QLOOKアクセス解析

momoな毎日

古いカルト映画から最新アクション、海外ドラマまでいろいろレビューしています。好物はオカルト、サイコ、殺人鬼、吸血鬼、廃病院、エイリアン、人魚、ローマ時代などなど。結果的にホラーものが増殖中。

このブログは引っ越しました。
http://momo-rex.com
個別ページは3秒後に移転先に自動転送されます。ビックリしないで・・・

移転先新着記事


カテゴリ別記事一覧

スポンサーサイト

Posted by momorex on  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『呪いの深海獣』(1966) - Destination Inner Space -

Posted by momorex on   2  0

entry-image_494-2
とっても楽しいモンスター・パニックSF映画です。モンスターは深海の半魚人じゃなくて、なんと宇宙から来たエイリアン!それもたった一人で地球で大暴れするという大きな使命を持っていた!(?)


Destination_Inner_Space-movie1966_00

■ 呪いの深海獣 - Destination Inner Space - ■
1966年/アメリカ/81分
監督:フランシス・D・ライオン
脚本:アーサー・C・ピアース
製作:アール・ライオン
製作総指揮:フレッド・ジョーダン
撮影:ブリック・マークァード
音楽:ポール・ダンラップ

出演:
スコット・ブラディ
シェリー・ノース
ゲイリー・メリル
ウェンディ・ワグナー
マイク・ロード
ジョン・ハワード
ウィリアム・ソールビー
ビフ・エリオット
ジェームズ・ホン



解説:
世界中で幻とされた深海モンスターホラーが、半世紀かけて遂に日本解禁!「アマゾンの半魚人」に並ぶ造形の出来の良さにファンが多い幻のカルト作で「呪いの城」と並列して製作された為、スタッフとキャストがほぼ同一。主演は「グレムリン」や「夜歩く男」「チャイナ・シンドローム」のスコット・ブラディ。 監督は「南海の冒険」や「呪いの城」「成層圏脱出」等、アメリカ映画の裏SFの歴史を担うフランシス・D・ライオン。
(amazon)

あらすじ:
深海に研究所を構えて海洋生物を研究していたチームがある日、巨大な潜水艦のようなものが近付いてくるのを発見。軍に連絡を入れ士官が調査のために深海研究所に訪れる。早速、調査を始めたところ、その潜水艦のようなものは宇宙から飛来した宇宙船と分かった上、宇宙船から持ち帰ったカプセルが割れて半魚人のような宇宙人が現れ ―


関連記事
スポンサーサイト

煩悩ファンタジー『マクナイーマ』(1969) - Macunaíma -

Posted by momorex on   2  1

entry-image_477
ふわー、、世の中には変わった映画があるものですねぇ。今まで観た中だったらカルト作品第一位にこれを選ぶ。突拍子も無いことが場所を変えて次々起きるけれど、作品全体としてはきちんと構成されているというか、それなりに話になっているところも面白い。一言で言うなら「煩悩の化身による社会派冒険劇」。


Macunaíma_00

■ マクナイーマ - Macunaíma - ■
1969年/ブラジル/105分
監督・脚本:ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ
原作:マリオ・デ・アンドラーデ
撮影:ギド・コズリッチ

出演:
グランヂ・オテロ
パウロ・ジョゼ
ヂナ・スファッチ
ミウトン・ゴンサウヴェス



解説:
1960年代、フランスの“ヌーベル・ヴァーグ”に呼応してブラジルで起こった映画の新たな潮流“シネマ・ノーヴォ”。その牽引役の一人ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ監督が69年に手掛け、近年、カルト映画として世界的に再び注目を集めているサイケデリック不条理劇。2010年12月、デジタルリマスター版にて本邦初劇場公開が実現。


あらすじ:
アマゾンの密林で老婆の股間から産まれ落ちた赤子。その容姿は、なんと黒人の中年男。不吉を意味する“マクナイーマ”と名付けられた彼は、ある日、魔法の泉で水を浴びるや、美しい白人の青年に変身。そして、兄弟と共にアマゾンを飛び出し、大都会リオデジャネイロへと向かうマクナイーマだった ―

(allcinema)


関連記事

『血とバラ』(1960) - Et mourir de plaisir -

Posted by momorex on   2  1

entry-image_434
古めの吸血鬼映画特集ぼちぼち続いてます。今回は『世にも怪奇な物語/黒馬の哭く館』のロジェ・ヴァディム監督作。もう『血とバラ』なんてタイトルだけでクラクラしそうな吸引力。雰囲気も『黒馬の哭く館』に似ていて、現実と夢と謎が交錯しなから悲劇のラストへと向かっていく。いいわー


Et_mourir_de_plaisir_00

■ 血とバラ - Et mourir de plaisir - ■
1960年/フランス・イタリア/74分
監督:ロジェ・ヴァディム
脚本:クロード・ブリュレ 他
製作:レイモン・エジェ
撮影:クロード・ルノワール
音楽:ジャン・プロドロミデス

出演:
メル・ファーラー
エルザ・マルティネリ
アネット・ヴァディム
マルク・アレグレ



解説・あらすじ:
恐怖作家レ・ファニュ原作『吸血鬼カーミラ』の映画化作品。イタリアの古城の城主には、吸血鬼を先祖に持つという言い伝えがあった。ある日、城主は婚約者を招くが、従妹のカーミラはその婚約者に倒錯した愛情を抱く……。女吸血鬼という題材を、官能的につづった作品。
(allcinema)

英題:Blood and Roses

関連記事

『魔人ドラキュラ』(1931) - Dracula -

Posted by momorex on   4  1

entry-image_426
イマジカBS吸血鬼映画特集」で放送されていた1本。吸血鬼映画としてはこの作品が史上2本目となるらしい。確かに“吸血鬼”と聞いたらまず想像されるお姿をしておられる。ここから来ていたんですねー。

Dracula (1931)_04■魔人ドラキュラ - Dracula -■
1931年/アメリカ/75分
監督:トッド・ブラウニング、カール・フロイント
脚本:ギャレット・フォート
製作:トッド・ブラウニング 他
撮影:カール・フロイント

出演:
ベラ・ルゴシ(ドラキュラ伯爵)
ヘレン・チャンドラー(ミナ)
デヴィッド・マナーズ(ジョン・ハーカー)
ドワイト・フライ(レンフィールド)
エドワード・ヴァン・スローン(ヴァン・ヘルシング教授)

解説:
ドラキュラ伯爵とヴァン・ヘルシング教授の闘いを描いた、ユニヴァーサル版の吸血鬼もの。英ハマー・フィルム製のクリスファー・リーが演じたドラキュラも貴族然としていたが、こちらはもっと重厚。
(allcinema)

あらすじ:
イギリスの弁護士レンフィールドはロンドンに建つ豪邸の売買契約を結ぶため、トランシルヴァニアの貴族ドラキュラ伯爵の元へ。巨大で不気味な城に住む伯爵は村の人々から忌み恐れられており、到着したレンフィールドはその夜には伯爵の魔力により下僕にされ、そのまま一緒にロンドンへ。ほどなくレンフィールドは精神科病院に隔離されるが、突如ロンドンの社交界に現れた伯爵は、東欧の貴族として女性達の噂の的に ―


関連記事

『悪い種子』(1956) - The Bad Seed -

Posted by momorex on   0  0

entry-image_391
ホラーと言ってもいいほどに悪魔的サイコな少女がお出ましに。原作は小説でブロードウェイでの舞台が成功、6人の主要キャストをほぼそのままに映画化されている。奥行きのある物語でありながら、舞台を観るような作りと演技の作品で、非常に分かりやすい。が、くどくない。舞台には無かった映画だけのオチ付き。1956年、モノクロ作品。

The_Bad_Seed_04■悪い種子(たね) - The Bad Seed -■
1956年/アメリカ/130分
監督:マーヴィン・ルロイ
脚本:ジョン・リー・メイヒン
原作:ウィリアム・マーチ「悪い種子」
製作:マーヴィン・ルロイ
撮影:ハル・ロッソン
音楽:アレックス・ノース
出演:パティ・マコーマック(ローダ)
   ナンシー・ケリー(母/クリスティーン)
   ヘンリー・ジョーンズ(リロイ)
   アイリーン・ヘッカート(デイグル夫人)
   イヴリン・ヴァーデン(モニカ)
   ウィリアム・ホッパー(父/ケネス)


解説:
W・マーチの原作を基にした舞台劇の映画化で、舞台版でも主役を演じたP・マコーミックの“恐るべき子供”ぶりが話題を呼んだ。85年にTVムービー「死の天使レイチェル」としてリメイクされた。
(allcinema)

あらすじ:
湖畔への遠足でクロードという少年が溺死する事故が起きる。彼の物であるはずの金メダルを娘ローダの宝石箱で発見した母親クリスティーン。教師の話ではクロードと一緒にいるローダを見かけた者がいるという。クリスティーンが問い質すも借りただけと言い張るローダだったが ―


関連記事

『2000人の狂人』(1964) - Two Thousand Maniacs! -

Posted by momorex on   0  0

entry-image_301
去年観た『ゴア・ゴア・ガールズ』に続いて雅な年始早々、同監督のこの1本をチョイス。え?来年はホラー以外も観よう、とか言っていたじゃない?とかいう天の声は完全に無視してますね。でもこの映画は「スプラッター映画のさきがけ」と言われている作品。騒々しい音楽をバックに、皮肉な笑いと残虐描写を織り交ぜた一品ですよ。

Two Thousand Maniacs_01■2000人の狂人 - Two Thousand Maniacs! -■
 1964年/アメリカ/88分
 監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
 脚本:ハーシェル・ゴードン・ルイス
 製作:デイヴィッド・F・フリードマン
 撮影:ハーシェル・ゴードン・ルイス
 音楽:ラリー・ウェリントン
 出演:ウィリアム・カーウィン(トム)
    コニー・メイソン(コニー)
    ジェフリー・アレン(バックマン村長)
    ジェローム・イーデン(ジョン)
    シェルビー・リヴィングストン(ビー)
    マイケル・コーブ(デヴィッド)
    イヴォンヌ・ギルバート(ビヴァリー)

解説:
小さな町を訪れた旅行者が南北戦争で北軍に殺された南部人の亡霊に虐殺されていく姿を、残酷描写を満載して描いたスプラッター・ホラー。監督は「血の祝祭日」のハーシェル・ゴードン・ルイス。出演は「血の祝祭日」のコニー・メイソン、トーマス・ウッドほか。
 (Movie Walker)

あらすじ:
アメリカ南部を旅する3組の男女が、迂回標識に沿ってそのまま迷い込んでしまった村。百年祭を盛大に祝っている祭に村長自ら招待された彼らだったが、村人達に一人また一人と惨殺されていき ―

DVDタイトル『マニアック2000


関連記事

『双頭の殺人鬼』(1959) - The Manster -

Posted by momorex on   3  0

entry-image_298
日米合作の古いモンスターホラーを観てみたよ。お察しの通り「双頭」というタイトルに惹かれたのですが、まー、怖くはないです。フランケンシュタインとキング・コングを足して5で割ったような感じだけれど、設定がなかなか興味深いんですよね。

The Manster_01■双頭の殺人鬼 - The Manster -■
 1959年/アメリカ・日本/73分
 監督:ジョージ・P・ブレイクストン
    ケネス・G・クレイン
 脚本:ウォルター・J・シェルドン
 原案:ジョージ・P・ブレイクストン
 製作:ジョージ・P・ブレイクストン
 撮影:デヴィッド・メイソン
 音楽:小川寛興
 出演:ピーター・ダインリー
    ジェーン・ヒルトン
    中村哲
    武智豊子
    ジェリー伊藤
    ジョージ・ワイマン

解説:
日本を舞台にした怪奇空想映画で、1人の日本人科学者が研究の鬼と化し、実験的に怪奇な人間を造り出すという物語。ジョージ・ブレイクストンと、かつて「バウンティ号の叛乱」でアカデミー編集賞を得たことのあるケネス・G・クレーンが監督にあたり、脚本はジョージ・ブレイクストンのオリジナル・ストーリーをウォルター・J・シェルドンが脚色したもの。撮影はデイヴィッド・メイスン。音楽は小川寛興、出演するのは英国映画界のピーター・ダインリーとジェーン・ヒルトンをはじめ、日本映画界から中村哲、武智豊子、ジェリー伊東等が出演している。
(Movie Walker)

あらすじ:
日本在住の海外特派員ラリーは、宇宙線が生物に与える作用を研究する鈴木博士の研究室を訪れる。インタビューは和やかに進められたが、酔って寝込んだ間に博士に特殊な薬を注入され、身体に異変が起き始める ―

※原題に注目!


関連記事

『ロープ』(1948) - Rope -

Posted by momorex on   0  0

大きな窓から一望できるマンハッタン。明るい内に事件は起こり、夕暮れ時には事件を暴かれるのではとあせる犯人の心臓の音が聞こえるほどに。そしてネオンが輝きマンハッタンの夜が始まった頃、学生達を犯罪者へと導く結果となった男の背中が泣いていた。

Rope_00■ロープ - Rope -■
 1948年/アメリカ/80分
 監督 :アルフレッド・ヒッチコック
 脚本 :アーサー・ローレンツ 他
 原作 :パトリック・ハミルトン
 製作 :アルフレッド・ヒッチコック 他
 撮影 :ジョセフ・ヴァレンタイン 他
 音楽 :レオ・F・フォーブスタイン
 出演 :ジェームズ・スチュワート(ルパート・カデル)
     ジョン・ドール     (ブランドン・ショー)
     ファーリー・グレンジャー(フィリップ・モーガン)
     ジョアン・チャンドラー (ジャネット・ウォーカー)
     セドリック・ハードウィック(ミスター・ケントレイ)
     コンスタンス・コリアー (ミセス・アトウォーター)
     エディス・エヴァンソン (ミセス・ウィルソン)
     ディック・ホーガン   (デイヴィッド・ケントレイ)
     ダグラス・ディック   (ケネス)

解説:
1924年、シカゴで実際に起きたローブ&レオポルト事件を題材に、ヒッチコックが映画内の時間進行と現実の時間進行を同じに進めながら描いた実験的作品。


あらすじ:
マンハッタンにある、とあるアパートの一室。完全犯罪を完結させることにより、自分たちの優位を示すために殺人を犯したフィリップとブランドン。彼らは、殺人を犯した部屋に人を呼んでパーティを開く、というスリルを楽しみさえするが-
 (allcinema)


関連記事

『不意打ち』(1964) - Lady in a Cage -

Posted by momorex on   2  0

不運にも自宅の屋敷のエレベーター内に閉じ込められるはめとなった裕福な未亡人を、さらなる恐怖が次々と襲う!
公開当時、そのショッキングな内容で論議を呼んだ問題作。


Lady in a Cage_00

■ 不意打ち - Lady in a Cage - ■
1964年/アメリカ/94分
監督 :ウォルター・グローマン
脚本 :ルーサー・デイヴィス
製作 :ルーサー・デイヴィス
撮影 :リー・ガームス
音楽 :ポール・グラス

出演
オリヴィア・デ・ハヴィランド(ヒルヤード夫人)
ジェームズ・カーン(ランドール)
ジェニファー・ビリングスリー(イレイン)
ラファエル・カンポス(エシー)
ウィリアム・スワン(マルコム・ヒルヤード)
ジェフ・コーリー(ジョージ・L・ブレディ Jr.)
アン・サザーン(セード)
チャールズ・シール(故買屋)
スキャットマン・クローザース(故買屋助手)
リチャード・キール(故買屋手下)



解説:
「サイコ」「血だらけの惨劇」など、当時モノクロのサイコ・ホラーや、ベテラン女優が老醜をさらす映画がブームを呼んでいた中で登場したのが本作。不運にも自宅のエレベーター内に閉じ込められた、O・デ・ハヴィランド扮する哀れなヒロインの苦難をよそに、屋敷内に侵入した近所のごろつきたちが好き放題の乱行を繰り広げる、という衝撃的な内容が良識派の憤激を買うこととなり、公開時に大きな論議を呼んだ。日本ではこれまでビデオ化もDVD化もされていないレアな作品。
 
(WOWOW)

あらすじ:
Lady in a Cage_01街中の大きな屋敷で優雅な生活を送る未亡人ヒルヤード夫人。
一緒に住む一人息子が友人達と旅行に出かけた夏の週末に、電気系統の故障で宅内のエレベーターに閉じ込められてしまう。利口な彼女は冷静に助けを待っていたが、やがて一人のホームレスが酒目当てに屋敷に侵入。そのホームレスに教えられ、年かさの売春婦までもがやって来た。そして二人の様子を観察していた街のごろつきまでもが金品目当てに押し入って来た-





前回の記事の原題『Sucker Punch』つながりで、今回は本作をチョイス。
1964年のモノクロ作品です。

Lady in a Cage_03ヒルヤード夫人は、一人息子マルコムと表通りに面した大きな屋敷で暮らしている。屋敷の中には高価な物が並べられ、息子と二人優雅な生活を楽しんでいる夫人。少し前に腰の骨を折ったため杖をついて少し不自由ではあったが、完治までのしんぼうだ。宅内にエレベーターを設置し、メイドのネリーにも助けられ滋養していた。

息子のマルコムはもうすぐ30歳。心優しい彼は母親のすることに文句を言えない。しかし、もう何年も前から自立して一人で暮らすことを希望していた。だがその話を切り出す度に、母親は屋敷を増築したり改築したりして彼を束縛する。母親を愛している彼も、もはや我慢の限界にきていた。
友人との旅行で家を空けるたび、母親の枕元に愛の籠もった置き手紙をする。この週末の旅行の際にも手紙は置かれたが、その内容はいつもと違い、彼の悲痛な叫びが綴られていた。


Lady in a Cage_10その週末は、マルコムが友人達と週末の旅行に出かける予定になっていた。ネリーが休みの日でもあり、息子は心配したが、大丈夫だと送り出したヒルヤード夫人。本と一輪挿しを持ってエレベーターに乗り2階へと向かうが、ちょうどその時、運悪く電気系統が故障。宅内全ての電気が止まり、エレベーターも3mほど上昇したところで停止してしまう。冷静な彼女は、付近一帯の停電ですぐに復旧するだろうと、まずは落ち着くことにする。

Lady in a Cage_11しかし、いくら待っても電気はつかず、エアコンが停まったことで暑さと喉の渇きが我慢ならなくなってきた。電話が鳴るが、届かない。そこで最後の手段である緊急ベルを押してみることに。
当時の宅内エレベーターの緊急ベルは、メーカーや警備会社に届く物では無く、家の表と裏に設置してあるベルが鳴る。その音に気がついた近所の人や、通りがかった人へ助けを求めるベルである。
何度も何度もベルを押す夫人だったが、誰も反応しない。そこで夫人は思い出す。近所で鳴っていたときに自分も無視していたことを-。

Lady in a Cage_16しかし一人の人間がそれに気がついた。アル中ホームレスのジョージだ。
好奇心で敷地内に入って行く彼。しかし彼がその目を釘付けにされたのはエレベーターの夫人では無く、キッチンに置かれていた酒だった。その酒欲しさに扉を破り屋敷に侵入。夫人の助けを呼ぶ声などお構いなしにワイン貯蔵庫に向かう彼。持てるだけのワインをズボンのポケットに突っ込み、金になりそうなトースターを手にして家を出、まっすぐ故買屋に向かう。夫人はため息をつくしかなかった。
いくばくかの金を手にしたジョージ。しかしそれを見ていた街のごろつき達がいた。

ジョージは金を手に売春婦セードの所へ向かい、金目の物が盗み邦題の屋敷があると話し、興味を持ったセードまでが屋敷に向かう。女性の声を聞きつけたヒルヤード夫人は必死に助けを乞うが聞き入れられず、二人は夫人が大切にしている物を物色し始める。
しかしこの二人は夫人にとって、まだましな単なる泥棒だった。
本当の恐怖はこの後、ジョージを付けてきたごろつきランドール一味がやって来たときに始まった-




Lady in a Cage_18本作に登場するのは、ろくでもない人物だらけだ。
助けを求める声を無視して人の家に侵入し、酒や金目の物を盗もうとするホームレスと女。特に女は夫人の愛する息子が生まれたときに作らせた、名前入りの金のカップまで盗もうとする。
そして後からやって来るランドール一味の3人組。家の中を荒らし回ったあげく、風呂に入り、顔を見られたからにはと、夫人とホームレス、女を殺してやると息巻き脅す。
そして、その3人も驚きの本物のギャングまでもが3人を殴りつけ、彼らの獲物を横からかっさらい盗み出して行った。

Lady in a Cage_02夫人は、この家は大きな通りに面しており、車も人もたくさん通るから誰かが気づくと思いベルを鳴らし続けるが、誰も気にもとめない。ひっきりなしに行き交う車は、ひかれた犬の死体には注目しても、鳴り続けるベルには興味が無い。
しかし、その夫人からして、息子を金と物でがんじがらめにして半ば自由を奪い束縛しているが、それに気がついていない。
そして息子マルコム。母親の前ではいい子を演じ、言いたいことも面と向かっては言えず。とうとう「置き手紙」という形で要約すると‘このままだったら、自殺してやる’と書き置きし家を出る。

夫人は身動きできないエレベーターの中で、何とか逃げ出した家の前で、思いを馳せる。
元々この土地に住んでいた人たちを立ち退かせて開発されたこの住宅地に。
大きな屋敷が建ち並ぶすぐ横には、裕福とは言えない元々の住人達が住んでいるが、自分達は完全に無視して暮らしてきたことに。
命を守るためには何の役にもたたない不必要な高価な物に。
扉も窓も閉め切って使用する、文明の利器である電気に依存した生活に。
そして息子を自殺したいとまで追い詰めた自分に。

警察が来て助かったことが分かったとき、彼女は通りに向かって、物見遊山で集まった人々に向かって叫んだ。
「この、人でなし」と。
そこにいるのは、物語最初の裕福で上品な未亡人の姿ではなく、自分で自分の命を守った女の姿だった。

ではまた



オリヴィア・デ・ハヴィランド(ヒルヤード夫人)
Lady in a Cage_13日本生まれのアメリカ合衆国の元女優。
1939年の『風と共に去りぬ』(メラニー役)でアカデミー賞にノミネートされる。その後、演技派女優としての地位を築き、1946年の『遥かなる我が子』と1949年の『女相続人』でアカデミー主演女優賞を2度受賞している。また、『蛇の穴』でヴェネツィア国際映画祭 女優賞も受賞。同じくアカデミー女優である妹のジョーン・フォンテインとの確執は有名。
久しく表舞台から遠ざかっていたが、近年アメリカのアフガニスタン侵攻・イラク戦争を非難、これらに反対したフランス政府・人民の対応を支持している旨発言し話題となった。
2003年には第75回アカデミー賞授賞式に登場。ステージに立ち、青いドレスで元気で華やかな姿を見せ、世界中に健在ぶりをアピールした。1916年生まれ (Wiki)
■主な出演作品
・真夏の夜の夢 -A Midsummer Night's Dream (1935)
・ロビンフッドの冒険 -The Adventures of Robin Hood (1938)
・風と共に去りぬ -Gone with the Wind (1939)
・遥かなる我が子 -To Each His Own (1946)
・蛇の穴 -The Snake Pit (1948)
・女相続人 -The Heiress (1949)
・見知らぬ人でなく -Not as a Stranger (1955)
・ふるえて眠れ -Hush... Hush, Sweet Charlotte (1964)
・冒険者 -The Adventurers (1970)
・エアポート'77/バミューダからの脱出 -Airport '77 (1977)
・スウォーム -The Swarm (1978)
・アナスタシア/光・ゆらめいて -Anastasia: The Mystery of Anna (1986)



ジェームズ・カーン(ランドール)
Lady in a Cage_19ニューヨーク市ブロンクス出身の俳優。
テレビシリーズの『アンタッチャブル』などに出演し、1964年に本作『不意打ち』で映画デビュー。1972年の『ゴッドファーザー』でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。
実力のある俳優であるものの、『ゴッドファーザー』の豪放な長男ソニー・コルレオーネ役のイメージが強すぎて以降は苦戦している感があったが、近年は性格俳優として『ラスベガス』などのテレビドラマから『恋するための3つのルール』や『エルフ ~サンタの国からやってきた~』の様なコメディ、さらに声優など幅広いジャンルにその活躍を広げている。
また、ソニーがイタリア系アメリカ人という設定であったこと、五大ファミリーのドンと友人であったことから彼もイタリア系というイメージが付きまとうが、ユダヤ人移民の子孫である。
実はかつて、スーパーマンの主人公であるスーパーマンにキャスティングを推薦されたが、「アホらしいスーツなんて着て芝居が出来るか!!!」と断ってしまったという。 (Wiki)
■主な出演作品
・エル・ドラド -El Dorado (1967)
・ゴッドファーザー -The Godfather (1972)
・ゴッドファーザー PART II -The Godfather Part II (1974)
・ローラーボール -Rollerball (1975)
・遠すぎた橋 -A Bridge Too Far (1977)
・愛と哀しみのボレロ -Les Uns et les Autres(1981)
・エイリアン・ネイション -Alien Nation (1988)
・ディック・トレイシー -Dick Tracy (1990)
・ミザリー Misery (1990)
・シティ・オブ・ゴースト -City of Ghosts (2002)
・ドッグヴィル -Dogville (2003)
・ゲット スマート -Get Smart (2008)
・くもりときどきミートボール -Cloudy with a Chance of Meatballs (2009)声の出演
・フェイク・クライム -Henry's Crime (2011)





ブログランキング・にほんブログ村へ 

関連記事

『世にも怪奇な物語』(1967) - Histoires extraordinaires -

Posted by momorex on   2  0

エドガー・アラン・ポー原作の短編映画3本を一つにまとめたオムニバス作品。製作国はフランス、イタリア。
ゴシックな恐怖小説が得意のポーの原作を、映画界の巨匠が独自のセンスで映像化しており、出演俳優も超豪華。
まずは各作品のあらすじと詳細を。

第1話 黒馬の哭く館 -Metzengerstein-
  監督:ロジェ・ヴァディム
  原作:「メッツェンガーシュタイン」(Metzengerstein, 1832年)
  出演:ジェーン・フォンダ(フレデリック)
     ピーター・フォンダ(ウィルヘルム)

Histoires extraordinaires_03

あらすじ:
莫大な財を持つメッツェンガーシュタイン伯爵夫人フレデリックは、横暴で気まぐれな若き女主人。日夜思いのままに過ごす彼女だったが、たまたま出会った遠縁のウィルヘルムに惹かれ誘惑するも拒絶される。怒った彼女は下男に命じ、ウィルヘルムの馬小屋を放火させる。ちょっとした復讐のつもりが、愛馬を助けに入ったウィルヘルムが焼死してしまう。
その後、火から逃れてきたのかフレデリックの城に現れた美しい黒馬。フレデリックはこの黒馬に魅了されてしまう-


Histoires extraordinaires_07欲しい物は全て手に入れ、誰にも命令されず、やりたい事をやりたいようにして生きてきた貴婦人フレデリック。その彼女が生まれて初めて拒絶されるが、戸惑うのもつかの間、自分を愚弄した者に復讐を企てる。その矛先はウィルヘルムが可愛がっている愛馬に向かい、馬小屋に火をかける。
ウィルヘルムが愛馬と共に焼死したと聞くフレデリックの表情は硬く、その心情はうかがい知れない。そこにどこからともなく現れた荒ぶる気高き一頭の黒馬。荒馬に魅了されたフレデリックは片時も馬と離れず、寝食を共にする。
この気高い馬は彼女自身なのか、それとも死なせてしまったウィルヘルムの亡霊なのか。
荒涼としたイギリスの大自然と古い城、そして炎の中で黒馬とフレデリックは一つになった。

監督ロジェ・ヴァディムは、フランス・パリ出身の映画監督・映画プロデューサー・脚本家・作家・俳優・ジャーナリスト。映画監督としてだけでなく、プレイボーイとしても有名で、1人目の配偶者はブリジット・バルドー、3人目はジェーン・フォンダ。
■主な作品
素直な悪女・素直な悪女  And God Created Woman (1956)
・月夜の宝石  Les Bijoutiers du clair de lune (1958)
血とバラ   Blood and Roses (1960)
・悪徳の栄え  Les Sept péchés capitaux (1962)
・獲物の分け前 La curée (1966)
・バーバレラ  Barbarella, Queen of the Galaxy (1967)
・課外教授   (1971)
・華麗な関係  (1977)
・さよなら夏のリセ (1983)



第2話 影を殺した男 -William Wilson-
  監督:ルイ・マル
  原作:「ウィリアム・ウィルソン」(William Wilson, 1839年)
  出演:アラン・ドロン(ウィルソン)
     ブリジット・バルドー(ジュセピーナ)

Histoires extraordinaires_24

あらすじ:
高慢で狡猾、非道なウィリアム・ウィルソン。彼は幼い頃より、人を人とは思わない冷たい人間だった。しかしある日、彼の前に同名で自分とうり二つの少年が現れる。そして事あるごとに彼の非道な振る舞いを邪魔するようになった。それは大人になってからも変わらず、大学で罪もない女性にメスを入れようとする際にも止めに現れた。
その後、士官となったウィルソン。賭博場で美しい女性をカードで負かし、掛け金を払えない彼女の背中を鞭で打つ。もっと非道な行いをしようとした時、もう1人のウィルソンが現れ、彼のイカサマを暴露した-


Histoires extraordinaires_25人を屈服させるためなら、どんな非道な振る舞いも意に介さない金持ちのお坊ちゃんウィルソン。
そんな彼の辞書には「善」という言葉は一欠片も無いが、突然現れた同名でうり二つのウィルソンは、神が彼に使わした「善」だろうか。
その「善」を亡き者にした後、パリの石造りの街を走り、ウィルソンが助けを求めた先が教会であるのが、なんとも自己中心的な彼らしい。救いのない結末は当然だと言える。
本作での美しいブリジット・バルドーは30代。ちなみに第1話「黒馬の哭く館」監督の作品一覧にある画像のブリジット・バルドーは『素直な悪女(1956)』からで、まだ10代。

監督ルイ・マルは、フランスの映画監督で、ヌーヴェルヴァーグの映画作家として知られる。
自己資金で製作した1957年の『死刑台のエレベーター』で25歳にして監督デビューした。
 死刑台のエレベーター』(1958) このブログの記事。監督についても詳しくはこちらを



第3話 悪魔の首飾り -Never Bet the Devil Your Head-
  監督:フェデリコ・フェリーニ
  原作:「悪魔に首を賭けるな」(Never Bet the Devil Your Head, 1841年)
  出演:テレンス・スタンプ(トビー・ダミット)

Histoires extraordinaires_36

あらすじ:
酒に溺れ今は落ち目のイギリス俳優トビー・ダミット。そんな彼に久しぶりに映画出演の話が舞い込んだ。内容は西部劇にカトリックを掛け合わせた冒涜とも言えるものだったが、報酬のフェラーリに釣られローマまでやって来た彼。場違いなテレビ番組のインタビューに授賞式が続き、不安で酒が離せない。授賞式のスピーチ途中で逃げ出した彼は、報酬のフェラーリで街を疾走し、事故を起こしてしまう-


Histoires extraordinaires_33明るい光が苦手だと、芝居がかった様子で登場するトビー。青白い顔に神経質な目つき、衣装も加えてまるで吸血鬼のようだ。
ローマに降り立った彼が案内されて目撃するもの、街や通り、建物、歩く人々、全てが混沌としていて落ち着きがない。不協和音の連続で、アルコール中毒の不安神経症的な彼の頭の中が具現化している。
テレビスタジオの人形のようなスタッフや出演者達、授賞式会場の派手で突飛な参加者達。彼にとって全ては虚構であり見せかけだけの中身のないものだ。
彼にとっての真実はフェラーリとそのスピード感。風を受け、ライトに浮かぶ壁を急ハンドルで避ける時にのみ、生を感じる。街のあちこちに立つ人は、もはや等身大の人形でしかない。遊園地にある人形館のような街を彼は疾走する。
そして、神を信じない彼にとってのもう一つの真実。
幼い少女の姿をした悪魔-。フェラーリに乗り、その少女の元に跳躍することは必然であった。

Histoires extraordinaires_37第3話は、ポーの原作「悪魔に首を賭けるな」を大幅にアレンジし、フェリーニ監督の独自の視点で映像化されている。タイトルの「悪魔の首飾り」とは決してネックレスのことでは無く、「悪魔の首・飾り」として読めば納得出来る。
この悪魔の少女。(←怖いから小さくしとこ。)
この白い服を着た少女って昔見た「ウルトラQ」にも出てきたような気がするけれど...。

監督は映像の魔術師フェデリコ・フェリーニ
Histoires extraordinaires_38この短い短編を見るだけでも、なぜそう呼ばれているのか納得出来る。
背景、出演者、色、形、量。その全ての組み合わせで、人の心情を表現する手法は素晴らしいと言える。本作では特に最初の混沌としたローマの街の様子と、受賞会場でのSFかと錯覚させるような表現が秀逸だった。

■主な作品
・青春群像 - I Vitelloni(1953)
・道 - La Strada(1954)
・カビリアの夜 - Le Notti di Cabiria(1957)
・甘い生活 - La Dolce Vita(1959)
・8 1/2 - Otto e mezzo(1963)
・サテリコン - Fellini-Satyricon(1969)
・フェリーニの道化師 - I Clown(1970)
・フェリーニのローマ - Roma(1972)
・カサノバ - Il Casanova di Federico Fellini(1976)
・女の都 - La Citta delle donne(1980)
・ジンジャーとフレッド - Ginger e Fred(1985)
・ボイス・オブ・ムーン - La Voce della luna(1990)





以上は、どれも自己中心的な主人公が不幸な末路をたどる、一種のおとぎ話のような作品だ。
これはエドガー・アラン・ポーが得意とする分野でもある。
エドガー・アラン・ポー

Edgar_Allan_Poeエドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe、1809年1月19日 - 1849年10月7日)は、アメリカ合衆国の小説家、詩人、雑誌編集者。士官学校を経て作家として活動を始める。
以後さまざまな雑誌で編集者として勤めながら、ゴシック風の恐怖小説「アッシャー家の崩壊」「黒猫」、初の推理小説と言われる「モルグ街の殺人」、暗号小説の草分け「黄金虫」など多数の短編作品を発表、また1845年の詩「大鴉」でも評判を取った。
1833年、当時まだ13歳だった従兄妹ヴァージニア・クレムと結婚するが、1847年に貧苦の中結核によって彼女を失い、その2年後にポー自身も謎めいた死を遂げた。

ポーはアメリカ合衆国において文筆だけで身を立てようとした最初の著名な作家であったが、文名を得てからもその生活はほぼ常に貧窮の中にあった。その作品は当初は本国アメリカ合衆国よりもむしろヨーロッパで評価され、特にボードレールによるポーの翻訳はフランス象徴派の文学観形成に大きく寄与した。
またポーが「モルグ街の殺人」で作り出したC・オーギュスト・デュパンの人物像は以後の推理小説における探偵の原型となっており、そのほか科学的知見を取り入れた『アーサー・ゴードン・ピムの物語』などの冒険譚はジュール・ヴェルヌら後世のSF作家にも影響を与えている。

ポーの作品のうち最もよく知られているものは「アッシャー家の崩壊」「黒猫」「ライジーア」「赤死病の仮面」「ウィリアム・ウィルソン」などのゴシック小説ないし恐怖小説であり、特に死に対する疑問、病や腐敗、早すぎた埋葬、死からの再生といったテーマが好んで取り上げられ、その創作の大部分はダーク・ロマンティシズムに属するものと考えられている。

■主な作品
 ・メッツェンガーシュタイン (Metzengerstein, 1832年)
 ・オムレット公爵 (The Duc De L'omelette, 1832年)
 ・名士の群れ (Lionizing, 1835年)
 ・四獣一体 (Four Beasts in One, 1836年)
 ・沈黙 (Silence, 1838年)
 ・鐘楼の悪魔 (The Devil in the belefry, 1839年)
 ・アッシャー家の崩壊 (The Fall of the House of Usher, 1839年)
 ・ウィリアム・ウィルソン (William Wilson, 1839年)
 ・モルグ街の殺人 (The Murders in the Rue Morgue, 1841年)
 ・妖精の島 (The Island of the Fay, 1841年)
 ・悪魔に首を賭けるな (Never Bet the Devil Your Head, 1841年)
 ・赤死病の仮面 (The Masque of the Red Death, 1842年)
 ・落とし穴と振り子 (The Pit and the Pendulum, 1842年)
 ・黄金虫 (The Gold Bug, 1843年)
 ・黒猫 (The Black Cat, 1843年)
 ・早すぎた埋葬 (The Premature Burial, 1844年)
 ・ミイラとの論争 (Some Words with a Mummy, 1845年)
 ・スフィンクス (The Sphinx, 1846年)
 ・ランダーの別荘 (Landor's Cottage, 1849年)


ポーはすごい勢いで執筆しており、上の作品は、ほんの一部。
「死」に取り付かれた作家エドガー・アラン・ポー。興味のある方はぜひ一度、作品を手にお取り下さい。

ではまた


ブログランキング・にほんブログ村へ

関連記事

『俺たちに明日はない』(1967) - Bonnie and Clyde -

Posted by momorex on   0  0

2人は生き、そして死んだ


Bonnie and Clyde_00

■ 俺たちに明日はない - Bonnie and Clyde - ■
1967年/アメリカ/112分
監督:アーサー・ペン
脚本:デヴィッド・ニューマン、ロバート・ベントン
製作:ウォーレン・ベイティ
撮影:バーネット・ガフィ
音楽:チャールズ・ストラウス
出演:
フェイ・ダナウェイ  (ボニー・パーカー)
ウォーレン・ベイティ (クライド・バロウ)
マイケル・J・ポラード (C・W・モス)
ジーン・ハックマン  (バック・バロウ)
エステル・パーソンズ (ブランチ・バロウ)



解説:
不況時代のアメリカ30年代に実在した男女二人組の強盗、ボニーとクライドの凄絶な生きざまを描いたアメリカン・ニューシネマの先駆け的作品で、アカデミー二部門を受賞(助演女優賞エステル・パーソンズと撮影賞)。まるでスポーツを楽しむように犯罪を繰り返す二人の姿は、行いこそ異端であれ青春を謳歌する若者像そのままであり、犯罪者である事すら忘れ奇妙な共感を覚える。近年では、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」などに代表されるアンチ・ヒーロー物のオリジナルであり、他の追随を許さぬ一つの頂点を築いた傑作である。
(allcinema)

あらすじ:
テキサスの小さな田舎町。ウェイトレスのボニーはトラック運転手相手の毎日に飽き飽きしていた。ある日、ひょんなことから刑務所を出所したばかりのクライドと出会う。出会って早々、意気投合した2人。町に出て彼女の前で軽々と強盗をやってのけたクライドに何かを感じたボニー。盗んだ車で一緒に町を逃げ出し、次々と強盗をやっては逃げる刺激的な毎日を楽しんでいたが-





経済的繁栄を謳歌していたアメリカ1920年代。
そして農作物余剰による農業恐慌が、その後の大恐慌へと一気に繋がっていった1930年代。
株の暴落により、都市部では多くの会社が倒産し就職できない者や失業者があふれ、深刻なデフレが続く。労働者や失業者による暴動が頻発するなど大きな社会的不安を招いた時代。
仕事のない若者達にとって犯罪は、すぐそこにある生活の糧の一つとも言えた。

そんな時代に出会ったボニーとクライド
それまで2人がどういう毎日を送っていたかは、本作最初のボニーを見れば分かる。
右を見ても左を見ても貧困、貧困、貧困。何もかもに嫌気がさし、ベッドの上でのたうち回るように、自分の中の時限爆弾を抑えている。

ボニーにとってクライドは、そんな生活を忘れることの出来る小粋な男。出所したところだ、と聞いた時にさえ、内心驚いたものの好奇心が優ってしまった。じゃれる子猫のように後をついて行ってしまった。

Bonnie And Clyde_01ボニー・パーカー
テキサス州ローウェナ出身、1910年生まれ。両親と兄妹の5人家族だったが、1914年に父親が死去したため、祖母の家があるダラス近郊の治安が悪いセメントシティーに引っ越す。
学校の成績もよく感想文で賞状を取ったりもしたが、逆上すると手がつけられなくなるという二面性を持つ少女だった。
16才で高校の同級生と結婚したが、その後夫は銀行強盗の容疑で刑務所に入れられる。離婚を考えたが、結局籍はそのままにクライドと1930年に出会うことになる。

クライド・バロウ
テキサス州ダラス近郊のテリコ出身、1909年生まれ。貧しい農家に、8人兄弟の6番目の子として生まれる。忙しかった両親に代わって、姉が面倒を見ていたが、親戚に預けられることもあった。
クライドは、子供の頃から動物虐待を行っている所を近所の住民に目撃されるなど粗暴なことで有名だった。両親は忙しく、躾らしい躾は受けずに成長した。17歳の頃に兄も所属していたギャングに入る。
1926年に自動車窃盗で逮捕。しかし、家族からは警察へ厄介になったことを非難されることも無く、むしろ擁護する態度をとられている。そのため、クライドは友人の家でボニーに出会うまでの4年間に、ダラス近辺で強盗を続けていた。   (Wiki)




クライドにとってボニーは、自分をまっすぐ見つめてくれる、初めて出会った人だ。ギャング仲間に対するような妙な駆け引きも必要無い。親から暖かい愛を受けた覚えが無いクライドにとって、初めての恋人であり、友人だった。





子供のゲームのように始めた強盗に、殺人が加わったとき、2人は一線を越えた。
そしてクライドの兄バック夫婦やその他の仲間も一緒になって、強盗と殺人を繰り返す凶悪な犯罪者として州をまたいで逃げ回ることになる。
禁酒法と世界恐慌の下にあったアメリカで、人々の憂さを晴らすかのような犯罪を繰り返す彼等は、次第にアンチヒーローとして認識されていく。しかし犯罪者は犯罪者。このようなアンチヒーローの末路が2人にも待っていた。

その最期を含めて、未だに語り継がれ、多くの映画、舞台、ドラマ、音楽となったこの物語は人々に何を訴えかけているのだろうか?
体制。どうにもならない現実。それらを暴力をもってしてでもぶち壊したいという「思い」と重なったのだろうか。

本作は「アメリカン・ニューシネマ」の先駆けと言われる。

アメリカン・ニューシネマ(英: New Hollywood)とは、1960年代後半 - 70年代にかけてアメリカで製作された、反体制的な人間(主に若者)の心情を綴った映画作品群を指す日本での名称。
1940年代までの黄金時代のハリウッド映画は、「観客に夢と希望を与える」ことに主眼が置かれ、英雄の一大叙事詩や、夢のような恋物語が主流でありハッピー・エンドが多くを占めていた。
1950年代以降は、スタジオ・システムの崩壊やテレビの影響などにより、ハリウッドは製作本数も産業としての規模も凋落の一途を辿り、その内容も「赤狩り」が残した爪痕などにより黄金時代には考えられなかった暗いムードをもった作品も少なからず現れた。
1960年に入り、国民はヴェトナム戦争への軍事的介入を目の当たりにすることで、自国への信頼感は音を立てて崩れた。以来、懐疑的になった国民は、アメリカの内包していた暗い矛盾点(若者の無気力化・無軌道化、人種差別、ドラッグ、エスカレートしていく暴力性など)にも目を向けることになる。
アメリカン・ニューシネマはこのような当時のアメリカの世相を投影していたと言われる。(Wiki)



アメリカン・ニューシネマ 主な作品
1967
卒業 (The Graduate)
マイク・ニコルズ監督
1968
ワイルドバンチ (The Wild Bunch)
サム・ペキンパー
1969
イージー・ライダー (Easy Rider)
デニス・ホッパー
 
明日に向かって撃て (Butch Cassidy and The Sundance Kid)
ジョージ・ロイ・ヒル
 
真夜中のカーボーイ (Midnight Cowboy)
ジョン・シュレシンジャー
1970
M★A★S★H (M*A*S*H)
ロバート・アルトマン
 
小さな巨人 (Little Big Manh)
アーサー・ペン
 
いちご白書 (The Strawberry Statement)
スチュワート・ハグマン
 
ファイブ・イージー・ピーセス (Five Easy Pieces)
ボブ・ラフェルソン
1971
フレンチ・コネクション (The French Connection)
ウィリアム・フリードキン
 
バニシング・ポイント (Vanishing Point)
リチャード・C・サラフィアン
 
ダーティーハリー (Dirty Harry)
ドン・シーゲル
1973
破壊! (Busting)
ピーター・ハイアムズ
 
スケアクロウ (Scarecrow)
ジェリー・シャッツバーグ
1975
カッコーの巣の上で (One Flew Over the Cuckoo’s Nest)
ミロス・フォアマン
1976
タクシードライバー (Taxi Driver)
マーティン・スコセッシ





強盗しては州を自由に行き来し、警察の車をまくのを楽しむ日々は終わった。
包囲網は徐々に狭まり警察との銃撃戦も増える。兄はその傷で亡くなり、兄の妻も捕まった。
1934年5月。
行方を把握されていた2人は警察の待ち伏せに遭い、ほぼ一方的な銃撃により命を落とす。
そして、この物語は終わった。
後には何も残らない。これは2人の物語だから。

Bonnie and Clyde_02

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ


関連記事

『死刑台のエレベーター』(1958) - Ascenseur pour l'échafaud -

Posted by momorex on   0  2

受話器の向こうに愛を語る、都会の孤独-

Ascenseur pour l'échafaud_02


■死刑台のエレベーター -Ascenseur pour l'échafaud-■
 1958年/フランス/92分
 監督:ルイ・マル
 脚本:ロジェ・ニミエ、ルイ・マル
 原作:ノエル・カレフ
 製作:ジャン・スイリエール
 音楽:マイルス・デイヴィス
 撮影:アンリ・ドカエ
 出演:モーリス・ロネ(ジュリアン・タベルニエ)
    ジャンヌ・モロー(フロランス・カララ)
    ジョルジュ・プージュリー(ルイ)
    ヨリ・ベルダン(ベロニク)
    リノ・ヴァンチュラ(シェリエ警部)


解説:
わずか25歳のルイ・マルがその斬新な演出技法を駆使して初めて作り上げた劇映画。徹底したドライなタッチと、即興演奏で奏でられるマイルスのモダンジャズ、モノクロ映像に封じ込まれた都会の孤独感によって描かれる完全犯罪の綻び。“ヌーヴェル・ヴァーグ”の先駆けというフレーズには、あえて眼をつぶろう。この作品の魅力は、そんな時代の呪縛からは完全に解き放たれている。
 (allcinema)

あらすじ:
Ascenseur pour l'échafaud_01ある会社に勤める男。男は兵士の時の経験を買われ、会社の社長に特殊な仕事を任されていたが、実は社長の妻と通じ愛し合っていた。
二人の生活を夢見るあまり、自殺に見せかけ社長を殺すことに成功した男。だが犯罪の証拠を残したことに気がつき、取りに戻ったビルのエレベーターに閉じ込められてしまう。
決行したのか、成功したのかもわからず約束のカフェで男を待つ女。そして男を捜し夜のパリの街をさまよい歩く-


英題 -Elevator to the Gallows-



‘je t'aime’(ジュテーム)と電話にささやく女のアップで始まる本作。
この映画はノエル・カレフのサスペンス小説を映画化したものではあるが、犯罪ものというよりも、いまでいう不倫ものというよりも、女の一途で、自己中心的な愛の深さを感じ取る作品だ。

Ascenseur pour l'échafaud_03男を探して夜の街をさまよう美しい女。
夫はかなりの権力者であり、自身も街では有名なはずだが、気にかける余裕はない。男の名前を伝え見かけなかったかを聞いて歩く女の目には、男の面影以外は何も写ってはいない。
演じたのはジャンヌ・モロー。後にヌーヴェルヴァーグの恋人と言われた。
パリのフランス国立高等演劇学校で演技を学び、1948年にデビュー。『雨のしのび逢い(1960)』でカンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞している。最近の出演作では『ぼくを葬る Le Temps qui reste (2005)』がある。


この作品にはもう一人の主役ともいうべき女が出てくる。
Ascenseur pour l'échafaud_04窃盗などを常習とするやくざな彼氏とこの女の行動が、この作品を恋愛犯罪ものから強いサスペンス性のある作品へと変えている。
全てが終わった後に彼女がとった行動は、純愛の名の下の自己中心的なものであり、男はやすやすとその術に嵌められ胎児のようにまるまり彼女の胸で眠りにつく。
少女のようなあどけなさが残る花屋の店員。もう少女ではない。


Ascenseur pour l'échafaud_05小さなほころびから切り込んで、2人の女と2人の男を破滅へと導く殺人課刑事。
リノ・ヴァンチュラ
イタリア・パルマ出身。ヨーロッパチャンピオンにまでなったレスリングを怪我で断念。ジャン・ギャバン主演の『現金に手を出すな(1954)』で映画デビュー。フィルム・ノワールやギャング映画に多く出演し、1980年代まで活躍した。
■主な出演作品
現金に手を出すな Touchez pas au grisbi (1954)
死刑台のエレベーター Ascenseur pour l'échafaud (1958)
モンパルナスの灯 Les Amants de Montparnasse (Montparnasse 19) (1958)
情報(ネタ)は俺が貰った Le Gorille vous salue bien (1958)
自殺への契約書 Marie-Octobre (1959)
飾り窓の女 La Ragazza in vetrina (1960)
フランス式十戒 Le Diable et les dix commandements (1962)
女王陛下のダイナマイト Ne nous fâchons pas (1966)
冒険者たち Les Aventuriers (1967)
影の軍隊 L'Armée des ombres (1969)
シシリアン Le Clan des Siciliens (1969)
ラムの大通り Boulevard du rhum (1971)
バラキ The Valachi Papers (1972)
ローマに散る Cadaveri eccellenti (1976)



監督はルイ・マル Louis Malle
富豪の家に生まれ、中学生の頃から映画に興味を抱き51年に映画高等研究所に入学。その後、ジャック=イヴ・クストー監督の「沈黙の世界」の撮影に参加後、助監督などを経て57年に「死刑台のエレベーター」で監督デビュー。翌年の「恋人たち」も大ヒットを記録した。以後、カルト的人気を誇る「地下鉄のザジ」や「パリの大泥棒」、「鬼火」などを経て、76年にアメリカに渡って「プリティ・ベビー」を監督。87年にフランスへ戻り、「さよなら子供たち」を撮った。95年、ガンのために死亡。(allcinema)


有名な監督だが、作品はほとんど観たことが無かった。
■主な作品
死刑台のエレベーター -Ascenseur pour l'échafaud (1957)
恋人たち - Les Amants (1958)*ヴェネツィア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞
地下鉄のザジ -Zazie dans le métro (1960)
私生活 -Vie privée (1962) 
鬼火 -Le Feu follet (1963)*ヴェネツィア国際映画祭審査員賞、イタリア批評家賞
ビバ!マリア -Viva Maria! (1965)
パリの大泥棒 -Le Voleur (1966)
世にも怪奇な物語 -Histoires extraordinaires (1967)*第2話のみ
好奇心 -Le Souffle au coeur (1971)
ルシアンの青春 -Lacombe Lucien (1973)*英国アカデミー賞作品賞
ブラック・ムーン -Black Moon (1975)
プリティ・ベビー -Pretty Baby (1978)*カンヌ国際映画祭高等技術賞
アトランティック・シティ -Atlantic City (1980)*ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞他
アラモベイ -Alamo Bay (1985)
さよなら子供たち -Au revoir, les enfants (1987)*ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、セザール賞作品賞他
五月のミル -Milou en mai (1989)
ダメージ -Damage (1992)
42丁目のワーニャ -Vanya on 42nd Street (1994)


音楽マイルス・デイヴィス
本作に使われたのは彼の即興演奏で、映画のラッシュに合わせて制作されたもの。
夜の街をさまよう女の声なき悲鳴が、ジャズトランペットに乗せて旋律となり流れてくる。
Miles_Davis
原典:selbst fotgrafiert
アルバム『カインド・オブ・ブルー』『ビッチェズ・ブリュー』などで知られる、モダン・ジャズの“帝王”。
1926年、イリノイ州アルトン生まれ。比較的裕福な家で育ち、10代の頃からトランペットに興味を持ち演奏練習をしていた。高校時代に地元ではジャズバンドを結成、セントルイスでは大人とのバンドで活躍していた。18歳の頃、チャーリー・パーカーと共演。ニューヨークで活動後、1957年にパリに渡り、現地のジャズメンと共に『死刑台のエレベーター』に参加している。





歳を取ることに恐怖を感じ始めた美しい女。
若さにあふれ、何も恐れない少女のような女。
彼女たちがその愛を確かめるために巻き込んでしまった3人の男の人生。
たとえその実体が無くなろうと、写真に封じ込めた美しい自分と愛する男。それで満足する女が怖い。

愛している。絶対離さない。あなたは私のもの。絶対離れない。
と女はささやく。-そしてそそのかす。
女は愛をささやき、男は命で応える。そんな作品でした。

ではまた

Ascenseur pour l'échafaud_07

にほんブログ村 映画ブログへ


 映画『死刑台のエレベーター』予告編

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。