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momoな毎日

古いカルト映画から最新アクション、海外ドラマまでいろいろレビューしています。好物はオカルト、サイコ、殺人鬼、吸血鬼、廃病院、エイリアン、人魚、ローマ時代などなど。結果的にホラーものが増殖中。

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◆気楽に観よう◆ 『スナッチ』(2000) その1

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entry-image_9
大寒波がやって来ているらしいですが、皆様いかがお過ごしですか?

ところで
DVDを持っているのに出たからといってBlue-rayで買い直す。
ディスク持ってるのにテレビでやってたらつい見入ってしまう。ついでに録画も。
あなたにもそんなお気に入りの映画がありませんか?

今日は自分のこんなお気に入り作品の中から前回の記事で紹介した『ヘル・レイザー』つながりで2000年のイギリス映画『スナッチ』をご紹介。どうやって繋がっているのかは前回の記事を参照あれ。

snatch_00

■スナッチ■ 2000年/イギリス/102分
監督: ガイ・リッチー
脚本: ガイ・リッチー
出演: ジェイソン・ステイサム(ターキッシュ)
    スティーヴン・グレアム(トミー)
    ベニチオ・デル・トロ(フランキー・“フォー・フィンガー”)
    デニス・ファリーナ(アヴィー)
    マイク・リード(ダグ・“ザ・ヘッド”)
    ヴィニー・ジョーンズ(“ブレット・トゥース”・トニー)
    アラン・フォード(ブリックトップ)
    ブラッド・ピット(ミッキー)
    レイド・セルベッジア(ボリス・“ザ・ブレイド”)
    ロビー・ギー(ヴィニー)
    レニー・ジェームズ(ソル)
    エイド(タイロン)
    ユエン・ブレムナー(ムレット)
    ジェイソン・フレミング(ダレン)
    アダム・フォガティ(ゴージャス・ジョージ)


こうやって見ると紹介しなくちゃいけない出演者の数がすごいですね。
どの出演者についてもドラマあり起承転結ありで、こういうのを群像劇っていうんですね。
まさしくこの映画は「群像劇」に分けられます。
簡単なあらすじは-
 
snatch_1ことの始まりはベルギーで盗まれた86カラットのダイヤ。強盗団の中心はフランキー・“フォー・フィンガー”、黒幕はNYのボス、アヴィー。ダイヤの到着を待ちわびるボスだったがギャンブル狂のフランキーは途中で寄ったロンドンでトラブルに。

snatch_5_2一方、ロンドンの下町イースト・エンドでケチな非合法ボクシングのプロモーターをしている極貧ターキッシュと弟分トミーはノミ屋経営で大儲けしている悪党ブリック・トップに接近し、お金のために八百長試合を仕込むことになる。が、こちらもつまらないことからトラブルに見舞われる。

snatch_4snatch_6そしてこれまたロンドンの下町でケチなこそ泥をやっているソル、ヴィニー、タイロンの3人組。狙った先がブリック・トップのノミ屋だったために、恐怖の幕開け。
我が道を行くパイキー(流浪の民)の一人ミッキーもターキッシュに関わったばっかりに、ブリック・トップに恐ろしい目にあわされる。
これら4つのトラブルにアヴィーのやとった殺し屋トニー、ロンドンに住む変なロシア人ボリス、そして1匹の犬が絡み合って事態は誰も予測できない方向に進んでいくのであった-。


という文章ではとうてい表すことが出来ないほどの完璧な群像劇です。
「スナッチ/snatch」は「急に強引にひったくる、ひっつかむ、かっぱらう、強奪する」という意味だそうで。
誰が誰の何をひったくるのか?誰が勝ち組で誰が負けるのか?

************************
監督ガイ・リッチーはマドンナの元夫としても有名だけど、
Guy Ritchie
CMやミュージックビデオの監督を手がけ、初めての長編映画『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998)がヒット。この『スナッチ』に続いて
 ・スウェプト・アウェイ Swept Away (2002) 監督・脚本
 ・リボルバー Revolver (2005) 監督・脚本
 ・ロックンローラ RocknRolla (2008) 監督・製作・脚本
 ・シャーロック・ホームズ Sherlock Holmes (2009) 監督
 ・シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム Sherlock Holmes: A Game of Shadows (2011)
などの作品が。

『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』にはジェイソン・ステイサムやヴィニー・ジョーンズも出演。この頃無名だった二人を『スナッチ』で有名にしたことになるのかな。
Jason Statham  Vinnie Jones
自分もこの二人を初めて見たのは『スナッチ』で、その独特な雰囲気にファンになったのでした。

ジェイソン・ステイサムは今や『トランスポーター』シリーズなんかでアクション俳優みたいになっちゃったけど、自分が一番いいと思うのはやっぱり「ターキッシュ」。
いつも弟分と同じような服を着た間抜けダンディな感じがたまりません。
snatch_5_1
あ、でも実際お間抜けなのは弟分トミーです。
↓泣いてます。よく見てね。
snatch_5

そしてこのトミー役スティーヴン・グレアム。彼も『スナッチ』で知られるようになりました。
有名な出演作に
 ・ギャング・オブ・ニューヨーク(2002)
 ・Re:プレイ(2003)
 ・パブリック・エネミーズ(2009)
 ・ボードウォーク・エンパイア 欲望の街(2010)テレビ作品
 ・パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉(2011)
などがありますよ。
ところでドニー・ウォルバーグ↓とちょっと似てませんか?(2枚目はスティーヴン・グレアム)
Donnie Wahlberg

Stephen Graham

実はもう一人そっくりさん。
Doug Hutchison 『グリーン・マイル』のダグ・ハッチソン


出演者2人しか紹介してないのに一杯になっちゃいました。
続きは「スナッチその2」でいきたいと思います。
見てくださっている人がもしいたら、少しお待ちください。
もうちょっとサクサクいくように努力します。

今日はこのへんで
ではまた



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◆気楽に観よう◆ 『スナッチ』(2000) その2

Posted by momorex on   0  0

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今日は大阪でも雪が降るかな?っと思ってましたが
晴れた大阪2012.0202 003  晴れてます
雪の多い地方の皆様、いかがお過ごしですか?

では
昨日に引き続きまして『スナッチ』その2です。
その2で終わるかは不明です。

************************
次なる登場人物のご紹介はこの人。
その名もフランキー・“フォー・フィンガー”(ベニチオ・デル・トロ)
snatch_1
どうして“フォー・フィンガー”なのか?


これはおそらく彼の悪い癖が関係しているに違いない。
↓楽しそうですもんね。女性をはべらせちゃって。あ~ぁ
snatch_1_1
でもお話の後半は“フォー・フィンガー”から新しいニックネームに変わるんですよ。
何なのかな、楽しみですね!

演っているのはベニチオ・デル・トロ”・プエルトリコ出身!
この頃はまだ線も細くて前髪が垂れているところなぞ、まるで「水もしたたるいい男」風。
『スナッチ』で見てファンになり、出てる映画を探しまくって観ましたよ。
 ・ユージュアル・サスペクツ The Usual Suspects (1995年)
 ・ザ・ファン The Fan (1996年)
 ・ラスベガスをやっつけろ Fear and Loathing in Las Vegas (1998年)
 ・誘拐犯 The Way of the Gun (2000年)
 ・トラフィック Traffic (2000年)/アカデミー助演男優賞受賞
 ・プレッジ The Pledge (2001年)
 ・21グラム 21 Grams (2003年)
 ・ハンテッド The Hunted (2003年)
 ・シン・シティ Sin City (2005年)
 ・チェ 28歳の革命 / 39歳 別れの手紙(2008年)/第61回カンヌ国際映画祭男優賞受賞
 ・ウルフマン The Wolfman (2010年)

************************
次です。フランキーのボス、NYのアヴィー(デニス・ファリーナ)
snatch_7_1 ボスなのにフットワーク抜群!NYとロンドンを行ったり来たり。
↑好きなカットです。見逃さないでね。

ロンドンには従兄弟の宝石商ダグ・“ザ・ヘッド”(左・マイク・リード)がいて悪事の片棒をかついでいます。“ザ・ヘッド”の由来は映画を観てご確認を。決してハゲてるからじゃないよ。
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Dennis Farinaロマンス・グレイのデニス・ファリーナは最近LAW & ORDERで見かけました。刑事役でシーズン15と16。17になって急に出なくなって寂しく思ってます。
        『プライベート・ライアン』アンダーソン中佐→


************************
次はこの人。悪の帝王ブリック・トップ(アラン・フォード)
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羽振りはいいはずなのに牛乳瓶の底眼鏡をかけて、歯も汚い。
瓶底眼鏡のせいで目がやたら大きく見えて、まるでマンガの主人公のようです。
でも笑えませんよ。やる事はエゲツないです。
いつも子分を引き連れています。態度は超デカイです。
でも頭を下げなきゃならない人もいて、上には上が。ピラミッドのまた上が-。
snatch_3 ← 一番の子分。いかにもイギリスのワル風。

アラン・フォードについてはちょっと調べたんですけどあまり情報無かったです。
イギリス人でガイ・リッチーの映画に出ている他は、なんと『狼男アメリカン』(1981)に出てるんだって。
観たの昔過ぎて覚えてないよぉ。


************************
お次はお馬鹿な小悪党3人組。ソル、ヴィニー、タイロン
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一応変装して悪事を働く頭はある 

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おいぃぃ!マスクをしている意味はあるのかっ
登場人物の全てがコミカルに描かれていますが、その中でもダントツの3人。


************************
変なロシア人ボリス・“ザ・ブレイド”(レイド・セルベッジア)
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武器の密売屋で一匹狼。大金に鼻がきくらしい、が、、ちょっと問題あり。


************************
パイキー青年ミッキー・オニール(ブラッド・ピット)
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人物像があいまい。何を考えているのか分からないフシギくん。
急に何かバカなことをしでかしそうでヒヤヒヤする。
ボクシングの腕が立つがためにブリック・トップにとんでもない目にあわされる。
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パイキー(Pikey)とは?
差別的意図を含むスラングで、イギリスでは主に旅行者、ジプシー(放浪人)、または社会的身分の低い人々の事を指す。

映画の中では「だからパイキーとは関わりたくないんだよ」などとドンドン差別用語が。
でも侮る無かれ。彼らは家族思いで仲間の結束が堅く利口なんです。
snatch_4_1  ← 大事なことは仲間が集まり民主的に決定する。

まだ無名に近いジェイソン・ステイサムを主役に据えたこの映画。
群像劇でもあり制作費もそんなに高額ではなかったことでしょう。
が、しかしガイ・リッチー監督の『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』をいたく気に入っていたブラッド・ピットは、監督の2作目が決まった段階で、自ら「出してくれぇ、出してくれぇ」と猛アピール。
2000年のブラッド・ピットといえば、『セブン』(1995年)、『ファイト・クラブ』(1999年)の後であり、誰もが認めるハリウッド・スター。ハリウッドの寵児。ハリウッドのドル箱王子様。
「と、とんでもない。ハリウッドの王子様を出演させる予算などございません。」と監督は丁重に断ったらしいが、それでもピットは出演料度外視で希望し決まったということじゃ。破格の低出演料だったという噂である。
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************************
そして最後はこの方。
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殺し屋“ブレット・トゥース”・トニー(ヴィニー・ジョーンズ)

ピカンッと光る前歯にご注目。
これが愛称の由来になってますが、どうしてこうなったのかは是非映画で。
たくさんの登場人物の中で唯一シリアスに描かれているこの殺し屋トニー。
特に見所は↑で紹介した3人組とのやり取りのシーン。
大好きですっ。ここだけで映画1本撮って欲しいくらいにっ。

ヴィニー・ジョーンズはイギリスで有名な元サッカー選手。
 ・怖いこと言ってる時でも笑ってる目 や
 ・下から斜めに顔をゆっくり上げてじっとりと睨む様 は
とてもそうとは思えない。
『ロック、ストック&トゥー・・・』『スナッチ』の後はハリウッド映画にも進出。
同じような役所ではありますが、でかい身体に敏捷な動き、素晴らしいガンさばき。
存在感あります。
これからもがんばってね。 snatch_9




********** ★★★★★
当然5つ★です。あと5個付けたいくらいです。
この映画全般に言えますが、監督がCMやPV出身だからなのか映像がスタイリッシュなのはもちろんのこと、シーンとシーンに挟まるカットが観ていてとても楽しい。効果音も素晴らしい。
たくさんの登場人物の人となりをそれぞれほんの数秒で説明しています。
(ルパン三世を彷彿とさせる場面もあります。)
話は102分の中できっちりまとめてあり、「何なの?結局どういうこと?」とはなりません。
10年以上前の作品ですが古さは感じられません。
登場人物達に魅力を感じたなら是非観てくださいね。あなたもきっと好きになるはず。


最後の最後にこの人たちもご紹介。忘れちゃあいけません。
snatch_12  snatch_11
この一人と一匹はとても地味に見えますが、他の登場人物のように狭い世界であがくことなく上から押さえつけられることなく、誰にも命令されず自己主張できています。
こうありたいものです


ではまた



       






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◆気楽に観よう◆ダリオ・アルジェント 『ジャーロ』(2009)

Posted by momorex on   0  0

momorexです。
今日はダリオ・アルジェント監督作品『ジャーロ』をご案内。



■ジャーロ■ 2009年/アメリカ=イタリア/92分
監督: ダリオ・アルジェント
脚本: ダリオ・アルジェント、ジム・アグニュー、ショーン・ケラー
出演: エイドリアン・ブロディ (Inspector Enzo Avolfi)
    エマニュエル・セニエ (Linda)
    エルサ・パタキ (Celine)
    ロバート・ミアノ (Inspector Mori)


日本語の台詞で始まるこの映画。
「えっ?吹き替えだったか?」とびっくりするところから見始めることに(自分がそうでした)。
GIALLO_06 イタリアの日本女性2人。犯人の毒牙に


監督はダリオ・アルジェント/Dario Argento。
代表作に

・ジャーロ (2009) 監督  
・サスペリア・テルザ 最後の魔女 (2007) 監督/脚本/原案  
・愛と欲望の毛皮 (2006) 監督  
・愛しのジェニファー (2005) 監督  
・デス・サイト (2004)<未> 監督/脚本  
スリープレス (2001) 監督/脚本/原案  
・ダリオ・アルジェント 鮮血の魔術師 (2000) 出演  
・スカーレット・ディーバ (2000) 製作  
・オペラ座の怪人 (1998)<未> 監督/脚本  
・ダリオ・アルジェント 鮮血のイリュージョンPART3 (1997)<未> 出演  
・肉の鑞人形 (1997) 原案/製作  
・スタンダール・シンドローム (1996) 監督/脚本/原案/製作  
・トラウマ/鮮血の叫び (1992) 監督/脚本/原案/製作  
イノセント・ブラッド (1992) 出演  
・デモンズ4 (1991)<未> 脚本/製作  
・ダリオ・アルジェント ビザール・オペラ/新・鮮血のイリュージョン (1991)<未> 出演  
・キング・オブ・アド (1991) 監督  
・マスターズ・オブ・ホラー/悪夢の狂宴 (1990)<未> 監督/脚本/製作総指揮  
・デモンズ3 (1989) 脚本/製作  
・オペラ座/血の喝采 (1988) 監督/脚本/製作  
・デモンズ2 (1986)<未> 脚本/製作  
・アルジェント・ザ・ナイトメア/鮮血のイリュージョン (1986) 出演  
・デモンズ (1985) 脚本/原案/製作  
フェノミナ (1984) 監督/脚本/製作  
・シャドー (1982) 監督/脚本  
・インフェルノ (1980) 監督/脚本  
・ゾンビ/ディレクターズカット完全版 (1978) 音楽  
・ゾンビ (1978) 音楽  
・サスペリア (1977) 音楽/監督/脚本  
・4匹の蝿 (1971) 監督/脚本

などなど、そうそうたるホラー、サスペンス作品が並びます。
有名な作品はいくつもありますが、中でも代表作となるのは




とりあえず置いてありますけど的なジャーロ公式HPには

ジャーロの帝王・ダリオ・アルジェント×オスカー俳優・エイドリアン・ブロディが放つ、ダークでロマンティックな残酷スリラー!
『サスペリア』『フェノミナ』『サスペリア・テルザ最後の魔女』と、華麗なる恐怖で世界中のファンを熱狂させてきた鮮血の貴公子、ダリオ・アルジェントの新作が遂に日本解禁!イタリアン・ホラーの巨匠として名高いアルジェントが、自身の原点である“ジャーロ”と称される猟奇スリラーに回帰。同ジャンルの歴史的名作『サスペリアPART2』を放った“スリラー作家”アルジェントの集大成でありながら、観客の予想を覆す衝撃の展開を用意した全く新しいタイプの作品を完成させた。


と紹介されています。

ロマンティックかどうかはさておき、この『ジャーロ』の正しい楽しみ方は「誰が犯人なのか?」や「次の犠牲者は?」や「度肝を抜くようなどんな殺され方するのか?」や「最後にすごいどんでん返し」ではなく、まず過去のアルジェント監督作品を懐かしむ事にあります。
以下、ネタバレ文や画像があるかもしれません。---------------------------------

簡単なあらすじは-
snatch_1北イタリアの都市トリノ。外国人美女ばかりを狙う誘拐殺人事件が続発していた。犯人の手口は改造タクシーを走らせ、乗車してきた女性を秘密の隠れ家に拉致し、柔かな肌を鋭利な刃物で切り苛むもの。新たな標的になったのはファッションモデルのセリーヌ(エルサ・パタキ)。突然消息を絶った妹を探して、姉リンダ (エマニュエル・セニエ)は猟奇殺人専門のエンツォ警部(エイドリアン・ブロディ)を訪ねる。共に捜査をすることになった2人は、事件の被害者が死の間際に残した「彼は黄色い」という不可解な言葉から、謎の殺人鬼“ジャーロ(イエロー)”の正体に迫ってゆく-。


監督代表作をいくつか観たことがあれば、「おっ」という懐かしい場面が随所に。
GIALLO_03 GIALLO_05
GIALLO_07
↑は雷の鳴る雨の中、ホテルへ帰るタクシーを探す日本女性。
雨の中、異国の地で不安な様子が見て取れる。『サスペリア』の名場面を彷彿とさせる。

他にも (痛いシーンなので小さくサムネイルしてます。)
GIALLO_09 GIALLO_13 GIALLO_16 GIALLO_17 GIALLO_20 GIALLO_24
など、お馴染みのシーンに似た場面が。

しかし、どうしてなのか?なんか不完全燃焼感が残る。
 ・「赤」が「赤」じゃない。上品すぎる
 ・そこっ!目玉じゃない!
 ・首になんか嘘の肉を付けてるっ
 ・落ち方が中途半端だぁぁぁ。上からずっと見てたいのにっ
など、以前の代表作がストレートな表現だったのに比べると、今作はちょっと横にずれて寸止めされた物足りなさが。
それになんだか古くさく感じられる作りと音楽。

主演女優も一昔前な感じ。(あくまでも個人の感想です。他の女優は美人)
GIALLO_11 エマニュエル・セニエ(ロマン・ポランスキー監督夫人)

猟奇殺人専門のエンツォ警部(エイドリアン・ブロディ)の設定はまるで某アメリカドラマの某有名モルダー捜査官だ。
GIALLO_15 GIALLO_14
子供の頃起こった家族がかかわる事件によりトラウマを持っており、変人に指定。
オフィスは一人地下の1室に追いやられ、壁には事件被害者の写真が一杯。
モルダー捜査官より部屋が広いのが唯一の救い。
GIALLO_28 気にかけてくれる上司が一人いるのはありがたい。


話には特になんのひねりもなく、よくある感じで進む。
変に刑事ドラマやサイコものを見過ぎてるせいか、ありえない捜査方法と進め方に疑問が起こり、イタリアはアメリカと違ってのんびりしてるのかな?などと色々と補完しながら見進めなくちゃならない。

それにエイドリアン・ブロディが煙草を吸う吸う。
GIALLO_22 GIALLO_23 
もうすごいチェーンスモーカー。
煙草を吸うシーンがほとんど無くなったアメリカ映画を見慣れてしまっているのか、これには古い映画を見るような感じがすると同時に新鮮ささえ。

などとブツブツ思いながら映画は最後のクライマックスへ。
GIALLO_29
ずっと1970~80年代物風の作品を展開されて、もはや気になるのは最後だけという状態で
ストンっと終わる。
悪い意味ではなく、最近流行の夢落ち系作品に負けない素晴らしいエンディングシーン。
70年代だ、中途半端だ、アルジェントも終わった、などのがっかり感が全て吹っ飛ぶ。
監督はこのエンディングだけを作りたいためにこの映画を撮ったんではないか?と思えるくらいだ。


さぁ、あなたはこの『ジャーロ』観ますか?
面白いと感じるのも、時間を無駄にしたと思うのもあなた次第です。
ではまた

GIALLO_01

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おまけ■
GIALLO_18 他にも日本人設定の人が

GIALLO_19 GIALLO_25 GIALLO_27 GIALLO_30 GIALLO_21
この犯人役は・・・

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俳優‘ゲイリー・オールドマン’という人 -Gary Oldman-

Posted by momorex on   0  0

気になる俳優について書いてみたいと思います。
栄えある1人目はこの人

Gary Oldman Gary Oldman
出典www.robbywells.com


今では「ハリー・ポッター」シリーズ、「バットマン」シリーズなんかで子供にも知られるようになった彼。自分が最初にスクリーン(自宅TVのことですが)で見たのは
 『蜘蛛女』(1993)

レナ・オリンの怪演が光るこの作品。彼の役所は女と金にめっぽう弱い汚職刑事。
こう書くとちょっぴりぐらい汚職はするけど女にもてて正義の心も持っているかっこいい刑事を想像するかもしれません。
が、違います。
もうだめだめのよれよれの、まっすぐ歩くことも出来ないふらふらの人。
 まるで『エンゼル・ハート』(1987)の私立探偵ハリー。


そして彼を一気に有名にした
 『レオン』(1994)
この作品はジャン・レノやナタリー・ポートマンをハリウッド界のスターにしたけど、それは敵役であるゲイリー・オールドマン演じるスタンスフィールドがいたこそと言っても過言ではない。
胸くそが悪くなるアイツに奥歯をぎりぎり言わせながら画面を睨んでいたのは自分だけではないはず。
-----------------------------------------------------------------------
この頃は屈折した役の多かったゲイリー・オールドマンとはどんな人?
Wikiからです。

アイルランド生まれの母親と、溶接工の父親の間に生まれた。父親はアルコール依存症で、ゲイリーが7歳の時に家族を捨ててしまう。ゲイリーは子供のころから歌やピアノの才能を発揮していたが、後に演技の道を進むようになる。
ロバート・デ・ニーロと同様に役作りには徹底した姿勢を貫き、オズワルドやベートーベンなどを演じるにあたり十分に役を研究して演技を行う。数々の作品で狂気を含んだ悪役を演じることが多いが、本人は役柄とは対照的に謙虚で子煩悩な性格で、オールドマン本人は「自分に悪役をオファーする連中は、想像力のかけらも無いのだろう」と述べている。『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』出演以降から主人公を支えるサブキャラクターを演じることが多くなった。



その役を研究し役作りを徹底的に行う。
これは役者なら当たり前の仕事の一部といえる。
が、狂気の人を演じるということは狂人になりきるということであり、それは狂人になるということと同義だ。本来の性格が真面目であればあるほどその深い闇に転落することに注意しなくてはならない、というのはよく言われる。これには役者に限らず狂気の人を相手にしなくてはならない研究者や捜査官なども含まれる。
ゲイリー・オールドマン演じるゴードン警部補が出演する『ダークナイト』。
悪‘ジョーカー’を演じたヒース・レジャーは旧作『バットマン』シリーズの‘ジョーカー’を演じたジャック・ニコルソンに忠告されたそうだ。「狂気の世界に入り込みすぎるな」と。

 「おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。」 ニーチェ




ゲイリー・オールドマンその人は『ステート・オブ・グレース(1991)』『ドラキュラ(1992)』『蜘蛛女(1993)』『レオン(1994)』等の時代、アルコールに溺れていた時期であり飲酒運転による事故を起こし逮捕もされている。その後、アルコール中毒更正施設に入りアルコールと縁を切ることができた。

アルコール依存症を乗り越えて、ようやく自分を取り戻したジャック(蜘蛛女)というところか。
Gary Oldman 2

何十本もの映画に出演し、輝かしいキャリアを持つ彼が、今年『裏切りのサーカス』でアカデミー賞に初めてノミネート。結果はどうあれ、きちんと生活を正し努力してきた事を讃えたい。
ますますのご活躍を願っています。




でももう一度スタンスフィールドに会いたいなっと思っているのは自分だけじゃないよね。
leon

■主な出演作品
・シド・アンド・ナンシー Sid and Nancy (1986)
・トラック29 Track 29 (1987)
・プリック・アップ Prick Up Your Ears (1987)
・クリミナル・ロウ Criminal Law (1989)
・ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ Rosencrantz & Guildenstern Are Dead (1990)
・理由なき発砲 Chattahoochee (1990)
・ステート・オブ・グレース State of Grace (1991)
・JFK JFK (1991)
・ドラキュラ Bram Stoker's Dracula (1992)
トゥルー・ロマンス True Romance (1993)
・蜘蛛女 Romeo Is Bleeding (1993)
・レオン Léon (1994)
・不滅の恋/ベートーヴェン Immortal Beloved(1994)
・告発 Murder in the First(1995)
・スカーレット・レター The Scarlet Letter (1995)
・バスキア Basquiat (1996)
・ニル・バイ・マウス Nil by Mouth (1997) - 監督・脚本
・フィフス・エレメント The Fifth Element (1997)
・エアフォース・ワン Air Force One (1997)
・ロスト・イン・スペース Lost In Space (1998)
・ザ・コンテンダー The Contender (2000)
・ハンニバル Hannibal (2001)
・アメージング・ハイウェイ60 Interstate 60 (2002)
・タイニー・ラブ Tiptoes (2003)
・ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 Harry Potter and the Prisoner of Azkaban (2004)
・バットマン ビギンズ Batman Begins (2005)
・デッド・フィッシュ DEAD FISH (2005)
・ハリー・ポッターと炎のゴブレット Harry Potter and the Goblet of Fire (2005)
・スパイラル・バイオレンス The Backwoods (2006)
・スパイロの伝説:新しい始まり The Legend of Spyro: A New Beginning (2006)
   - ゲーム・声の出演
・ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 Harry Potter and the Order of the Phoenix (2007)
・スパイロの伝説:永遠の夜 The Legend of Spyro: The Eternal Night (2007) - ゲーム・声の出演
・ダークナイト The Dark Knight (2008)
・スパイロの伝説:ドーンオブザドラゴン The Legend of Spyro: Dawn of the Dragon (2008)
   - ゲーム・声の出演
・コール オブ デューティ ワールド・アット・ウォー Call of Duty: World at War (2008)
   - ゲーム・声の出演
・アンボーン The Unborn (2009)
・レイン・フォール/雨の牙 (2009)
・Disney's クリスマス・キャロル A Christmas Carol (2009)
・カウントダウンZERO Countdown to Zero (2010) - ナレーション
・ザ・ウォーカー The Book of Eli (2010)
・コール オブ デューティ ブラックオプス Call of Duty: Black Ops (2010) - ゲーム・声の出演
・赤ずきん Red Riding Hood (2011)
・ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 Harry Potter and the Deathly Hallows - Part 2 (2011)
・カンフー・パンダ2 Kung Fu Panda 2 (2011) - 声の出演
・裏切りのサーカス Tinker, Tailor, Soldier, Spy (2011)
ダークナイト ライジング The Dark Knight Rises (2012)








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純愛的破壊 『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(1994) -Natural Born Killers-

Posted by momorex on   0  1

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かなり前に1度観たきりの『ナチュラル・ボーン・キラーズ』。
暴力だけのワケワカメ的映画の認識だったけど、最近WOWOWでやっていたので再見。
まず1回目と2回目の違いは「タランティーノ」映画を経験したかしていないか。
もちろん2回目はタランティーノ映画をたっぷり観た後となります。


Natural_Born_Killers_02

■ナチュラル・ボーン・キラーズ■
1994年/アメリカ/119分
監督:オリバー・ストーン
脚本:デイヴィッド・ヴェローズ 、リチャード・ルトウスキー 、オリバー・ストーン
原案:クエンティン・タランティーノ
出演:
ウディ・ハレルソン(Mickey)
ジュリエット・ルイス(Mallory)
ロバート・ダウニーJr.(Wayne Gale)
トミー・リー・ジョーンズ(Dwight McClusky)
トム・サイズモア(Jack Scagnetti)
ロドニー・デンジャーフィールド (Mallory's Dad)
ラッセル・ミーンズ(Old Indian)
エディ・マクラーグ (Mallory's Mom)



いかれたカップルの映画は数々あれど
 

実在の事件に基づいていないという事も手伝ってか(モデルはあり『地獄の逃避行』)、この映画のミッキー&マロリーはそのいかれ具合が群を抜いている。
あまりのひどさに欧米各国で年齢制限公開や上映禁止となり、話題を呼んだのも最もだ。
タランティーノの原案に監督であるオリバー・ストーンが手を入れたことでタランティーノが意図するストーリーと違ってしまい激怒したという逸話付きだが、なんのなんの充分過激でバイオレンス、タランティーノ節がうなっている。


Natural Born Killers_01冒頭のミッキー&マロリー登場シーン。
田舎の埃っぽいレストランのカウンターに横並びで座っている二人。まだ顔は見えない。どのパイがお勧めかでウェイトレスと長々とおしゃべりをするミッキー。
そしてその後の非情な大殺戮。
これがタランティーノ節でなければいったい誰の節?というところからこの映画は始まる。
 ※注)ちなみに『パルプ・フィクション』も同じ1994年作

社会派監督オリバー・ストーンでバイオレンス?タランティーノ?と思いながら観てたけど勘違いしてました。この作品は暴力に彩られた「純愛的破壊的社会派」作品でした。

簡単なあらすじは-
実の父親に性的虐待を受けていたマロリーはミッキーと出会い、父親とその非道い振る舞いを許していた母親を二人で殺して逃避行の旅へ。行く先々で殺人と強盗を繰り返し警察に追われるが、事件を取り上げるマスコミによっていつしかダークヒーローとして若者に支持されるようになる。
永遠の愛を誓い合って逃げる二人を非人道的暴力刑事スキャグネッティ、視聴率を取りたいTVキャスターのウェイン・ゲールが追いかける-


Natural Born Killers_06




主役ミッキーを演じるウディ・ハレルソン
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マフィアの雇われ殺し屋の父と、弁護士秘書の母の間に生まれる。父チャールズは1968年と1978年に殺人を犯し(1978年の事件は連邦判事を銃殺)終身刑となり服役中に死去。父はまた、ジョン・F・ケネディ暗殺の実行者の一人と名乗っていたこともある。 Wikiより
ちょっと調べてアメリカの懐の広さにびびりました。
ゾンビランド』(2009)では無骨なナイスガイ、『2012』(2009)では先見性のある変人の役で出演。『ラリー・フリント』(1996)でアカデミー主演男優賞ノミネート経験あり。


そしてマロリー役ジュリエット・ルイス
Natural Born Killers_08
1973年生まれ。
独特のオーラのある人で、そのオーラを天使のようにも悪魔のようにも使い分けられる人。
ケープ・フィアー』(1991)で世間知らずのお嬢様として出発(デビュー自体はもっと前)。
蜘蛛女』(1993)ではよれよれ中年男(注:この記事参照)の若い愛人に。
ギルバート・グレイプ』(1993)では将来をしっかり見据えた家族、友達思いの旅する少女。
そして同じ年『カリフォルニア』(1993)では変質犯罪者の恋人に。





このミッキーとマロリーはそれぞれ幼少期から親による虐待経験があり、その陰惨な記憶が度々フラッシュバックとして蘇り画面に映し出される。虐待シーンだけではなく、この作品には全編に渡って二人の記憶や感情が絵となり動きとなって散りばめられている。それはモーテルの窓の外に映し出される狼であったり、空を飛ぶ龍であったり、塀に写る炎であったりする。特に狼、龍、蛇は何かを象徴するかのようによく出てくる。二人の苦しみの象徴であるはずなのに結婚指輪に蛇の形の物を選び肌身離さず付けているのは皮肉だ。
Natural Born Killers_12 Natural Born Killers_14


二人が傷を持った子供のまま大人になったとすれば、こちらは腐った汚い大人代表。
黒服やBOSSでお馴染みトミー・リー・ジョーンズ
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自己保身のみを得意とするかなりおかしな刑務所所長役。

鉄をまとった姿で活躍中ロバート・ダウニー・Jr
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自己中なTVキャスター役。
ドラッグ問題で相当苦労した彼。
この頃はまだ真っ最中で、なんというか大きな目がただのガラス玉のように見える。


頼りになる軍曹トム・サイズモア
Natural Born Killers_13
超自己中暴力警官役。
あまり悪役はしない人のイメージがあったのでちょっと驚き。
それに今より痩せてて若くて髪が黒くて長い。

この3人の前ではミッキーとマロリーがとても純粋に見えるから不思議だ。


この作品には薬物は全く出てこない(と思う)。
出てはこないが、映像そのものがまるで薬物中毒患者の妄想のようだ。
カラーになり、モノクロになり、ざらざらしたフィルム状になり、アニメになる。
そして脳の中の記憶が浮遊し飛び交い、点滅する。
それら全てを「形のある銃」で破壊し、破壊し、破壊する。そういった作品だ。
そして最後にL.コーエンの歌
‘「悔い改めよ」とは、どういう意味だ?’

Natural Born Killers_07



多分10年以上の時を経て2回目観ましたが、変わるもんですね同じ作品でも感想が。
気に入った映画は何回も定期的に観るけど、なんじゃこりゃと思ったものもたまには引っ張り出してくるのもいいかもしれない。
ではまた


Natural Born Killers_02あぁ、それと1つ分からないことが。
冒頭の埃レストランに出てくるこの人。
この場所でふわぁ~っと消えた後、最後にも出てくるんだけど、いったいこの人の正体は???



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心の深層を暴く『ファーゴ』(1996) -FARGO-

Posted by momorex on   2  0

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雪景色を舞台にする映画は色々あります。
日常とはかけ離れた感のする舞台設定のためか、ホラー物やミステリーが目立ちますが




その中でも一風変わった小さなサスペンス作品が


Fargo_12

■ ファーゴ - Fargo - ■
1996年/アメリカ/98分
監督:ジョエル・コーエン
製作:イーサン・コーエン
製作総指揮:ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー       
脚本:イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン
出演:
フランシス・マクドーマンド(マージ・ガンダーソン)
スティーヴ・ブシェミ(カール・ショウォルター)
ウィリアム・H・メイシー(ジェリー・ランディガード)
ピーター・ストーメア(ゲア・グリムスラッド)
ハーヴ・プレスネル(ウェイド・グスタフソン)
ジョン・キャロル・リンチ(ノーム・ガンダーソン)
クリステン・ルドルード(ジーン・ランディガード)
トニー・デンマン
アカデミー賞主演女優賞、脚本賞の2部門で受賞



「ファーゴ」とは地名でアメリカ・ノースダコタ州の小さな町。
ここが事の始まりの舞台となる。

映画のタイトルは「ファーゴ」であるが、実際に映画中でファーゴが舞台となるのは冒頭の酒場のシーンだけである。物語は殆どミネソタ州のミネアポリスやブレーナードを中心に展開している。コーエン兄弟はファーゴをタイトルに選んだ理由について、「ファーゴ」の方が「ブレーナード」より面白そうだったからと述べている。
映画の始めに「これは実話である」(原文:THIS IS A TRUE STORY.)という一文が映るがこれも演出の一つで、実際に映画のような経緯を辿った誘拐事件が起きた事実はなく、物語は完全なフィクションである。狂言誘拐が巻き起こす悲喜劇を扱った本作品であるが、誘拐はコーエン兄弟が好んで描くモチーフである。劇中に登場するポール・バニアンの像はアメリカではホラ話の象徴とも言われている。 Wikiより



Fargo_02こじゃれた感のする概要だけど、物語はこれとは全然違っていて普通の人々やワル達がある男の思いつきをきっかけに、思いがけず深みに一歩ずつはまっていく様を描いている。それが真っ白の雪の中で進行するために、まるで儀式のような一種独特の静謐さを醸し出している。

あわせて「よく考えたらひどい犯罪」にコメディ色を添えて観客に出すところはコーエン兄弟作品らしい。Wコーエン氏の作品はほとんどはこのテイストだ。
 ・ブラッド・シンプル Blood Simple (1984年)
 ・赤ちゃん泥棒 Raising Arizona (1987年)
 ・ミラーズ・クロッシング Miller's Crossing (1990年)
 ・バートン・フィンク Barton Fink (1991年)
 ・未来は今 The Hudsucker Proxy (1994年)
 ・ビッグ・リボウスキ The Big Lebowski (1998年)
 ・オー・ブラザー! O Brother, Where Art Thou? (2000年)
 ・バーバー The Man Who Wasn't There (2001年)
 ・ディボース・ショウ Intolerable Cruelty (2003年)
 ・レディ・キラーズ The Ladykillers (2004年)
 ・ノーカントリー No Country for Old Man (2007年)
 ・バーン・アフター・リーディング Burn After Reading (2008年)
 ・シリアスマン A Serious Man (2009年)
 ・トゥルー・グリット True Grit (2010年)




主演はフランシス・マクドーマンド
決して美人さんでは無いが、隣のおばさん的風貌が作品に現実味を与える。
特に大笑いや大泣きするわけでもないのに、ちょっと口をゆがめるような表情が自然でまるで隣にいるようだ。
役どころは田舎町ではあるが女性警察署長マージ。
この『FARGO』に出てくる男性のほとんどが中途半端な仕事しか出来ない中で、素晴らしく勘の良い仕事の出来る警察官。ぱっぱと事件を分析し、解決するために行動する様は見ていてほれぼれする。
Fargo_09
結婚しており妊娠中の役。


事件のきっかけを作る男ジェリー。ウィリアム・H・メイシー
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資産家の娘と結婚、義父の会社で働いており頭が上がらない。
そんな彼が考えたある計画が関わった者に最悪の結果をもたらした。

ジェリーから仕事を請け負ったカール。スティーヴ・ブシェミ
Fargo_07
この作品の中で「ヘンな顔」と10回は言われたはず。
スティーヴ・ブシェミは『アルマゲドン』(1998)などの大作にも出ているが、『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』などドラマにも出演。どれも印象に残るというか、一度見たら二度と忘れられなくてファンは多いようだ。(自分もファンです。)

カールの相棒ゲア。ピーター・ストーメア
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この人も悪役が多いけど、この作品ではその悪さが群を抜いてた。とってもサイコ。


登場人物は有能な警官、良き夫であり良き父、普通のワル二人組等々だが、事件をきっかけにそれぞれ心の奥深くにある「闇」が頭をもたげて事態をますます悪くしていく。最後には元あった善良さがかけらもなくなり、自己中心的な身勝手な様子がさらけ出される。
マージに「悪」はないが、心の底の願望がもたげたシーンでは少しびっくりした。
田舎町の平凡な日常を描いている風でいて、実はとてもコワイ話です。


■簡単なあらすじは-
借金返済のために裕福な父を持つ妻の偽装誘拐を思いついた自動車ディーラーのジェリー。義父から身代金をせしめて万事OKだったはずが、依頼した二人がへまをして凶悪殺人事件に発展してしまう-


アメリカ中西部の人は会話の半分が「ヤ~?」「ヤー、ヤー」で通じるらしい。


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ノスタルジー漂うホラー 『デイブレイカー』(2008) -Daybreakers-

Posted by momorex on   2  0

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まずこの作品を観る前に以下の映画が未見であればぜひ観て欲しい。
  ブレードランナー (Blade Runner)/1982
  300(スリーハンドレッド)/2007
  マッドマックス (Mad Max)/1979
この『デイブレイカー』はこれら3作品にオマージュとして捧げられている(ような気がする)。






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■ デイブレイカー - Daybreakers -■
2008年/アメリカ・オーストラリア/98分
監督・脚本:ピーター・スピエリッグ、マイケル・スピエリッグ
製作:クリス・ブラウン、ブライアン・ファースト、ショーン・ファースト
撮影:ベン・ノット
音楽:クリストファー・ゴードン
美術:ジョージ・リドル
出演:
イーサン・ホーク /エドワード・ダルトン
ウィレム・デフォー/ ライオネル・コーマック
クローディア・カーヴァン/ オードリー・ベネット
マイケル・ドーマン /フランキー・ダルトン
サム・ニール /チャールズ・ブロムリー
イザベル・ルーカス/ アリソン・ブロムリー
ヴィンス・コロシモ /クリストファー・カルーソ




オープニングはR15+の注意の後これから始まる。
Daybreakers_01 Daybreakers_02 -LIONS GATE-
‘ライオンズ・ゲート’といえば『ソウ』シリーズ、『ホステル』シリーズ、『マーダー・ライド・ショー』シリーズ、『ミッドナイト・ミートトレイン』などなど、スプラッタ系ホラー映画ではよく目にする製作会社。最近ホラーに飢えてたので、自然と初っぱなからテンションが上がり期待に胸が。



■簡単なあらすじ-
設定は2019年。少しだけ先の近未来。
10年前にコウモリから発生したと言われるウィルスが元で人類が次々とヴァンパイアに変化。今ではヴァンパイアが全体の9割を越え、人類に取って代わり社会生活を営んでいた。純粋な人間はそのほとんどが血液生産動物として生かされている。しかし絶滅間近となり人間の血だけがエネルゲンであるヴァンパイア達は代替血液の開発を進めるが-


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吸血鬼とは?
ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』、シェリダン・レ・ファニュの『カーミラ』、など、多くの創作において登場してきた。生と死を超えた者、または生と死の狭間に存在する者、不死者の王とされる。凶悪な犯罪者の通称としても使われる。バンパイヤ、ヴァンパイヤ、ヴァンピルなどとも書かれる。
一般に吸血鬼は、一度死んだ人間がなんらかの理由により不死者として蘇ったものと考えられている。現代の吸血鬼・ヴァンパイアのイメージは、ヨーロッパの伝承に起源をもつものが強い。吸血鬼の伝承は世界各地で見られ、東ヨーロッパのヴァンパイアに加え、アラビアのグール、中国のキョンシー等がある。この場合、吸血鬼という名称が用いられているが、人間の血を吸う行為は全ての吸血鬼伝承に共通するものではない。多くの吸血鬼は人間の生き血を啜り、血を吸われた人も吸血鬼になるとされている。Wikiより


Daybreakers_08最近またヴァンパイアブームなのか、映画やドラマが次々と公開、発表されているがいずれもヴァンパイアはマイノリティーな存在で人間社会の中でひっそりと生きている事が多い。たまに人間に戦いを挑む者もいるが、阻止する者がいてあまりうまくいかない。そんな中でこの作品では全体の95%がヴァンパイアだ。ヴァンパイア達が普通に通勤し、通学し、生活し、社会を営んでいる。

Daybreakers_11違うのは昼夜逆転。だが暗闇の中目を光らせて動物のように身を潜めているのではない。地下鉄に乗り、車を運転し、携帯で連絡を取る。実に人間らしく、ヴァンパイアと呼ぶのもおかしいくらいだ。

Daybreakers_09このような近未来のテクノロジーに囲まれて、ヴァンパイア達は実にクラシックで上品な装いをしている。まるで人間であった時代を懐かしむようなノスタルジックな感じだ。またこの作品ではヴァンパイア達が活動する都会の夜のイルミネーションと、人間の潜伏先である田舎の風景の対比がとても美しく印象に残る場面が多い。

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主演はイーサン・フォーク
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1970年生まれ。テキサス州オースティン出身。
出演作はたくさんあるが、一作一作よく吟味して出る作品を選んでいるように見える。
そんな中でも自分のお気に入りは『ロード・オブ・ウォー』(2005)と『その土曜日、7時58分』(2009)。『ロード・オブ・ウォー』では決してあきらめないかっこいいインターポール捜査官、『その土曜日、7時58分』では借金を抱え込んだ優柔不断な男を演じた。



新薬もしくは秘密兵器開発系では必ず必要な悪の社長にサム・ニール
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さわやかな役どころでは『ジュラシック・パーク』が有名ですね。


そしてやっぱりこのような映画に必要な人間側レジスタンスのボスウィレム・デフォー
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説明するまでもありませんが少し前なら『スパイダーマン』(2002~)シリーズ、有名なのは『プラトーン』(1986)。自分が好きなのは『ワイルド・アット・ハート』(1990)。独特の風貌をいかした少し変わった役どころが多い。

レジスタンスに不可欠な女性もいます。クローディア・カーヴァン
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このように映画の最初はヴァンパイアが主流になった現実と食糧危機問題、登場人物紹介で進みますが、この後は決してホラーファンを裏切りません
こんなのやこんなのやこんなのが
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なかでも一番うぇっと思ったのがこれ Daybreakers_15
彼らの言うところのコーヒーだそうで。この後もっとドロリと赤黒くなります。

このコーヒーはエドワードが社長室で秘書から出してもらったもの。高濃度で純度の高い人間の血液が入っており、とっても高価。かたや一般市民は街角にあるコーヒーショップで少し前なら20%含まれていた血液が、今や5%まで薄まり不満が爆発。日頃はクールで理知的にさえ見えるヴァンパイア市民も飢餓感から一気にヴァンパイア暴動モードへ。このシーンは見どころの一つです。




この作品はどんな場面を取っても映像がとても美しく、意外な話の展開も相まってお気に入りの一品となりました。この記事もいつにも増して画像だらけになっちゃいましたが、せっかくだからもっと載せときます。ネタバレ関係もあると思うので小さくしました。未見の人はクリックしないように
ではまた

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