どちらの作品も裕福で善良な家族が登場する。金持ちでも決して高慢ではない。
しかし淡々と描かれているのに反し、シーンが変わるたび、めまぐるしく変わる主人公。監督クロード・シャブロルは、殺人を犯す女達だけではなく、彼女達を取り巻くどの登場人物にもライトを当て、実体をさらけ出していく。

そしていとも簡単に殺人という方法で事態の収拾を図る女達。
彼女達の心の中には、守るべき小さな大事な物があり、それを奪う者には容赦がない。
愛情深く善良で、立場を完璧に演じている彼女達の守るべき心の中にある物は、小さく冷たい石のようだった。

ではまた

Claude Chabrol_06

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『ミッドナイト・ミート・トレイン』(2008) - The Midnight Meat Train -

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乗ったら最後。絶対に降りられない。生きたままでは…

The Midnight Meat Train_11



The Midnight Meat Train_52

■ミッドナイト・ミート・トレイン - The Midnight Meat Train -■
2008年/アメリカ/100分
監督:北村 龍平
脚本:ジェフ・ブーラー
原作:クライヴ・バーカー
   「ミッドナイト・ミート・トレイン」
製作:クライヴ・バーカー 他
製作総指揮:ジョー・デイリー 他
音楽:ヨハネス・コビルケ 他
撮影:ジョナサン・セラ

出演
ブラッドリー・クーパー(レオン)
ヴィニー・ジョーンズ(マホガニー)
レスリー・ビブ(マヤ)
トニー・カラン(運転士)
ブルック・シールズ(画商スーザン・ホフ)
ロジャー・バート(ジャーギス)
バーバラ・イヴ・ハリス(リン・ハドレー刑事)
ピーター・ジェイコブソン(オットー)
テッド・ライミ
クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン


解説:
『ゴジラ FINAL WARS』『あずみ』『VERSUS ヴァーサス』で、その比類なき才能を見せつけ、日本国内外で高い評価を受けてきた北村龍平監督が、クライヴ・バーカーの原作で、鮮烈なハリウッドデビューを飾る!
 (amazon)

あらすじ:
The Midnight Meat Train_04ニューヨークに恋人と住む写真家レオン。
ある晩、チンピラに絡まれていた女性を助けたが、翌日の新聞でその女性が行方不明になっていることを知る。その晩撮った写真を確認して怪しい男が写っているのに気づいた彼は、恋人マヤの止めるのも聞かず、取り付かれたように男を追跡する-



クライヴ・バーカー原作「ミッドナイト・ミート・トレイン」を日本人監督が映画化。
クライヴ・バーカー独特の、じめっとした泥臭さが無いなぁ、珍しいと思って調べてみると、脚本改稿過程で北村監督とかなり意見の相違があってやり合ったらしい。結局は北村監督が意見を押し通した形になったということで、本作はクライヴ・バーカー原作ベース、北村龍平監督の『ミッドナイト・ミート・トレイン』となります。

 クライヴ・バーカーについてはこちらの記事を『クライヴ・バーカー 血の本




The Midnight Meat Train_09レオンはニューヨークの街を被写体に、人に訴えかける何かを模索している、まだ芽の出る前のカメラマン。小さなアパートで理解のある恋人マヤと暮らしており、スクープ写真などを雑誌社に売りながら生活している。
共通の友人であるジャーギスに画商を紹介してもらい、もっと人に訴えかける唯一無二の写真が欲しいと言われたレオンは、その夜、被写体を探しに夜の街に一人出た。そしてたまたま、地下鉄へと延びる階段で、チンピラに絡まれて困っていた女性を助けたのである。礼を言い、地下鉄へと消えた女性。しかし翌日の新聞には、そのモデルである女性が行方不明になったと報じられていた。
あのチンピラ達が犯人ではないかと警察に通報するも相手にされず、自宅に戻ったレオンは撮影した写真を調べ、地下鉄に乗り込む女性と一緒に写っている一人の怪しい男を見つける。
この地下鉄では昔から人が消えるという都市伝説があった。

The Midnight Meat Train_13以上のように、話は一人のカメラマンが巻き込まれるサスペンスとして進行していくが、同時にこの都市伝説の実体が、これでもかと映像にされ、この作品がホラーであったことを思い知らされる(それもゴア)。
レオンとマヤのアパートや、マヤの勤め先であるレストランがとても暖かみのある内装であるのに対し、怪しい男マホガニーが勤める食肉解体工場や、殺戮が行われる地下鉄の様子は、ライトに光る冷たいメタルの質感で非常に対照的だ。
マホガニーがどうして次々と人を惨殺していくのかは、まだレオンには分からない。人の少ない深夜の地下鉄を選び乗り込むマホガニー。犠牲者はたまたま乗り合わせた乗客だ。いきなり近づいたかと思うと重量感のあるハンマーで力任せに滅多打ちにして殺戮していく様子は圧巻。
自分で自分を守ることが出来ない都会人に同情を禁じ得ない...。
メタルな車内に飛び散り、流れ出す血は、まるで生きている物質のようで、北村監督を血液の魔術師と呼ぼうと思う。

The Midnight Meat Train_19他にも、食肉解体工場の肉がたくさん吊り下げられている大きな冷蔵室の中での、息をつかせぬかくれんぼや、マホガニーが乗り込む電車を上品に座ってホームで待つシーンなど目を見張るものがある。
そして、思わずのけぞるのが、タイトルにもなっているミッドナイト・ミート・トレイン。直訳するなら、真夜中の食肉列車
あぁー、そのままだ。この画像はあえて載せませぬ。本作を観た人だけがこれを観るのを許される(ことにしよう)。

警察に任せておけばよかったのに、ついついこの怪しい男を尾行し、その隠されたものを発見してしまったレオン。恋人や友人まで巻き込んでミッドナイト・ミート・トレインの洗礼を受けることになる。さぁ、彼は、彼らは助かるのか!?そしてこの男マホガニーはどうして地下鉄で殺戮を犯しているのか
どうしてバレないの!?誰が掃除を!?そして遺体はどこに!?


監督 北村龍平
DGA(全米映画TV監督組合)に所属する日本人映画監督。大阪府生まれ。
現在はロサンゼルスに在住。
大阪の高校中退後、17歳でオーストラリアへ渡り、スクール・ オブ・ビジュアル・アーツ映画科に入学。卒業制作の短編映画『EXIT -イグジット-』が高い評価を受け、年間最優秀監督賞を受賞する。
自主制作映画『DOWN TO HELL』が第1回インディーズムービー・フェスティバルでグランプリを受賞し、渡部篤郎主演で『ヒート・アフター・ダーク』を製作し監督デビューする。
『VERSUS -ヴァーサス-』でローマ国際ファンタスティック映画祭監督賞、『荒神』でブリュッセル国際ファンタスティック映画祭監督賞、『あずみ』でフィラデルフィア国際映画祭観客賞を受賞。


本作は製作時に原作者クライブ・バーカーともめたという以外にも、完成後(2007年11月)、配給会社ライオンズゲートの事情か何かで公開時にもケチが付き、一時はDVDスルー作品となるところだった。それをクライブ・バーカー自身による後押し等の力でようやく2008年8月1日に全米102館で限定公開。製作費1,500万ドルに対し、総興収73,548ドルの結果に終わっている。日本でも未公開だ。
自分としては、クライブ・バーカーらしさが抜けているとしても、かなり完成度が高い作品と思っているので、どうしてこうなったのか不思議でならない。



大人の事情はさておき、
歯を抜き、爪を剥がし、目玉を取り出し、髪を剃る徹底した解体ぶりと、「あー、どうしてそうするかな!?」というホラーに必ず必要な残念なシーンがきっちり納められている本作。
日本人監督のスタイリッシュなゴアホラーを是非、お楽しみ下さい。

The Midnight Meat Train_14



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『パッション・プレイ』(2010) - Passion Play -

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いつから「普通」が偉くなった?

Passion Play_08


■パッション・プレイ - Passion Play -■
2010年/アメリカ/94分
監督:ミッチ・グレイザー
脚本:ミッチ・グレイザー
製作:ミーガン・エリソン他
製作総指揮:タイラー・クォン他
音楽:ディコン・ハインクリフェ
出演
ミッキー・ローク(ネイト・プール)
ミーガン・フォックス(リリー・ルスター)
ビル・マーレイ(ハッピー・シャノン)
ケリー・リンチ(ハリエット)
リス・エヴァンス(サム・アダモ)
ロリー・コクレーン(リッキー)
ロバート・ウィスダム(マルコム)

解説:
『レスラー』のミッキー・ローク主演、究極の美女をめぐるハードボイルドムービー。『トランスフォーマー』のミーガン・フォックスとビル・マーレイが共演。『リクルート』の脚本家、ミッチ・グレイザーが監督を務める。
(キネマ旬報社)
あらすじ:
Passion Play_05トランペット奏者ネイトはそれなりに知られた音楽家だったが、薬と酒に溺れ、今ではさびれた場末のクラブで演奏する身。そんな彼の一夜限りの相手がマフィアのボス‘ハッピー’の妻だったことから、砂漠に連れて行かれ殺されそうになる。
通りがかった先住民に助けられ、命からがらたどり着いたのは、砂漠の真ん中に設営されたサーカス団。彼はその中にある見世物小屋で、「鳥女」としてガラスケースに立つリリーを見つける-





世渡り下手なトランペット奏者ネイトは、自分の信じる音楽性を追求するあまり、人生の階段を踏み間違え、今では街の片隅にあるさびれたクラブでトランペットを吹いている。
そんなネイトが主役の物語。
ネイトには『レスラー -The Wrestler(2008)』の後のミッキー・ローク。また悲しみを背負う人生の敗者役だが、『レスラー』に比べて、ナイーブで大人しめ。暴力もふるわない。『ロシアン・ルーレット -13(2010)』に比べても、優しげで頼りなげな人物だ。

Passion Play_03薬物からはなんとか立ち直り、トランペットでその日暮らしをしているネイトだったが、ある夜のお相手がマフィアのボス‘ハッピー’の妻だったことから、殺し屋に砂漠に拉致され、頭に銃を突きつけられる。もう終わりだと観念したネイトが空を見上げ目にした物は、悠々と飛ぶ鷲の姿だった。
そこへ追いはぎのような先住民の一団が通りがかり、ネイトは危うく命が助かる。砂漠をさまよい、ようやく見つけたものはうら悲しいサーカス団。そして電話を借りようと見世物小屋に入った彼が見たもの。それは、天使のような羽根を持つ美しい女性リリーだった。
ガラスケースの中で悲しそうに佇む彼女に心を奪われ、一緒に逃げようと話しかけるが、リリーはその姿のせいで外の世界を知らず、無理だと言う。その様子を見ていたサーカス団長がリリーを奪われると思い、ネイトを捕まえ殺そうとする。そこに車を突っ込み、助けに入ったのはリリーだった。2人はサーカス団を後にし、ネイトの地元をめざし車を走らせる-。

ここで観ている者は思うはず。
何故にマフィアの待つ地元に戻る?そのまま2人で遠くに逃げればいいのに、と。
ガラスケースに入れられて、生まれてずっとサーカス団という狭い世界の中にいたリリー。ネイトは自由なはずなのに、殺し屋の待つ生活していた街に戻る。ネイトの生きる世界もまた、ごく限られている。

Passion Play_112人は徐々に心を通わせ、「君は僕が守る」とネイトはリリーに約束する。
幸せな時がずっと続くはずだったが、‘ハッピー’にネイトの命と引き替えに連れて行かれるリリー。結局はリリーに守られたネイトだった。
‘ハッピー’は宝物のようにリリーを大事にするが、このマフィアのボスは気まぐれだ。リリーを見ても幸せな気分でなくなったと、結局はリリーをガラスケースに入れ見世物に。それを知ったネイトは居ても立っても居られず、助けに行くことを決意する-。




キネマ旬報社の解説にはハードボイルドムービーとあるが、どちらかというと、刹那的に生きる悲しい男のラブロマンスといった趣だ。リリーの羽根についても解釈は様々に出来て、ファンタジーといった作品でもある。
本作は、日本だけでなくアメリカでも劇場公開されず、そのままDVDになった。
レビューなんかも見ると辛口評価が多くて、DVDスルーとあわせて自分としてはちょっと意外。
今時流行の次々作られるPOVホラーよりも劣っているとは、とても思えないが..。
最後は、ありがちと言えばそうかもしれないが、それまでの閉塞感漂う世界から、ネイトとリリーの笑顔と一緒に一気に解放される様子がすがすがしい。例えるなら『ブレードランナー』最後シーンの、小さい版かなぁ。

ではまた

 

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「スパルタカスⅡ」(2012/TV) - Spartacus: Vengeance -

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とうとう始まりましたよー、「スパルタカスⅡ」
スパルタカス -Spartacus: Blood and Sand-(2010)」シーズン1が終わり、このシーズン2クランクイン直前に主演のアンディ・ホイットフィールドを亡くし、「スパルタカス ゴッド・オブ・アリーナ(2011)」で時を埋め、ようやく正当な続編、シーズン2がスター・チャンネルで放送開始だ!

 シーズン3レビューはこちら  「スパルタカスIII ザ・ファイナル」(2013/TV)レビュー

Spartacus Vengeance_01


海外ドラマ史上、最も過激な歴史スペクタル第2章

■スパルタカスⅡ -Spartacus: Vengeance-■
TVドラマ2012年/アメリカ

製作総指揮:スティーヴン・S・デナイト、ジョシュア・ドーネン、サム・ライミ、ロブ・タパート
出演
リアム・マッキンタイア(スパルタカス)
ルーシー・ローレス(ルクレティア)
マヌー・ベネット(クリクスス)
グレイグ・パーカー(ガイウス・クラウディウス・グラベル)
ヴィヴァ・ビアンカ(イリティア/グラベルの妻)
ピーター・メンサー(ドクトーレ/オエノマウス)
カトリーナ・ロー(ミラ)
ダン・フューリーゲル(アグロン)
レスリー・アン・ブラント(ナエウィア)
ダスティン・クレア(ガンニクス)
ニック・E・タラベイ (アシュール)
トム・ホッブス(セッピウス)
ハンナ・マンガン=ローレンス(セッピア)

解説:
前作で話題を呼んだ「スパルタカス」の代名詞とも言える壮絶なバイオレンス、魅惑的エロティシズム、そして極悪非道の陰謀・・・。ドラマに欠かせない要素すべてを盛り込み、さらに過激さを増した歴史スペクタクルシリーズ「スパルタカス」の第2章が再び始まる!!


あらすじ:
Spartacus Vengeance_12バティアトゥス養成所が崩壊して数週間。スパルタカス率いる奴隷たちはカプア郊外の地下水路で逃亡生活を続けていた。一方、グラベルは法務官となり、身ごもった妻イリティアとローマで暮らしていたが、惨殺されたローマ兵の遺体に彼の名が刻まれていたことから、彼に対する復讐を誓ったスパルタカスの仕業と断定した義父の命令でカプアへ奴隷狩りに行くことになる。

ローマ帝国に反旗を翻したスパルタカス達の
自由を求めた真実の戦いが今始まる-
 (スター・チャンネル)




舞台は紀元前1世紀の共和制ローマ。
民衆は娯楽で剣闘士の戦いに興じ、貴族達はローマ軍として領土の拡大を図っていた時代。
権力、金、欲望-。そんなものが渦巻いていた時代を背景に生きた、1人のトラキア人が主人公だ。
彼の名はスパルタカス。本名ではない。
闘技場での戦いぶりに、かつて存在した猛将であるトラキアの王にちなみ、こう呼ばれるようになった。

スパルタカス
Spartacus Vengeance_10トラキアの一兵士。
ローマ軍の領土拡大のための戦いに巻き込まれ、奴隷に身を落とした。
シーズン2では法務官として出てくるガイウス・クラウディウス・グラベルとは、その頃からの確執がある。
かつてローマ軍副将だったグラベルは、傭兵として雇ったトラキア兵達との公約を破り、期間を過ぎても解放しなかったばかりか、たてついたスパルタカス達トラキア兵を奴隷として売り飛ばしてしまう。
その間にスパルタカスの故郷トラキアの村をも襲撃し、妻スーラも奴隷として連れ去られた。スパルタカスは剣闘士としてバティアトゥスの剣闘士養成所に買われていくが、その頭には連れ去られた妻と再会することと、グラベルに復讐することだけが渦巻いていた。

トラキア
Thraceトラキア(ラテン語:Thracia、トルコ語:Trakya)は、バルカン半島東部の歴史的地域名。現在は3か国に分断され、西トラキアがブルガリアの南東部とギリシャ北東部の一部に、東トラキアがトルコのヨーロッパ部分となっている。
古代ギリシア時代のトラキアにはインド・ヨーロッパ語族に属する言語を話すトラキア人と呼ばれる民族が住んでおり、独自の文化が栄えた。彼らは様々な小部族に分かれていたが、南のギリシアから様々な影響を受けて国家を形成することもあった。 近年、特にブルガリア領内でトラキア時代の遺跡発掘が進み、黄金文明と呼べるほど大量かつ精巧な金細工が発見されている。  (Wiki:トラキア)



Spartacus Vengeance_104シーズン1で演じていたのはアンディ・ホイットフィールド。イギリス出身、オーストラリアの俳優で2010年、『スパルタカス』の主演に抜擢され好評を博し、シリーズ化される事になった。しかし同年3月、病気であることが分かり降板。2011年9月、18カ月の闘病の末、亡くなった。



Spartacus Vengeance_64シーズン1の次に製作されたのが、「スパルタカス ゴッド・オブ・アリーナ(2011)」。
時系列的には「スパルタカス」の前日譚にあたり、登場するのはまだ若いクリクススと、その頃の剣闘士の王者ガンニクスである。舞台は同じみバティアトゥスの養成所だ。主役はガンニクスで、剣闘士の彼が正当な方法で自由を手に入れたところで物語は終わる。
今作シーズン2にもガンニクスがクレジットされているので、自由の民となった彼がどこかでスパルタカス達と出会うのかな、と思われる。


シーズン1で剣闘士の王者へと登りつめたスパルタカス。
映画『グラディエーター(2000)』でも有名になった剣闘士とは

剣闘士とは
Spartacus Vengeance_29古代ローマにおいて見世物として剣闘士試合で戦った戦闘員。名前の由来は、剣闘士の一部がローマ軍団の主要な武器でもあったグラディウスと呼ばれる剣を使用していたことから来ている。
共和政ローマやローマ帝国の多くの都市にはアンフィテアトルム(円形劇場)が存在しており、そこで剣闘士同士、あるいは剣闘士と猛獣などとの戦いが繰り広げられた。また人工池などを用いて模擬海戦が行なわれることもあった。325年、コンスタンティヌス1世は剣闘士競技を禁止したが、実際には500年頃まで各地で続けられた。
記録上最も古い剣闘士競技は紀元前264年にローマのマルクス・ユニウス・ブルトゥスとデキムスの兄弟が父の葬儀に際してボアリウム広場で行ったものである。

Spartacus Vengeance_102剣闘士となるのは主に戦争で捕獲した捕虜や奴隷であったため、剣の奴隷、即ち剣奴ともよばれた。他、犯罪者が刑罰として就く場合や、自ら志願して剣闘士となる者もいた。奴隷が剣闘士になる場合、剣闘士養成所(ルドゥス)の教官によって優秀な闘士になりそうな人材を市場で買い集められ、長期に渡って訓練を施してから試合に出場した。

かつては試合が始まれば剣闘士たちはどちらか一方が死ぬまで闘ったと考えられていたが、実際には必ずしも死ぬまで戦わされるということもなく、助命されることが多かった。研究によると、紀元1世紀において100試合に出場した200人の剣闘士のうち死亡者は19人で、つまり生存率は9割を超えている。
Spartacus Vengeance_33上述の通り犯罪者が刑罰として剣闘士に就く場合があり、実際に試合で死ぬのは剣闘士として訓練されていない彼らが中心であったと思われる。
そして無事生き残り、引退した剣闘士の中には、訓練士(ラニスタ)として剣闘士を鍛える側にまわる者もいた。彼らにはその証として木剣があたえられた。

剣闘士は競技場で観衆の喝采を浴びる対象ではあり、多額の報酬を受けたが、やはり奴隷身分であり、解放されても名誉あるローマ軍団の兵士になることは出来なかった。  (Wiki:剣闘士)



バティアトゥスの剣闘士養成所でもドクトーレと呼ばれる訓練士オエノマウスにより厳しい訓練の様子が描かれる。
Spartacus Vengeance_34スパルタカスは囚われた奴隷の身としてこの訓練所に連れてこられたが、親友ウァロは金を稼ぐために自ら志願して入っている。そのウァロの妻が今シーズン第1話で亡くなるアウレリアだ。
宴会で催された余興の剣闘試合で、親友ウァロの命を奪うことになってしまったスパルタカス(シーズン1)。その妻の命さえ守れなかったことで、今シーズンでは自身の個人的な復讐には目をつぶり、信念のために全てを犠牲にする覚悟でリーダーシップを発揮していく。


クリクスス
Spartacus Vengeance_35あわせて描かれるのが、恋人ナエウィアを探し求めるクリクスス
クリクススはスパルタカス以前の剣闘士の王者であった。スパルタカスとはその地位を巡り争うが、お互い大事な女性を失った悲しみを知っていることもあり、今は一つの目的に向かって共闘している。
スパルタカスがトラキア出身なのに対し、クリクススはガリア(現フランス)なので何かと2つのグループに分かれ対立することも多いが、分裂すれば共倒れになるということを2人はよく分かっている。よきライバルであり、よき友でもある。

Spartacus Vengeance_118ナエウィアは同じバティアトゥスの奴隷で女主人であるルクレティアに可愛がられていたが、クリクススと愛し合っていることを知ったルクレティアに嫉妬の激情から他の家に奴隷としてやられてしまう。今は行き先も分からない状態だ。孤独に生きてきたクリクススにとって、初めて心を交わし許したナエウィアの不在は耐え難いものがある。




ローマ軍副将として初めてスパルタカスと会った時からの因縁で、またもやスパルタカスを追うことになった法務官グラベル。彼は実在の人物で、実際の第三次奴隷戦争時にスパルタカスを追っている。

第三次奴隷戦争の背景
Spartacus_II第三次奴隷戦争とは、紀元前73年から紀元前71年にかけて共和政ローマ期にイタリア半島で起きた剣闘士・奴隷による反乱である。3度の奴隷戦争の中で最大規模のものであった。反乱軍側の首謀者スパルタカスの名にちなんでスパルタカスの反乱と呼ばれることが多い。

紀元前3世紀後半にイタリア半島を統一したローマの勢いは紀元前2世紀に入っても留まるところを知らず、領土拡大の為の対外戦争に邁進していった。その戦域は広がる一方でありかつ長期に及んだ。
各地に派遣されたローマ軍の中核は重装歩兵であり、その担い手はローマ市民権を持ったローマ市民達であった。同時に彼らはそれまでの国家の経済的基盤と言うべき中小の自作農民でもあったが、このような従軍の連続によって農業を続けることができず、徐々に土地を手放さざるを得なくなっていく。

元老院階層やエクィテス(騎士階級)を中心とするローマの富裕層はこれらの土地を吸収して確固とした大土地所有制を築き上げていった。
彼らは安価な労働力としてローマが征服したガリア、ゲルマニア、トラキアなどの地から大量の奴隷を輸入し、ラティフンディウムと呼ばれる大土地所有制を急速に発展させた。ラティフンディウムにおける奴隷の扱いは人間的なものとは程遠く、彼ら奴隷たちに支えられた大土地所有制が最盛期を迎える中で反乱の危険は高まっていった。

第三次奴隷戦争/脱走・蜂起
紀元前73年春、スパルタカスは剣闘士養成所から脱走を計画、それに同調したガリア人のクリクスス(Crixus)やオエノマウス(Oenomaus)ら数百名の奴隷と共に脱走を実行、その内の7、80人が成功してナポリに程近いヴェスヴィオ山のカルデラに逃げ込んだ。ローマはプラエトル(法務官)ガイウス・クラウディウス・グラベル(Gaius Claudius Glaber)に兵3,000を預け派遣したものの、反乱軍はローマ軍を奇襲して勝利を収めた。
Spartacus Vengeance_15
敗走したローマ軍が放棄していった武器や防具を手に入れると共に、この勝利を伝え聞いた周辺地域の奴隷たちが続々と加わった。ローマはプラエトルであったプブリウス・ウァリニウス(Publius Varinius)に兵2,000を預けて反乱鎮圧に向かわせたが、反乱軍はウァリニウス軍を撃破した。その間に反乱軍の規模は約70,000名まで膨れあがったとされる。

(Wiki:第三次奴隷戦争)



グラベル
Spartacus Vengeance_51この常に上から目線の嫌みな男ガイウス・クラウディウス・グラベル。妻は有力元老院の父を持つイリティア
富と権力を得るためには、人を陥れることなど平気な2人。特にイリティアはそれを楽しんでいるようだ。いや、イリティアだけに限らず、このドラマに出てくる権力を持つ人間達は全て同じ穴の狢だ。
この夫婦は仲がいいのか悪いのかよく分からないが、似たもの夫婦であることに間違いは無い。

Spartacus Vengeance_41イリティアはその登場の時から、意地悪で腹黒いのが見え隠れしていたが、シーズン2ではさらにパワーアップ。ルクレティアがいないのをいいことに言いたい放題だったが、そのルクレティアが実は生きていたことが分かった後も、すぐに形成を立て直し、ルクレティアを手中に収めようと画策する。
しかし、あのルクレティアがこのままのはずはないと、シーズン1を観た者は思っているはず
Spartacus Vengeance_45だまされませんわよ。



「スパルタカス」シーズン1画像集を作ってみました。



他にも今シーズンでは、なんか嫌らしい貴族セッピウス・セッピア兄妹や、シーズン1でも暗躍したアシュールが出てくるらしいので、どろどろとした人のイヤらしさを充分堪能できそうだ。
Spartacus Vengeance_50 Spartacus Vengeance_107


それになんといっても、今シーズンは反乱軍進撃がメインなので、第1話早々から『300〈スリーハンドレッド〉(2007)』シーンが盛りだくさん。今後が非常に楽しみであります。
シーズン2全10話の後は、シーズン3が最終ということです。第三次奴隷戦争をがっつり映像にしてくれそうですね。

  「スパルタカスIII ザ・ファイナル」(2013/TV)レビュー



「スパルタカスⅢ ザ・ファイナル」10月放送~スターチャンネルで(2013.7.26追記)
Spartacus: War of the Damned


最終章の前に、9/2から10月のファイナル放送にかけて毎週月曜~金曜にシリーズ全作を一挙放送
 ◇ 「スパルタカス」(全13話) 9/2(月)よる10:00~
 ◇ 「スパルタカス ゴッド・オブ・アリーナ」(全6話) 9/19(木)よる10:00~
 ◇ 「スパルタカスⅡ」(全10話) 9/27(金)よる10:00~
(tvGrrove)



2013年4月10日(水)ブルーレイ&DVDリリース レンタルも同時のようです(2013.2.27追記)
     
シーズン1「スパルタカス」「スパルタカス序章 ゴッド・オブ・アリーナ」ともにレンタルが始まっています。
シーズン2を観る前にぜひ、順番に観ることをお勧めいたします。

スター・チャンネルでの本放送は2012年7月15日(日)から
 二ヶ国語 毎週日曜夜10時(初回)、 毎週水曜午後2時(再放送)
 字幕版  毎週月曜夜9時(初回)、  毎週木曜午後1時(再放送)


公式サイトはこちら『スパルタカスⅡ




なんと!格闘ゲーム「Spartacus Legends」(PS3/Xbox360)が発売予定
 →4Gamer記事「Spartacus Legends」
 Ubisoft,人気ドラマ「スパルタカス」を題材にした格闘ゲーム「Spartacus Legends」を2013年に発売
       




ではまた


 


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『ハンナ』(2011) - Hanna -

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16才、罪を知るには若すぎる。
-罪を犯したのはハンナ。-しかし、その実体は!?

Hanna_23


■ハンナ - Hanna -■
2011年/アメリカ/112分
監督:ジョー・ライト
脚本:セス・ロックヘッド、デヴィッド・ファー
原案:セス・ロックヘッド
製作:マーティ・アデルスタイン、スコット・ネメス、レスリー・ホーララン
製作総指揮:バーバラ・A・ホール
音楽:ケミカル・ブラザーズ
撮影:アルバン・A・カルチャー
出演
シアーシャ・ローナン(ハンナ)
エリック・バナ(エリック・ヘラー)
ケイト・ブランシェット(マリッサ・ウィーグラー)
トム・ホランダー(アイザックス)
オリヴィア・ウィリアムズ(レイチェル)
ジェイソン・フレミング(セバスチャン)
ジェシカ・バーデン(ソフィー)
アルド・マランド(マイルズ)
ガドラン・リッター(エリックの母親)
マルティン・ヴトケ(ネプラー/Mr.グリム)

解説:
「つぐない」のジョー・ライト監督が、同作でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたシアーシャ・ローナンを主演に迎えて贈るサスペンス・アクション。世界各地を舞台に、殺人マシーンとして育てられた少女の活躍を描く。共演は「スター・トレック」のエリック・バナ、「ロビン・フッド」のケイト・ブランシェット。
  (キネマ旬報)

あらすじ:
Hanna_14フィンランドの山奥にひっそりと住む父と娘。
父親はCIA工作員の過去を持ち、現在は元同僚達に命を狙われている身。娘はそんな父親に人里離れた山小屋で育てられ、銃や格闘技をはじめとするあらゆる戦闘テクニックを教え込まれた。
そして父を凌ぐほどの戦闘能力を備えることが出来たとき、娘は父の元を離れ、父を付け狙うCIAエージェントのいる場所を目指し行動を開始する-





雪と氷で閉ざされた地、フィンランドの山奥で、まるで中世のような生活を送る父娘。
父親は料理の仕方や勉学、ヘラジカの捕まえ方やさばき方の他に、銃の使い方や格闘技など、戦闘テクニックの全てを娘に教える。父親は元CIA工作員。訳あって、今は世間から隠れている身であるが、娘を相棒として育て上げた暁には、自分を陥れた元同僚のCIAエージェントへの復讐を目論んでいる。
Hanna_1316歳になった娘は、もはや父を凌ぐほどの技を手にし、いつでも準備はOKだ。
なかなか娘の独り立ちを決心できない父親だったが、娘はGOのボタンを押す。それは、CIA工作員が持つ、非常時に自分の居場所を教えるための小さな装置であった。
ここから舞台は一変。雪の中の山小屋にCIAが手配した急襲部隊が襲ってくる。父親は既に脱出済み。残った娘は2人ほど倒した後に、わざと捕まり基地へと連行される。父娘が目的とする人物マリッサ・ウィーグラーに近づくために-。

任務を完了し、基地を脱出したハンナ。
父親の待つベルリンの‘グリムの家’を目指し、舞台はCIAの地下秘密基地からモロッコの砂漠、ドイツへと移っていく。道中、マラケシュの宿の主人に世話になり、アメリカからの旅行者家族であるソフィー家のキャンピングカーにも乗せてもらった。
後は計画通り、父親と再会するだけであったが、CIAが放った追っ手が2人を追い詰めていく。
世話になった宿の主人は拷問されたあげく、殺された。ソフィー一家もつかまりハンナの行き先を執拗に尋問されるが-。

ソフィー
Hanna_24ハンナと同じ年頃のアメリカ娘。何かに付け親に反抗する一番手を焼く時期の娘さん。モロッコに来て、グレース・ケリーにかぶれたりもしている。
一人で旅するハンナを最初は変わった子だと思っていたが、徐々に気に入り、親友とさえ思うようになる。

このソフィーの家族はハンナに親切にしたがために、CIAに拉致され尋問を受ける。
しかし親子共々、不平や恨みを言うでもなく、CIAの尋問をやり過ごしている。他に尋問された者達は結局は殺されてしまったが、この一家はどうなったのだろうか?




この映画を観終わった後、おかしなことに子供の頃考えていた、変な事を思い出した。
こんな事、文章にするのも初めてだけど、それは
「ある日、目が覚めたら、自分が忍者になっていて、学校(小学校)でいきなり壁や天井を歩き出したら、みんなびっくりするだろうな」とか、「今日、家に帰ったらなぜかバレリーナが着るチュチュが買ってあって、今日から自分はバレリーナになる」とか。 あぁーー...。




ここから先↓はネタバレ気味になる可能性が








なんでこんな事思い出したんだろう、と考えているうち、なんと思いついたんです。
この「ハンナ」という物語は全てソフィーの妄想ではないかと。
妄想と言うよりは、夢を見るお年頃のソフィーが作った物語なのではないかと。

そう考えると色々な?のところに説明がつく。
雪深い山小屋に住む父娘
・銃の練習に使う弾はどこで調達したんだろう。そもそもお金は?
・図鑑1冊で勉強していたようだが、本当にそれだけで外の世界に通用した?
・娘のカルチャーショックが無さすぎ

やけに親切な宿の主人
・素性も分からない子供をただで泊めてあげるとは、ちょっと信じがたい。

美しい敵と変な追っ手
・絵に描いたような美しいCIAエージェントと怪しいクラブを経営しているCIAの手先
Hanna_20・このエージェントが最後に履いていた靴がグレース・ケリー風

ソフィー家以外は殺された
・宿と‘グリムの家’の主人、エリックの母親は惨殺されたが、
・ソフィー家は無事(らしい)

‘グリムの家’
・山小屋以外は知らないのに、着々とヨーロッパ内を移動するハンナ
・父親との再会場所が‘グリムの家’というのも可愛らしい

ケミカル・ブラザーズ
・音楽を全て担当。夢の世界のシャープなダークファンタジーさが溢れている。
   

そもそもの設定が
・元同僚に命を狙われている元CIAの父親とかカッコよすぎ
・胎児に操作しても不死身の兵士は作れない



ソフィーは普通の今時の女子高生。現実的でありながら、半分は夢の中で生きているお年頃。
そんな唯一無二の時代に考える
Hanna_03  もし私が儚げな美少女だったら、、
  もし私の親がこんな人だったら、、
  もし私の境遇がこんなに不幸だったら、、
  もし私を助けてくれる親切な人がいたら、、
  もし私にこんな力があったら、、
  もし、もし、もし、、、


あ~、なんか覚えがあるぞー。
子供の頃、考えたことがありませんか?...ありません?...そうですか...

ではまた


監督 ジョー・ライト
Joe_Wrightロンドン出身。
2005年に長編映画初監督作品でもある『プライドと偏見』で高い評価を受け、一躍注目を浴びる。この作品で英国アカデミー賞新人賞などを受賞。2007年の『つぐない』は第64回ヴェネツィア国際映画祭のオープニング上映となった(オープニング上映された監督の中では史上最年少の年齢でもある)。『つぐない』は第65回ゴールデングローブ賞作品賞(ドラマ部門)を受賞した。
■監督作品
・プライドと偏見 Pride and Prejudice(2005)
・つぐない Atonement(2007)
・路上のソリスト The Soloist(2009)



シアーシャ・ローナン
Hanna_11アイルランドの女優。1994年生まれ。
アメリカ合衆国のニューヨーク市に生まれる。両親は共にアイルランド人で、父親のポール・ローナンは俳優。3歳の時に両親と共にアイルランドのカーロウ州に移り住んだ。
9歳の時に子役としてキャリアをスタートさせ、アイルランドのテレビシリーズなどに出演した。2007年公開の『つぐない』で13歳という史上7番目の若さでアカデミー助演女優賞にノミネートされて注目を集めた。2009年12月公開のピーター・ジャクソン監督作品『ラブリーボーン』の主役に抜擢され、放送映画批評家協会賞若手俳優賞、ラスベガス映画批評家協会賞若手俳優賞など多くの賞を受賞した。 (Wiki)
■主な出演作品
・つぐない Atonement(2007)
・奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜 Death Defying Acts(2008)
・エンバー 失われた光の物語 City of Ember(2008)
・ラブリーボーン The Lovely Bones(2009)
・ウェイバック -脱出6500km- The Way Back(2010)
・ザ・ホスト The Host(2013)




 



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『ダーク・フェアリー』(2011) - Don't Be Afraid of the Dark -

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背筋も凍るおとぎ話。気をつけて! やつらは、暗くなるまで待っている。

Don't Be Afraid of the Dark_06


■ダーク・フェアリー - Don't Be Afraid of the Dark -■
2011年/アメリカ/100分

監督:トロイ・ニクシー
脚本:ギレルモ・デル・トロ、マシュー・ロビンス
製作:ギレルモ・デル・トロ、マーク・ジョンソン、スティーヴン・ジョーンズ
製作総指揮:ウィリアム・ホーバーグ他
音楽:マルコ・ベルトラミ、バック・サンダース
出演
ベイリー・マディソン(サリー)
ケイティ・ホームズ(キム)
ガイ・ピアース(アレックス)
ジャック・トンプソン(ハリス)
ジュリア・ブレイク(アンダーヒル)
ギャリー・マクドナルド(ブラックウッド)

解説:
「ヘルボーイ」「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロが脚本・製作を務めて英国のカルトTVムービー「地下室の魔物」を完全リメイクしたサスペンス・スリラー。家族とともに古い屋敷に引っ越してきた少女が地下室で遭遇する戦慄の恐怖を、ゴシック・テイストあふれる繊細なタッチで描く。出演は「エイプリルの七面鳥」のケイティ・ホームズ、「メメント」のガイ・ピアース、「マイ・ブラザー」のベイリー・マディソン。監督はコミック誌のイラストレーターとして活躍し、本作で長編監督デビューを飾ったトロイ・ニクシー。
 (allcinema)

あらすじ:
Don't Be Afraid of the Dark_20両親の離婚で母親とロサンゼルスに住んでいた少女サリー。
心に傷を負い情緒不安定と診断され、建築家の父親と暮らすためにロードアイランド州にある大きな屋敷にやってくる。
この郊外の古い屋敷は、長い間捨て置かれていたのを父アレックスが買い取って、恋人キムと一緒に修復作業中であった。しかしこの屋敷には、以前の持ち主である画家とその幼い息子が行方不明になるという事件が隠されていた-





Don't Be Afraid of the Dark_02アメリカ、ロードアイランド州郊外に建つ大きなお屋敷。
100年ほど前、ここには著名な動物画家ブラックウッドが幼い息子と共に暮らしていた。
ある夜、掃除をしていたメイドが主人に呼ばれる。主人のブラックウッドはアトリエである地下室に籠もりきりだ。ろうそくを持ち、その地下室にこわごわ降りていくメイド。主人の名を呼ぶが返事は無い。
ろうそくの暗い光の中、一段一段階段を降りるメイドを待っていたものは、もはや人ではなく妖気と化した主人ブラックウッドの恐ろしい罠だった-。


こんな感じで始まる本作『ダーク・フェアリー』。
1973年のイギリスTV映画『地下室の魔物 -DON'T BE AFRAID OF THE DARK』をリメイクしたゴシックホラーだ。
『地下室の魔物 -DON'T BE AFRAID OF THE DARK』(1973/英)

片田舎の豪壮な屋敷に引っ越してきた夫婦。しかしその屋敷には、得体の知れない、全身を剛毛に包まれ、ミイラのような顔をしたこびと達が蠢いていた。
彼等は地下室の底知れぬ深い穴蔵から闇に紛れて現れ、さまざまな罠を仕掛けて妻を殺そうとする。こびと達の存在を知った妻はその存在を夫に訴えるが、相手にされない。夫の留守中、ノイローゼ状態になって睡眠薬を飲んで眠る彼女のもとにこびと達が現れ、彼女を縛り上げて穴蔵の中に引きずり込もうとする。体が思うままに動かない彼女は懐中電灯の光を武器にこびと達と戦うが……。
最後、屋敷の奥底から、こびと達の笑いと共に、仲間となった彼女の笑い声が響きわたってくる。
 監督:ジョン・ニューランド
 出演:キム・ダービー、ジム・ハットン
 (allcinema)


これがなかなかのカルトムービーらしく、2005年にDVD発売されていながら、今、手に取るのは難しい代物のようだ。なのでとりあえず、最近覚えたこれを貼っておこう。






そして、このイギリスのカルト・トラウマムービーをリメイクして、もう一度世に送り出すことを計画したのがダーク・ファンタジーの仕掛け人ことギレルモ・デル・トロ

Guillermo_del_Toroメキシコ・グアダラハラ出身の映画監督・脚本家・小説家。
10代のはじめから映画に興味を持ち、『エクソシスト』の特殊メイクを手がけたディック・スミスに直接手紙を送り、大学卒業後アメリカに渡り彼の元で学ぶ。メキシコに帰国後特殊メイク・造形の会社を立ち上げ10年以上特殊メイクに関わった後、29歳で本格的に映画監督に乗り出す。
■主な監督作
・クロノス -Cronos(1993)
・ミミック -Mimic(1997)
・デビルズ・バックボーン -The Devil's Backbone(2001)
・ブレイド2 -Blade II(2002)
・ヘルボーイ -Hellboy(2004)
・パンズ・ラビリンス -Pan's Labyrinth(2006)
・永遠のこどもたち -The Orphanage(2007/製作総指揮)
・ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー -Hellboy II: The Golden Army(2008)
・スプライス -Splice(2009/製作総指揮)
・カンフー・パンダ2 -Kung Fu Panda2(2011/製作総指揮)
・長ぐつをはいたネコ -Puss in Boots(2011/製作総指揮)
・不思議の国のガーディアン -Rise of the Guardians(2012/製作総指揮)



こうしてみると、どうでしょう!過去のほとんどの作品を観ておりました。
子供を主役にしたファンタジーものが多い監督さんですね。


そして本作『ダーク・フェアリー』でも主人公となり、恐怖にさらされるのは少女サリー。
Don't Be Afraid of the Dark_17舞台は現代のアメリカで、夫婦の離婚と、それに伴う子供の苦悩がベースになっている。
一人っ子のサリーが理由も教えられず、母親の元から別れた父親アレックスの住むロードアイランドに送られる。数日のつもりでいたサリーだったが、しばらく父親とその恋人キムと暮らすことになると言う。
サリーにとってはキムの存在も疎ましく、修復工事の大人だらけの田舎の屋敷がとても我慢ならず、自分は母親に捨てられた、と感じている。
サリーの表情はいつも疑心暗鬼と不満で一杯で、子供らしい笑顔は見られない。
電話口の母親も、一緒にいる父親でさえ、サリーのそんな気持ちに気づかない。ただ一人、サリーの心の動きを察知したのは父親の恋人キムだった。

Don't Be Afraid of the Dark_27退屈して屋敷の裏にある、放置されて荒れ放題の庭園を探検するサリー。
するとどこからともなく自分の名を呼ぶ声が、かすかに聞こえてくる。その声に誘われるように踏み入った藪の中に見つけたものは、誰も存在を知らなかった屋敷の地下室の明かり取り窓だった。
代々この屋敷を修理しており、屋敷に詳しいハリスが止めるのも聞かず、アレックスは地下へと通じる扉を探し当てる。こうして長い間封印されていた地下室が、皆の前に姿を現した。

Don't Be Afraid of the Dark_28先住者ブラックウッドのアトリエだった地下室。
描きかけの絵や、絵の具が散乱する中、ものものしくボルトで堅く打ち付けられた小さな扉が。
サリーの名を呼ぶ小さな声はここから聞こえていたのだった。
大人には聞こえないその不思議な声。サリーはその声の主を見つけるため、ボルトを回し、扉を開ける-

さぁ。開けてしまいました。開けないと始まらないこの物語。
Don't Be Afraid of the Dark_30オリジナルではサリーは大人の女性だったが、本作では孤独な少女。
 ~こう思っている、こう感じている、こんな声を聞いた、こんなものを見た。
いくら声を大にして父親や母親に訴えても、聞き流され、信じてもらえない。大人は仕事や日々の雑用で忙しく、子供の声は届かない。子供が退屈してふて腐れたような態度になっても仕方ない..。
そんな時に自分の名を呼ぶ不思議な声がしたら、誰しも声の主を捜そうとするだろう。何せ時間はたっぷりある子供。忙しい大人の目を盗むことなど簡単だ。
サリーが見つけるものは何だろう。
楽しく遊べる人形のような物であったらよかったが-。




一緒に住みながらもすれ違う家族に、グリム童話のような恐ろしいお伽噺が襲いかかる本作。
サリー達は助かるのか?
このお伽噺の小さな魔物が現れた時には、人の命が一つ失われると言い伝えられている-

Don't Be Afraid of the Dark_09 Don't Be Afraid of the Dark_07

ではまた

 

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『宇宙人ポール』(2011) - Paul -

Posted by momorex on   9  2

ヒッチハイカーはエイリアン。彼を乗せたお茶目なオタク2人組はどこを目指すのか?

Paul_35


■宇宙人ポール - Paul -■
2011年/イギリス・アメリカ/104分
監督:グレッグ・モットーラ
脚本:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト
製作:ニラ・パーク、ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー
製作総指揮:ナターシャ・ワートン、デブラ・ヘイワード他
音楽:デヴィッド・アーノルド
撮影:ローレンス・シャー

出演
サイモン・ペグ(グレアム・ウィリー)
ニック・フロスト(クライヴ・ゴリングス)
セス・ローゲン(ポールの声)
ジェイソン・ベイトマン(ゾイル捜査官)
クリステン・ウィグ(ルース・バグス)
ブライス・ダナー(タラ・ウォルトン)
ビル・ヘイダー(ハガード捜査官)
ジョー・ロー・トルグリオ(オライリー捜査官)
ジョン・キャロル・リンチ(モーゼ・バグス)
シガーニー・ウィーバー(ビッグ・ガイ)
カメオ出演
スティーヴン・スピルバーグ(本人の声)
コーリー・ウォーカー
ロバート・カークマン
ライアン・オットレー

解説:
「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」のサイモン・ペッグ&ニック・フロストのコンビが脚本・主演で贈る痛快SFコメディ。
コミックと映画の祭典“コミコン”目当てにアメリカへとやって来たイギリスのオタク青年2人が、旅の途中で極秘施設から逃げ出してきた宇宙人ポールと遭遇してしまい、彼を故郷に帰してあげようと奮闘する姿をカルチャー・ギャップ・ネタを盛り込みつつ、SF映画やスピルバーグ作品へのオマージュをふんだんにコミカルに綴る。監督は「スーパーバッド 童貞ウォーズ」「アドベンチャーランドへようこそ」のグレッグ・モットーラ。
  (allcinema)

あらすじ:
Paul_07イギリスに住むグレアムとクライヴの陽気な二人組は、幼い頃からの夢「コミコン」参加とUFOスポット巡りを果たすため、はるばるアメリカへとやって来た。
年に一度カリフォルニアで開催される「コミコン」を堪能した二人は、そのままキャンピングカーでUFOスポットへ出発。エリア51、ブラックメール・ボックスなどを見て周り、快調に車を飛ばしていた。
そんなある夜、追い抜いて行った車が事故を起こすのを目撃。二人は慌てて助けに走り寄る。しかしそこに立っていた事故の被害者は、なんと宇宙人だった-



コミコン・インターナショナル
毎年7月か8月の4日間、カリフォルニア州サンディエゴで開催される、漫画などの大衆文化に関するコンベンション、およびそれを運営する非営利団体。1970年、ゴールデン・ステート・コミック・ブック・コンベンションとしてシェル・ドルフらによって創設された。サンディエゴ・コミコン、または単にコミコンとも。
当初はコミックやSF・ファンタジー映画などが中心だったが、年を追うごとに文化の幅を広げ、1日に約12万5千人が来場するコンベンションに成長している。 (Wiki/コミコン)






Paul_031947年、ワイオミング州ムーアクロフト。夜。
田舎の一軒家で飼われているゴールデン・レトリーバーの‘ポール’が外に出たがったため、出してやった少女タラ。様子がおかしいので外を覗くと、そこにはオレンジに光る大きな物体が‘ポール’めがけて、今まさに落ちてこようとしていた-

こんな『未知との遭遇(1977)』か「Xファイル(1993~2002)」のようなシーンで始まる本作。かの有名なロズウェル事件注)も1947年。
そのちょうど同じ頃にワイオミング州ムーアクロフトでもUFO墜落があり、怪我をした宇宙人が助けられ、収容された、と。その宇宙人の名は‘ポール’。その名を付けたのは、どうやら少女タラらしい。
そして宇宙人‘ポール’は、その後60年もの長い間、軍もしくは政府のために、色々な情報を与え続け協力する。
その中には、地球の大衆娯楽製作、例えば映画や海外ドラマの主人公を創作する監督にも助言、協力している。具体的にはヒーリングの力を持つエイリアンや、エイリアンに妹をさらわれたFBI捜査官などの設定だ。
こうやって長い間アメリカにその知識を教示してきたポールだったが、とうとう最後の情報開示の時が来てしまった。それは彼の「脳」。その秘密を知るために、命を捧げ解剖されることが決まったとき、ポールは逃げ出すことを決意。協力者の力を借りて、慣れない車で基地を飛び出す。そして事故った時に、たまたま通りがかったのがグレアムとクライヴだった。


注)ロズウェル事件
Roswell1947年7月アメリカ合衆国ニューメキシコ州ロズウェル付近で、何らかの物体が回収されたことを含む、一連のできごと。
6月14日、農家ウィリアム・"マック"・ブレイゼルは、フォスター牧場で働いている間に奇妙な残骸があることに気づいた。それは広い範囲に散らばるゴムひも、スズ箔、いくぶん頑丈な紙、棒によって作られた輝いた残骸などであった。連絡を受けた保安官から軍へと情報はあがり、早々に回収される。回収先はエリア51(Area 51、正式:グレーム・レイク空軍基地)である。
回収物には地球上の物では無いような初めて見るものがあったり、死んだ生物のような物を見たとの目撃者も出たが、軍は墜落した「気象観測用気球」であったと発表する。
この出来事はすぐに忘れさられたが、30年以上後に突如注目を浴びることになった。
1978年、UFO研究家のスタントン・T・フリードマンは、1947年の事件発生当時、問題の残骸の回収に関わったジェシー・マーセル少佐にインタビューを行い、「軍は異星人の乗り物を極秘裏に回収した」と発表した。フリードマンの主張はテレビのドキュメンタリー番組で取り上げられることとなった。
そしてここに「政府の陰謀」説が生まれ、マニアの中で未だに議論され続けている。 Wiki/ロズウェル事件

エイリアンと政府の陰謀」についてはこちらの記事『フォーリング スカイズエイリアンとは!?をご参照下さい。



Paul_23こうして宇宙人ポールとオタク二人組の珍道中が始まる。
行き先はポールが仲間と連絡が取れる場所。とにかく北へ走れとポールは言う。
しかしこの宇宙人。見かけはどこから見てもエイリアンだが、中身はどう見ても口の悪い地球人。パンツとサンダルを履き、Fの付く言葉を連発。60年以上もの地球暮らしで、すっかり中身は地球人となっており、皮肉屋で口は悪いが情に厚いところもあって、なかなかアメリカ西部人らしい。いいか悪いかはさておき..。

オタクな二人が長年夢を見ていたUFOスポット巡りの最中に、本物のエイリアンに出くわし一緒に車で旅することになったというのに、グレアムとクライヴは非常にクールで冷静だ。独特のイギリス英語で話し合い、エイリアンの態度に不満をぶつけさえする。しかし、だからこそ人間二人とエイリアンは徐々に固い絆で結ばれていく。
この旅は仲間を増やしながら続けられるが、数々の敵が追っており困難を極める。

政府側の捜査官がボスの命令により追ってくる。
Paul_25 Paul_33
これは指示を出すボスの手
Paul_22

途中で旅を共にすることになった娘の、怖い父親も追ってくる。
Paul_37

さぁ、どう見てもインドア派の二人が、この困難を切り抜け、無事にポールを仲間の元へ連れて行くことが出来るのか?

サイモン・ペグ(グレアム・ウィリー)
Paul_29イギリスのコメディアン・俳優・脚本家。
テレビシリーズ『スペースド』で、『スター・ウォーズ』おたくの主人公を演じて注目される。この番組では脚本も書いている。『スペースド』の監督エドガー・ライトと、共演したニック・フロストと3人のコンビで製作したホラー・コメディ『ショーン・オブ・ザ・デッド』もヒットした。この映画が縁で、ジョージ・A・ロメロの『ランド・オブ・ザ・デッド』にゾンビの役でカメオ出演している。
■主な出演作品
・チューブ・テイルズ -Tube Tales (1999)
・24アワー・パーティ・ピープル -24 Hour Party People (2002)
・ショーン・オブ・ザ・デッド -Shaun of the Dead (2004)
・ランド・オブ・ザ・デッド -Land of the Dead (2005)
・ミッション:インポッシブル3 -Mission: Impossible III (2006)
・ビッグ・トラブル -Big Nothing (2006)
・ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン! -Hot Fuzz (2007)
・恋愛上手になるために -The Good Night (2007)
・ダイアリー・オブ・ザ・デッド -Diary of the Dead (2007)
・スター・トレック -Star Trek (2009)
・アイス・エイジ3/ティラノのおとしもの -Ice Age: Dawn of the Dinosaurs (2009)
・ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 (2010)
・タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 (2011)
・ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル (2011)


ニック・フロスト(クライヴ・ゴリングス)
Paul_30イギリスのコメディアン、俳優、脚本家。
イングランド、ロンドン出身。レストランでウェイターとして働いていたが、チャンネル4のコメディシリーズ『スペースド』に出演し人気者になる。
■主な出演作品
・ショーン・オブ・ザ・デッド -Shaun of the Dead (2004)
・キンキーブーツ -Kinky Boots (2005)
・ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン! -Hot Fuzz (2007)
・ペネロピ -Penelope (2008)
・パイレーツ・ロック -The Boat That Rocked (2009)
・アタック・ザ・ブロック -Attack the Block (2011)
・タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 (2011)
・スノーホワイト -Snow White & the Huntsman (2012)





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本作は、数々のSF、エイリアン作品にオマージュが捧げられており、数えながら観ていくという楽しみ方も出来る。そして何より主演のコメディアンの二人には「毒気」という物が無く、他のコメディ映画に比べて非常にソフトで観やすいものになっている(管理人は毒々しいコメディは苦手)。
例えるなら『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010)』の二人組に似ている。
そして、最後にとっておきのラスボスが登場する。その登場と最後に思わず手を打つこと間違いなしだ。

ではまた

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『エンジェル ウォーズ』(2011) - Sucker Punch -

Posted by momorex on   7  1

戦う者の人生は、戦わぬ者の人生よりはるかに美しい。武器は揃っている。さぁ、戦って

Sucker Punch_044


■エンジェル ウォーズ - Sucker Punch -■
2011年/アメリカ・カナダ/120分
監督:ザック・スナイダー
原案:ザック・スナイダー
脚本:ザック・スナイダー、スティーヴ・シブヤ
製作:ザック・スナイダー、デボラ・スナイダー
製作総指揮:ウェスリー・カラー、クリストファー・デファリア他
音楽:タイラー・ベイツ、マリウス・デ・ヴリース
撮影:ラリー・フォン

出演
エミリー・ブラウニング(ベイビードール)
アビー・コーニッシュ(スイートピー)
ジェナ・マローン(ロケット)
ヴァネッサ・ハジェンズ(ブロンディ)
ジェイミー・チャン(アンバー)
カーラ・グギーノ(ベラ・ゴルスキー博士)
オスカー・アイザック(ブルー・ジョーンズ)
ジョン・ハム(大富豪 / 医師)
スコット・グレン(ワイズマン/賢者/バスの運転手)

解説:
「300 <スリーハンドレッド>」「ウォッチメン」のザック・スナイダー監督が、5人のセクシー美女を主人公に描く痛快ファンタジー・バトル・アクション大作。全てを奪われ精神病院送りとなった少女が、そこで出会った4人の美女と共に自らの運命を変えるため、空想世界を舞台に壮絶な闘いを繰り広げるさまを、ザック・スナイダー監督ならではのこだわりのヴィジュアル表現で描き出す。
 (allcinema)

あらすじ:
Sucker Punch_009妻を死に追いやったものの遺産を相続できないと知った醜悪な継父。猛り狂った継父が原因で妹を死なせてしまった少女ベイビードールは、継父の策略で精神病院へと送られ、ロボトミー手術を受ける手はずまで整えられてしまった。
恐ろしい手術を何とか回避して逃げ出すために空想世界に飛び込んだベイビードール。そこには一人の男が待っており、「さぁ武器は揃っている。自由を得るためには自ら戦え。」と伝えられ-


原題: Sucker Punchは「不意打ち」の意




アリス イン ナイトメア」というゲームをご存じだろうか。
2000年10月6日にエレクトロニック・アーツより発売された3Dホラーアクション・アドベンチャーゲームで、日本語版1作目は2001年1月にWindows版PCゲームとして発売された。
元になるお話はルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で、これらの後日談として描かれている。
続編「アリス マッドネス リターンズ」は2011年に満を持して発売された。こちらはPS3、XBoxにも移植。
アリス イン ナイトメア/アリス マッドネス リターンズ


火事で愛する家族を失ったアリスは精神が崩壊し、精神病院に入院している。
死んだように日々を過ごすアリスだったが、白いうさぎの声に導かれ、
残忍なハートの女王が支配する不思議の国へと入り込む-。


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雰囲気は原作の世界観を元にホラー要素を加えたアレンジが施され、ディズニーアニメーションのアリスのような明るい雰囲気は皆無。ナイフなどを武器におどろおどろしいトランプ兵や公爵夫人と戦うアリス。血が飛び交い、身体が切断されるなどの描写のため、R指定を受けているゲーム。

本作『エンジェル ウォーズ』は、監督によると「マシンガンを持った『不思議の国のアリス』」ということだが、「アリス イン ナイトメア」とした方がより分かりやすく説明できると思う。
邦題の‘エンジェル ウォーズ’や解説にあるような‘セクシー美女’から想像されるものとは、ちょっと違う。もっと純粋で、自由を得るために大人を手玉に取った、というか取ろうとがんばる少女達の物語だ(少女でいいのかな..?)。

今回はビジュアル重視の画像レビューです。未見の方はご注意下さいますようお願いいたします。



    



現実世界
継父によって母親を死に追いやられ、幼い妹と二人きりになってしまった少女ベイビードール。母親の遺書に「全ての遺産は娘二人に」とあったため、怒り狂った継父は殺さんばかりに姉妹を追い詰める。
妹を助けるためにベイビードールが継父に向けて放った銃弾。しかしそれが妹の命を奪ってしまった。継父はここぞとばかりに彼女を精神病院に隔離し、金の力でロボトミー手術を受ける手はずを整えてしまう。
手術まで5日。その話を聞いていたベイビードールの意識は、突如、空想の世界へと跳ぶ-。
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空想世界の入り口:クラブ(売春宿)
ショーを売り物にしている、クラブとは名ばかりの売春宿に連れてこられたベイビードール。
オーナーはブルーと呼ばれる男。新人は「大富豪」と呼ばれる紳士に供されるルールがある。見世物であり、品定めの場でもあるダンスのレッスン室に連れてこられたベイビードール。マダム・ゴルスキーに突然踊ってみるように言われ集中していると、音楽に乗せ身体が動き出し、次のステージへと跳ぶ-。
Sucker Punch_025 Sucker Punch_031 Sucker Punch_035


ステージ1:山寺
跳んだ先は雪深い山寺。そこには住職ならぬ一人の男がいた。
「何か用か」と尋ねられ「出口を探している」と答えるベイビードール。男は自由への切符を手に入れるためには5つのアイテムが必要だと言う。
Sucker Punch_038 Sucker Punch_039 Sucker Punch_040
そのアイテムとは「地図、 、 ナイフ、 、 最後の一つは自分で考えろ」。
そのアイテムを手に入れるためには、自らが武器をとり戦わなくてはならないと。さぁ、武器はここに揃っている。戦え。武器をとれ
Sucker Punch_043

Sucker Punch_048 Sucker Punch_056 Sucker Punch_060

この山寺のステージでは、戦いをそそのかす「男」が現れる。
その男は自分の欲しい物は自分の力で手に入れろ、と指南する。このステージでの敵は日本の武士のようなモンスター。ほとんどゲームの格闘シーンのようで見応えがある。監督はゲームではない、と言っているようだが..。
この女子もがんばっている。

死闘を終えたベイビードールは武器を手に入れ、クラブへと戻る。


ステージ2:戦場
武器を手に入れたベイビードールは売春宿脱出の仲間をクラブで見つけ、アイテムを探すための戦いを一緒にやっていくことになった。音楽と共にダンスを始めるとアイテムを探すステージへ移動できることを確認。今回のステージより、仲間4人と共に空想空間へ跳ぶ。
今回のステージは第2次世界大戦の(ような)戦場。ゾンビと化したナチスの持つ地図を手に入れることがミッションだ。
例の男からの助言は力を合わせろ
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Sucker Punch_072 Sucker Punch_081 Sucker Punch_094


ステージ3:塔
今回のミッションは、ウルク=ハイが守るドラゴンの子供から2つのクリスタルを盗むこと。2つのクリスタルをこすることでが生まれる。今回の助言は守れもしない約束はするな
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Sucker Punch_112 Sucker Punch_115 Sucker Punch_130
誰がなんと言っても、これは『ロード・オブ・ザ・リング』のあの場所ですよね。敵もウルク=ハイですし。しかし本当の敵はウルクではなく、大物が待っている。


ステージ4:列車
ほとんど『チャーリーズ・エンジェル』のようになってきた。
今回、男からのミッションは爆弾が仕掛けられた暴走列車に乗り移り、爆弾魔ロボットをやっつけ爆弾を解除し、ナイフを手に入れること。
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さて、アイテム3つ目まできましたが、内容紹介はこの辺までにしておきましょう。

この作品は上記の通り、いくつものステージに分かれ、それぞれに異なるミッションが遂行されるが、どれも見応えがあり目が釘付けになる。スナイダー監督らしく、どんな小さなシーンであっても力強く、映像と音楽が一体になって迫ってくる。
しかも、派手シーンばかりがいいのではない。
ゆっくり動くカメラを追っていくと、あれっ、と思うような仕掛けがいくつか仕込まれている。不思議の空想世界なので、何が起きてもおかしくはない。
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本作ではアイテムの他にも音楽が重要な役割を担っている。曲に合わせてダンスが始まると共に、空想世界へ飛び立つ。その力強いシーンを盛り立てている。
異世界の雰囲気が漂う序盤のベイビードールがカバーする「Sweet Dreams (Are Made of This)」やビョークの歌う「Army of Me (Sucker Punch Remix)」、クイーン「I Want It All / We Will Rock You Mash-Up」など、音楽センスは抜群だ。
評論家による映画作品そのものの評価はよくないらしいが、サウンドトラックはチャート入りしている。




監督 ザック・スナイダー
ZachSnyderMarアメリカ合衆国ウィスコンシン州グリーン・ベイ出身。
ロンドンのヒーサリーズ・スクールで絵画を学び、カリフォルニア州パサデナの名門アート・センター・カレッジ・オブ・デザインにおいて大胆な映画制作スタイルを確立する。ミュージック・ビデオやCMのディレクターとして数多くの賞を受賞。『ゾンビ』のリメイク作品『ドーン・オブ・ザ・デッド』で長編映画デビュー。妻のデボラ・スナイダーと共に、自身の製作会社クルエル・アンド・アンユージュアル・フィルムズを設立した。(Wiki)
■主な作品
・ドーン・オブ・ザ・デッド -Dawn of the Dead (2004) 監督
300 〈スリーハンドレッド〉 -300 (2007) 監督・脚本
・ウォッチメン -Watchmen (2009) 監督
・ガフールの伝説 Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole (2010) 監督
・マン・オブ・スティール -Man of Steel (2013) 監督

『300』が大好きで、公開時は、うはうは言いながら映画館に駆け付た管理人です。
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エミリー・ブラウニング(ベイビードール)
Sucker Punch_103オーストラリアの女優。
1998年にジュディ・デイヴィス主演のテレビ映画『The Echo of Thunder』でデビュー。2001年の『The Man Who Sued God』で映画デビュー。翌年公開の『ゴーストシップ』で注目を集める。
2005年に『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』のPRで共演のリアム・エイケンとブラッド・シルバーリング監督と共に来日した。また、同作品で放送映画批評家協会賞の若手女優賞にノミネートされた。(Wiki)
■主な出演作品
・ゴーストシップ -Ghost Ship (2002)
・黒の怨 -Darkness Falls (2003)
・レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
 - Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events (2004)
ゲスト -The Uninvited (2009)
・スリーピング ビューティー/禁断の悦び -Sleeping Beauty (2011)

監督はベビイドール役にアマンダ・セイフリード(『赤ずきん』)を希望したそうだ。結果オーライかと思う。






自分の人生を生きていくことをすっかりあきらめ、いいなりになっていた彼女達が、自ら立ち上がり武器を持ち、自由を得る戦いに赴くことを決意する。しかし、勧善懲悪の単純なサクセスストーリーではない。
ベースになっている「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」や、似ていると感じる「アリス イン ナイトメア」や『アリス・イン・ワンダーランド(2010)』も同じく、自分の意志で進む道を追求していく物語だ。
本作『エンジェル ウォーズ』の彼女達も、自分の道を切り開き、どんな結果になろうとも歩き続けて行く。
その後ろ姿は力強い。

ではまた

Sucker Punch_141



2012.10.4追記
facebookに画像集をあげました。『エンジェル ウォーズ』画像集

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『不意打ち』(1964) - Lady in a Cage -

Posted by momorex on   2  0

不運にも自宅の屋敷のエレベーター内に閉じ込められるはめとなった裕福な未亡人を、さらなる恐怖が次々と襲う!
公開当時、そのショッキングな内容で論議を呼んだ問題作。


Lady in a Cage_00

■ 不意打ち - Lady in a Cage - ■
1964年/アメリカ/94分
監督 :ウォルター・グローマン
脚本 :ルーサー・デイヴィス
製作 :ルーサー・デイヴィス
撮影 :リー・ガームス
音楽 :ポール・グラス

出演
オリヴィア・デ・ハヴィランド(ヒルヤード夫人)
ジェームズ・カーン(ランドール)
ジェニファー・ビリングスリー(イレイン)
ラファエル・カンポス(エシー)
ウィリアム・スワン(マルコム・ヒルヤード)
ジェフ・コーリー(ジョージ・L・ブレディ Jr.)
アン・サザーン(セード)
チャールズ・シール(故買屋)
スキャットマン・クローザース(故買屋助手)
リチャード・キール(故買屋手下)



解説:
「サイコ」「血だらけの惨劇」など、当時モノクロのサイコ・ホラーや、ベテラン女優が老醜をさらす映画がブームを呼んでいた中で登場したのが本作。不運にも自宅のエレベーター内に閉じ込められた、O・デ・ハヴィランド扮する哀れなヒロインの苦難をよそに、屋敷内に侵入した近所のごろつきたちが好き放題の乱行を繰り広げる、という衝撃的な内容が良識派の憤激を買うこととなり、公開時に大きな論議を呼んだ。日本ではこれまでビデオ化もDVD化もされていないレアな作品。
 
(WOWOW)

あらすじ:
Lady in a Cage_01街中の大きな屋敷で優雅な生活を送る未亡人ヒルヤード夫人。
一緒に住む一人息子が友人達と旅行に出かけた夏の週末に、電気系統の故障で宅内のエレベーターに閉じ込められてしまう。利口な彼女は冷静に助けを待っていたが、やがて一人のホームレスが酒目当てに屋敷に侵入。そのホームレスに教えられ、年かさの売春婦までもがやって来た。そして二人の様子を観察していた街のごろつきまでもが金品目当てに押し入って来た-





前回の記事の原題『Sucker Punch』つながりで、今回は本作をチョイス。
1964年のモノクロ作品です。

Lady in a Cage_03ヒルヤード夫人は、一人息子マルコムと表通りに面した大きな屋敷で暮らしている。屋敷の中には高価な物が並べられ、息子と二人優雅な生活を楽しんでいる夫人。少し前に腰の骨を折ったため杖をついて少し不自由ではあったが、完治までのしんぼうだ。宅内にエレベーターを設置し、メイドのネリーにも助けられ滋養していた。

息子のマルコムはもうすぐ30歳。心優しい彼は母親のすることに文句を言えない。しかし、もう何年も前から自立して一人で暮らすことを希望していた。だがその話を切り出す度に、母親は屋敷を増築したり改築したりして彼を束縛する。母親を愛している彼も、もはや我慢の限界にきていた。
友人との旅行で家を空けるたび、母親の枕元に愛の籠もった置き手紙をする。この週末の旅行の際にも手紙は置かれたが、その内容はいつもと違い、彼の悲痛な叫びが綴られていた。


Lady in a Cage_10その週末は、マルコムが友人達と週末の旅行に出かける予定になっていた。ネリーが休みの日でもあり、息子は心配したが、大丈夫だと送り出したヒルヤード夫人。本と一輪挿しを持ってエレベーターに乗り2階へと向かうが、ちょうどその時、運悪く電気系統が故障。宅内全ての電気が止まり、エレベーターも3mほど上昇したところで停止してしまう。冷静な彼女は、付近一帯の停電ですぐに復旧するだろうと、まずは落ち着くことにする。

Lady in a Cage_11しかし、いくら待っても電気はつかず、エアコンが停まったことで暑さと喉の渇きが我慢ならなくなってきた。電話が鳴るが、届かない。そこで最後の手段である緊急ベルを押してみることに。
当時の宅内エレベーターの緊急ベルは、メーカーや警備会社に届く物では無く、家の表と裏に設置してあるベルが鳴る。その音に気がついた近所の人や、通りがかった人へ助けを求めるベルである。
何度も何度もベルを押す夫人だったが、誰も反応しない。そこで夫人は思い出す。近所で鳴っていたときに自分も無視していたことを-。

Lady in a Cage_16しかし一人の人間がそれに気がついた。アル中ホームレスのジョージだ。
好奇心で敷地内に入って行く彼。しかし彼がその目を釘付けにされたのはエレベーターの夫人では無く、キッチンに置かれていた酒だった。その酒欲しさに扉を破り屋敷に侵入。夫人の助けを呼ぶ声などお構いなしにワイン貯蔵庫に向かう彼。持てるだけのワインをズボンのポケットに突っ込み、金になりそうなトースターを手にして家を出、まっすぐ故買屋に向かう。夫人はため息をつくしかなかった。
いくばくかの金を手にしたジョージ。しかしそれを見ていた街のごろつき達がいた。

ジョージは金を手に売春婦セードの所へ向かい、金目の物が盗み邦題の屋敷があると話し、興味を持ったセードまでが屋敷に向かう。女性の声を聞きつけたヒルヤード夫人は必死に助けを乞うが聞き入れられず、二人は夫人が大切にしている物を物色し始める。
しかしこの二人は夫人にとって、まだましな単なる泥棒だった。
本当の恐怖はこの後、ジョージを付けてきたごろつきランドール一味がやって来たときに始まった-




Lady in a Cage_18本作に登場するのは、ろくでもない人物だらけだ。
助けを求める声を無視して人の家に侵入し、酒や金目の物を盗もうとするホームレスと女。特に女は夫人の愛する息子が生まれたときに作らせた、名前入りの金のカップまで盗もうとする。
そして後からやって来るランドール一味の3人組。家の中を荒らし回ったあげく、風呂に入り、顔を見られたからにはと、夫人とホームレス、女を殺してやると息巻き脅す。
そして、その3人も驚きの本物のギャングまでもが3人を殴りつけ、彼らの獲物を横からかっさらい盗み出して行った。

Lady in a Cage_02夫人は、この家は大きな通りに面しており、車も人もたくさん通るから誰かが気づくと思いベルを鳴らし続けるが、誰も気にもとめない。ひっきりなしに行き交う車は、ひかれた犬の死体には注目しても、鳴り続けるベルには興味が無い。
しかし、その夫人からして、息子を金と物でがんじがらめにして半ば自由を奪い束縛しているが、それに気がついていない。
そして息子マルコム。母親の前ではいい子を演じ、言いたいことも面と向かっては言えず。とうとう「置き手紙」という形で要約すると‘このままだったら、自殺してやる’と書き置きし家を出る。

夫人は身動きできないエレベーターの中で、何とか逃げ出した家の前で、思いを馳せる。
元々この土地に住んでいた人たちを立ち退かせて開発されたこの住宅地に。
大きな屋敷が建ち並ぶすぐ横には、裕福とは言えない元々の住人達が住んでいるが、自分達は完全に無視して暮らしてきたことに。
命を守るためには何の役にもたたない不必要な高価な物に。
扉も窓も閉め切って使用する、文明の利器である電気に依存した生活に。
そして息子を自殺したいとまで追い詰めた自分に。

警察が来て助かったことが分かったとき、彼女は通りに向かって、物見遊山で集まった人々に向かって叫んだ。
「この、人でなし」と。
そこにいるのは、物語最初の裕福で上品な未亡人の姿ではなく、自分で自分の命を守った女の姿だった。

ではまた



オリヴィア・デ・ハヴィランド(ヒルヤード夫人)
Lady in a Cage_13日本生まれのアメリカ合衆国の元女優。
1939年の『風と共に去りぬ』(メラニー役)でアカデミー賞にノミネートされる。その後、演技派女優としての地位を築き、1946年の『遥かなる我が子』と1949年の『女相続人』でアカデミー主演女優賞を2度受賞している。また、『蛇の穴』でヴェネツィア国際映画祭 女優賞も受賞。同じくアカデミー女優である妹のジョーン・フォンテインとの確執は有名。
久しく表舞台から遠ざかっていたが、近年アメリカのアフガニスタン侵攻・イラク戦争を非難、これらに反対したフランス政府・人民の対応を支持している旨発言し話題となった。
2003年には第75回アカデミー賞授賞式に登場。ステージに立ち、青いドレスで元気で華やかな姿を見せ、世界中に健在ぶりをアピールした。1916年生まれ (Wiki)
■主な出演作品
・真夏の夜の夢 -A Midsummer Night's Dream (1935)
・ロビンフッドの冒険 -The Adventures of Robin Hood (1938)
・風と共に去りぬ -Gone with the Wind (1939)
・遥かなる我が子 -To Each His Own (1946)
・蛇の穴 -The Snake Pit (1948)
・女相続人 -The Heiress (1949)
・見知らぬ人でなく -Not as a Stranger (1955)
・ふるえて眠れ -Hush... Hush, Sweet Charlotte (1964)
・冒険者 -The Adventurers (1970)
・エアポート'77/バミューダからの脱出 -Airport '77 (1977)
・スウォーム -The Swarm (1978)
・アナスタシア/光・ゆらめいて -Anastasia: The Mystery of Anna (1986)



ジェームズ・カーン(ランドール)
Lady in a Cage_19ニューヨーク市ブロンクス出身の俳優。
テレビシリーズの『アンタッチャブル』などに出演し、1964年に本作『不意打ち』で映画デビュー。1972年の『ゴッドファーザー』でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。
実力のある俳優であるものの、『ゴッドファーザー』の豪放な長男ソニー・コルレオーネ役のイメージが強すぎて以降は苦戦している感があったが、近年は性格俳優として『ラスベガス』などのテレビドラマから『恋するための3つのルール』や『エルフ ~サンタの国からやってきた~』の様なコメディ、さらに声優など幅広いジャンルにその活躍を広げている。
また、ソニーがイタリア系アメリカ人という設定であったこと、五大ファミリーのドンと友人であったことから彼もイタリア系というイメージが付きまとうが、ユダヤ人移民の子孫である。
実はかつて、スーパーマンの主人公であるスーパーマンにキャスティングを推薦されたが、「アホらしいスーツなんて着て芝居が出来るか!!!」と断ってしまったという。 (Wiki)
■主な出演作品
・エル・ドラド -El Dorado (1967)
・ゴッドファーザー -The Godfather (1972)
・ゴッドファーザー PART II -The Godfather Part II (1974)
・ローラーボール -Rollerball (1975)
・遠すぎた橋 -A Bridge Too Far (1977)
・愛と哀しみのボレロ -Les Uns et les Autres(1981)
・エイリアン・ネイション -Alien Nation (1988)
・ディック・トレイシー -Dick Tracy (1990)
・ミザリー Misery (1990)
・シティ・オブ・ゴースト -City of Ghosts (2002)
・ドッグヴィル -Dogville (2003)
・ゲット スマート -Get Smart (2008)
・くもりときどきミートボール -Cloudy with a Chance of Meatballs (2009)声の出演
・フェイク・クライム -Henry's Crime (2011)





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