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momoな毎日

古いカルト映画から最新アクション、海外ドラマまでいろいろレビューしています。好物はオカルト、サイコ、殺人鬼、吸血鬼、廃病院、エイリアン、人魚、ローマ時代などなど。結果的にホラーものが増殖中。

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『MUD -マッド-』(2012) - Mud -

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最近、気になる女の子が出来た14歳男子が謎の男マッドと知り合い、色々な愛の形を知ることで少し大人に成長する物語。・・・とは知らずに観始めたこの映画。そんな事もあってか、反対にどっぷり話に浸かって感動さえしてしまった。監督は『テイク・シェルター』のジェフ・ニコルズ。とてもまともな役でマイケル・シャノンも出ているヨ。〈未体験ゾーンの映画たち2014〉

Mud_04■MUD -マッド- - Mud -■
2012年/アメリカ/130分
監督・脚本:ジェフ・ニコルズ
製作:リサ・マリア・ファルコーネ 他
製作総指揮:トム・ヘラー 他
撮影:アダム・ストーン
音楽:デヴィッド・ウィンゴ
出演:マシュー・マコノヒー(マッド)
   タイ・シェリダン(エリス)
   ジェイコブ・ロフランド(ネックボーン)
   リース・ウィザースプーン(ジュニパー)
   サム・シェパード(トム・ブランケンシップ)
   レイ・マッキノン(エリス父)
   サラ・ポールソン(エリス母)
   マイケル・シャノン(ネックボーン叔父)
   ジョー・ドン・ベイカー(キング)


解説:
長編2作目の「テイク・シェルター」が高い評価を受けた注目の新鋭ジェフ・ニコルズ監督が、少年のひと夏の冒険と成長をビターに描いた青春サスペンス・ドラマ。謎めいた危険な男と出会った14歳の少年2人が、彼の逃亡を手助けようとする中で、単純には割り切れない大人の世界を垣間見ていくさまをミステリアスかつほろ苦いタッチで綴る。少年役は「ツリー・オブ・ライフ」のタイ・シェリダンと新人ジェイコブ・ロフランド。彼らを危うい冒険に誘い込む謎めいた男に「マジック・マイク」のマシュー・マコノヒー。その他、サム・シェパード、マイケル・シャノン、リース・ウィザースプーンら実力派が脇を固める。


あらすじ:
南部のアーカンソーに暮らす14歳の少年エリス。ある日彼は、親友のネックボーンとミシシッピ川に浮かぶ島へと探検に繰り出す。そして2人は、洪水で木の上に打ち上げられたボートに寝泊まりしている怪しげな男マッドと遭遇する。マッドは愛する女性ジュニパーのために殺人を犯して追われる身で、この島でジュニパーと落ち合い、一緒に逃亡する準備をしていると告白する。エリスはその話に引き込まれ、愛する2人の逃亡を成功させようとマッドに協力するのだったが ―

(allcinema)



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『その土曜日、7時58分』(2007) - Before the Devil Knows You're Dead -

Posted by momorex on   8  0

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思いつきで起こした事件がある一家をバラバラにし破滅させていく。演技派フィリップ・シーモア・ホフマンが社会的に成功しているのに関わらず、父親や妻との関係で悩みどす黒いものを抱えた兄役を、イーサン・ホークは妻に捨てられ、養育費の支払いもままならない情けない弟役を。いつまでも綺麗なマリサ・トメイにチンピラ役マイケル・シャノン。見応えありますよー。

Before the Devil Knows You're Dead_01■その土曜日、7時58分 - Before the Devil Knows You're Dead -■
 2007年/アメリカ/117分
 監督 :シドニー・ルメット
 脚本 :ケリー・マスターソン
 製作 :マイケル・セレンジー 他
 製作総指揮:デヴィッド・バーグスタイン 他
 撮影 :ロン・フォーチュナト
 音楽 :カーター・バーウェル
 出演 :フィリップ・シーモア・ホフマン(アンディ・ハンソン)
     イーサン・ホーク(ハンク・ハンソン)
     マリサ・トメイ(ジーナ・ハンソン)
     アルバート・フィニー(チャールズ・ハンソン)
     ローズマリー・ハリス(ナネット・ハンソン)
     ブライアン・F・オバーン(ボビー)
     マイケル・シャノン(デックス)

解説:
「十二人の怒れる男」「狼たちの午後」の名匠シドニー・ルメット監督が、一つの強盗計画を軸に浮かび上がるある家族の深い心の闇を実力派俳優陣の豪華なアンサンブルで描き出すサスペンス・ドラマ。出演はフィリップ・シーモア・ホフマン、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、アルバート・フィニー。
 (allcinema)

あらすじ:
金に困った兄弟が、自分たちの両親が経営している宝石店に強盗に入る計画を立てる。店は保険に入っており、誰にも被害を及ぼさずに金を手に入れる完璧な計画だったはずが、強盗殺人事件へと発展し-


原題:Before the Devil Knows You're Dead
これはアイルランドの諺、慣用句のようなもので
「悪魔がお前の死んだことを知る30分前には、天国に着いていますように」という意味のもの。
これはラスト近くのシーンに繋がっており、とても感慨深い。

*ふじつぼだんきさんがコメントで疑問を呈してくださって調べてみました。



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『えじき』(2004) - Dead Birds -

Posted by momorex on   0  0

頭を空っぽにしたくてホラーばかり観ているmomorexです。今回は前から気になっていた『えじき』。だってDVDジャケットがいかにも怖そうじゃないですか。子供系でゴシック系でオカルトホラーなのかな-、っとまたもや勝手に想像して観始める。あれ、1863年、、南北戦争の兵士、、あれ、、?

Dead Birds_00■えじき - Dead Birds -■ 2004年/アメリカ/91分
 監督   :アレックス・ターナー
 脚本   :サイモン・バレット
 製作   :デヴィッド・ヒラリー他
 撮影   :スティーヴ・イェドリン
 音楽   :ピーター・ロペス
 出演   :ヘンリー・トーマス(ウィリアム)
       ニッキー・エイコックス 
       イザイア・ワシントン
       マイケル・シャノン
       パトリック・フュジット


あらすじ:
19世紀半ば、南北戦争中のアメリカ。小さな町で銀行強盗を働いた一味が郊外の屋敷で一晩夜を明かすことになった。そこは人の住んでいない廃屋ということで下調べしてあったが、全身の皮を剥がされた得体のしれない生き物や鳥が無残に転がっている気持ちの悪い建物だった。屋敷の中を分かれて点検しだした彼らだったが、一人、また一人と仲間が消えていき-





Dead Birds_01小さな町の銀行で、関係の無い多くの人の命を奪い金貨を手にした強盗一味の6人。計画通り郊外まで逃げ、下調べしてあったトウモロコシ畑の中に佇む古い屋敷にたどり着く。突如、畑の中から全身皮を剥がされた不気味な動物に襲われた彼らは、ソレを撃ち殺し屋敷に入っていくが、他にも皮を剥がれた何かの死体や鳥が落ちており、とりあえず中を点検することに。

突然嵐もやって来た不気味な夜。
Dead Birds_022組に分かれて屋敷内を見回りだしたが、お互い相手のチームが金貨を独り占めにするのではと疑い、仲間割れ寸前の彼ら。そんな中、奇妙な子供の声が聞こえ始め、不気味な子供の姿が現れる。そして一人が行方不明に。何が起こっているかも分からないまま、行方不明の仲間を探すうち、一人、また一人と消えていく。
残された者も幻影のような男や繋がれ叫ぶ奴隷女、とても生きているとは思えない子供を見始め、ここが幽霊屋敷であると気がついたが、時すでに遅く、乗ってきた馬も無残な姿で殺されて逃げる術を失ってしまっていた-


---と、こう書くと面白そうでしょ?でも騙されちゃ駄目ですよ。
所々の怖いシーンや、マイケル・シャノンまで出ているというのに、話そのものがバラバラで消えてしまった男のその後や、幽霊を見させられている男の反応があまり描写されず、唐突に次の展開になるものだから、その度に突っかかって感情移入するほど入り込めない。それに何より幽霊達がなぜ幽霊になったのかも、通り一遍にしか描かれていないため、幽霊達にさえ同情することも出来ず。
何回か出てくる鳥の皮むき死体も原題「Dead Birds」にあやかってのことだろうけど、何を表しているのか伝えようとしているのかは全く無視され何も教えてもらえなかった
それでも終盤の雨のトウモロコシ畑のシーンはよく出来ていて、役者さん2人からは極度の緊張と恐怖が伝わってくる(何も怖いものは出てこないけど)。
そして最後。これは良かった。こうして心の黒い悪者は次々とこの屋敷に囚われて罰を与えられるんだろうな、と。

ちょっと残念な作品ではありましたが、最後が面白かったのでよしとしよう。
ではまた





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『テイク・シェルター』(2011) - Take Shelter -

Posted by momorex on   0  1

誰も気づかない、誰も信じない-
この恐怖は悪夢か、現実か。


Take Shelter_22


■テイク・シェルター - Take Shelter -■
2011年/アメリカ/121分
監督:ジェフ・ニコルズ
脚本:ジェフ・ニコルズ
製作:タイラー・デイヴィッドソン、ソフィア・リン
製作総指揮:サラ・グリーン、ブライアン・カヴァノー=ジョーンズ他
撮影:アダム・ストーン
音楽:デイヴィッド・ウィンゴ

出演
マイケル・シャノン(カーティス・ラフォーシュ)
ジェシカ・チャステイン(サマンサ・ラフォーシュ)
トーヴァ・スチュワート(ハンナ)
シア・ウィグハム(デュワート)
ケイティ・ミクソン(ナット)
キャシー・ベイカー(サラ)
ロバート・ロングストリート(ジム)

解説:
竜巻の恐怖に囚われ、周囲の困惑をよそに愛する家族を守るシェルター作りに取り憑かれていく男の姿を緊張感溢れる筆致で描く異色の心理スリラー。主演は「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」のマイケル・シャノン、共演に「ツリー・オブ・ライフ」のジェシカ・チャステイン。監督は本作が長編2作目の新鋭ジェフ・ニコルズ。
  (allcinema)

あらすじ:
Take Shelter_08小さな田舎町の工事現場で働くカーティスは、理解のある妻サマンサと耳の不自由な娘ハンナとともに幸せに暮らしていた。
しかしある時をさかいに、大災害に襲われ、娘を奪われるという悪夢を見始める。何度も続く悪夢のリアルなイメージに苦しめられ、徐々に情緒が不安定になっていった彼は、災害時に逃げ込むことが出来るシェルター作りに没頭し始める。
そのあまりの常軌を逸した行動に、家族や友人達は次第に彼と距離をとり始めるが-





マイケル・シャノンが出ているからと、なにげに借りてみた本作。
よくある設定ではあるのだが、マイケル・シャノンのお得意である苦悩する男とそれを支える家族、田舎の日常風景があいまって、人間ドラマでありながら、何か薄ら寒いものを感じるストーリーが続く。それらに被さるように何度も登場する男の悪夢。観客はシャノンによって、あっちへこっちへと振り回され、結末が気になってもぞもぞする。


Take Shelter_02カーティスはオハイオ州の田舎町で暮らす平凡な男。優しい妻と6歳になる娘がいる。娘は生まれつき耳が聞こえないが、両親の愛情によってすくすくと育っている。仕事は工事現場で働くブルーカラー。上司、同僚にも恵まれ不満は無い。

その日もいつものように仕事に向かうため家を出たカーティス。しかし空には分厚い雲が垂れ込め雷鳴が轟き、降ってきた雨はどろりとして黄色い。何か不安に襲われる彼。
そんなある夜、次に見たのは、稲光の中、黄色い雨に打たれた飼い犬が自分にとびかかり、腕を噛まれた夢。悪夢に汗びっしょりで飛び起きた彼だったが、腕は1日痛み、自分はどこかおかしいのだろうかと考え出す。
しかし悪夢は止まらない。それは、もはや悪夢でさえなく、仕事中にも白日夢となって現れだした。すさまじい雷鳴轟く中、無数の黒い鳥が空を覆う。黄色の雨に打たれた人が凶暴化し襲ってくる。

Take Shelter_12カーティスは妻には内緒で精神科の医師に相談することを決意する。と、同時に庭に前からあったシェルターの整備に乗り出し、拡張工事をし始めた。奇異な目で見る兄や同僚。妻でさえ理解してくれない。それでもカーティスは最後まで仕上げ、ガスマスクさえ用意した。これでいつひどいトルネードが来ても安心だった。しかし不安はやまない。
悪夢は続き、理解者はいなかった。


line035


Take Shelter_24これは精神のいかれた男の妄想なのか?
しかし、そのすぐ後には妻と娘を愛する優しい男が画面に映る。
トルネード対策にシェルターを作り続ける男は、図書館で精神医学について調べた後、カウンセラーに相談し、精神科に通おうとさえするのだ。
精神のバランスをどんどん壊していく男が見る大災害で不安をあおった後、妻を抱きしめ、娘を抱きしめる男に翻弄されているのは観ているこちら側だ。
あぁー早く結末をーと思わず叫び出しそうになるのをこらえたら、何段階にも分かれた結末が観る者を待っている-。


Take Shelter_21



監督ジェフ・ニコルズ
アメリカ合衆国の映画監督・脚本家・映画プロデューサー。『Shotgun Stories(2007)』、本作『テイク・シェルター(2011)』を監督し、どちらも映画祭で多くの賞を受賞している。
3作目は『Mud』(2012年)で、第65回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でパルム・ドールを競う予定である。



マイケル・シャノン
Take Shelter_031974年生まれ。ケンタッキー州で育ち、シカゴで舞台に立つようになる。1993年より映画に多数出演。
精神病の男を演じた『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。
■主な出演作
 ・恋はデジャ・ブ(1993)
 ・チェーン・リアクション(1996)
 ・タイガーランド(2000)
 ・バニラ・スカイ(2001)
 ・パール・ハーバー(2001)
 ・8 Mile(2002)
 ・クリミナル(2004)
 ・ワールド・トレード・センター(2006)
 ・その土曜日、7時58分(2007)
 ・レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(2008)
 ・狂気の行方(2009)
 ・ロシアン・ルーレット(2010)
 ・ボードウォーク・エンパイア 欲望の街(2010)
 ・マン・オブ・スティール(2013)


ジェシカ・チャステイン
Take Shelter_27ニューヨークのジュリアード学院演劇部門に通い、複数の舞台や学生映画に出演した。
『ER緊急救命室』、『ヴェロニカ・マーズ』、『女検察官アナベス・チェイス』などのドラマに出演後、2008年、『Jolene』のタイトル・ロールで映画デビュー。
2011年にはテレンス・マリック監督の『ツリー・オブ・ライフ』、アル・パチーノが監督したオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』のドキュメンタリー・ドラマ『Wilde Salome』、レイフ・ファインズ監督によるシェイクスピア悲劇『コリオレイナス』の映画化、キャスリン・ストケットのベストセラー小説の映画化『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』を含む6本、翌2012年には禁酒法時代を舞台にしたジョン・ヒルコート監督作『Lawless』とタイトル未定のテレンス・マリック監督作の公開が控える。





本作を観終わって調べてみると、すごい受賞歴(以下は一部)。
 ★カンヌ国際映画祭 
  批評家週間グランプリ
  国際批評家連盟賞受賞
  Prix SACD
Take Shelter_09 ★ハリウッド映画祭
  ブレイクスルー女優賞受賞
 ★インディペンデント・スピリット賞 
  特別賞受賞
 ★トロント映画批評家協会賞 
  主演男優賞受賞
  助演女優賞受賞

うん。やっぱりみんな面白かったんだ。
ではまた




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『狂気の行方』(2009) - My Son, My Son, What Have Ye Done -

Posted by momorex on   1  0

男は何を排除したのか

My Son_01


■狂気の行方 - My Son, My Son, What Have Ye Done -■
2009年/アメリカ、ドイツ/91分
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
脚本:ハーバート・ゴールダー、ヴェルナー・ヘルツォーク
製作:エリック・バセット
製作総指揮:デヴィッド・リンチ他
音楽:エルンスト・ライジハー
撮影:ペーター・ツァイトリンガー
出演:
マイケル・シャノン(ブラッド)
ウィレム・デフォー(ハヴェンハースト刑事)
クロエ・セヴィニー(婚約者イングリッド)
ウド・キア(友人)
グレイス・ザブリスキー(母親)
ブラッド・ドゥーリフ(叔父)
マイケル・ペーニャ(刑事)

解説:
ドイツの鬼才ヘルツォーク監督×カルトの天才デヴィッド・リンチ製作総指揮。狂気に満ちた犯罪サスペンス最新作!
 (Amazon)

あらすじ:
アメリカ、サンディエゴ。
殺人事件の知らせを受けて現場に駆け付けた刑事ハヴェンハーストとその相棒。
犯人と目される男は人質を2人とって自宅に立てこもり、早朝の閑静な住宅街は一時騒然となる。
ほどなく、男から呼ばれたとして婚約者と友人も現場に到着。刑事と共に投降するよう男に向かって説得を試みるが-





朝一番に殺人の一報を受け、慌てて現場に駆け付ける刑事2人。
全てを目撃していた怯える親子。隣の部屋には血だまりに死体が-。
『狂気の行方』。てっきり重々しい社会派サスペンス作品と思いきや、物語は一種独特の軽快なテンポで進んでいく。

目撃者が2人もいるから死体の身元と容疑者は、すぐに分かった。
犯行現場は容疑者の自宅お向かいの家。容疑者は道をはさんだ自宅に戻り、2人の人質をとって銃を持ち立てこもった。囲む警官達。SWATも到着する。
そこに容疑者ブラッドから「助けて」と連絡があったと駆け付けてきた婚約者と友人。
刑事は事件解決のため、2人からブラッドの最近の様子や人となりを聞き出す。
2才の時に父親を亡くしたブラッドが、どうして殺人を犯すことになったのか-。

My Son_05ここからは、ブラッドの「狂気の行方」というより、「狂気の成長」が物語られる。
「狂気」といっても決して暴力的なものではなく、強いて言えば「人騒がせ」くらいなものだ。婚約者も友人も、徐々におかしな言動が増えていくブラッドを見捨てるのではなく、理解し助けようとする。が、ただ一人、理解しようともせず今までと変わらない態度で甘やかし束縛する人。 ---母親
「狂気」と言うなら、この母親の方がよっぽどそうであり、愛という名の下にいい年の息子を溺愛し、婚約者の存在を実は疎ましく思っている。


本作には1対1である「2人」の関係が頻繁に出てくる。
 母と息子
 ブラッドと婚約者
 ブラッドと友人
 ブラッドと叔父
 刑事と相棒
 目撃者親子
 2匹のフラミンゴ
どの2人もそつなく付き合っているようでいて、どこかギクシャクしている。
会話がうまくかみ合わず、意思の疎通が思うようにいかない。?となりながらも波風たてないように努力している印象。唯一、うまくいっているのはフラミンゴだけとも思える。

My Son_10そんな関係に殺人を絡め、古いヨーロッパ映画のような大げさとも言える音楽で不安感をあおり、シーンの間にポップな色合いの画をはさむ。ブラッドの自宅からしてまるでキャンディーのようなフラミンゴの家で、部屋は女の子の部屋のよう。
お菓子のような背景に、ギクシャクした関係、狂気の母親、友人の死、ギリシャ神話劇、フラミンゴ2匹を散りばめられて、ブラッドはどんどん自分を失っていく。




ブラッドに呼ばれて現場に駆け付けた婚約者と友人。
2人は最近の出来事を刑事に話すが、その中にブラッドの狂気への道筋が見て取れる。

ブラッドはカヌー川下り仲間の友人を亡くしている。
しばらく落ち込んだ後、彼は今後自分の事を“ファルーク”と呼んでくれ、と皆に言うようになった。実際、立てこもった彼に刑事が名前を教えてくれ、と言った際、「ブラッドでもファルークとても好きに呼べ」と答えている。
ファルーク”とは、主にアラブ圏の国における男子名。自分はイスラム教徒だと言っているようなもので、イスラム教に救いを求めた結果であるのだろうが、これは現実逃避ということも出来るだろう。
自分も一度、アメリカ先住民インディアンの生活に憧れたことがあった(1週間ほどで終わったが)。
     ちょっと違うかなー

The_Remorse_of_Orestes_(1862)ブラッドの友人は舞台演劇プロデューサー。今回の演目はホメロスの叙事詩『イーリアス』に登場する「オレステース」。
オレステースはギリシア軍の総大将アガメムノンの息子でミュケナイの王子。父の敵として実の母親と情夫を殺すことから始まり、次々と復讐の名の下に殺人を犯していく復讐譚『オレステイア』の主人公で、因果応報を精算する人物として描かれている。あの世界の美女ヘレネやアキレウスの息子ネオプトレモスまでも決闘という形で殺した。
ブラッドと婚約者はこの舞台劇の役者で、ブラッドの役はオレステースだった。


そして友人プロデューサーは、役者達を前に「タンタロス」について言及する。
タンタロスはギリシア神話に登場するリュディア王で、人間でありながら、全能の存在ゼウスの親しい友だった。しかし、神々との会食の場に、殺した自分の息子を入れて煮込んだシチューを出したことから、罰を与えられる。

神々の激怒を買ったタンタロスは、タルタロスに送られ、沼の上に枝を広げた果樹に吊された。沼の水は満ちてきてあごまで届くが、タンタロスがそれを飲もうとして身をかがめるとあっという間に引いてしまう。果樹の枝にはさまざまな果実が実っているが、タンタロスがこれに手を触れようとすると、たちまち一陣の風が吹き起こって枝を舞い上げてしまう。こうして、タンタロスは不死の体が仇となって永遠に止むことのない飢えと渇きに苛まれつづけている。
このことからヨーロッパ系の言語ではタンタロスは欲しい物が目の前にあるのに手が届かないじれったい苦しみの代名詞、慣用句である。例えば英語の動詞「tantalize」は「欲しいものを見せてじらす」という意味であるし、フランス語の「supplice de Tantale」(直訳すると「タンタロスの責め」)は「欲しい物が目の前にあるのに手が届かない苦しみ」という意味である。
(Wiki)



これら様々な出来事がおとなしい彼に作用し、そのはけ口は一点に向かって撃ち放たれる。
それは結局、因果応報であったのかもしれない。





My Son_06

マイケル・シャノン(ブラッド)
ロシアン・ルーレット』で観たとこだ。あくの強い役を情熱を持って演じていたのが印象的。
本作のヴェルナー・ヘルツォーク監督作『バッド・ルーテナント(2009)』にも出演している。
ケンタッキー州で育ち、シカゴで舞台に立つようになる。1993年より映画にも出演。1974年生まれ。思っていたより若かった。



My Son_03

ウィレム・デフォー(ハヴェンハースト刑事)
普通の善良な刑事役。こんな時は顔つきも普通だが、いつ何が飛び出すかとわくわくする。が、本作では善良なまま終了した。
代表作『プラトーン(1986)』および『シャドウ・オブ・バンパイア(2000)』でアカデミー賞最優秀助演男優賞のノミネートを受けた。ウィスコンシン州出身、1955年生まれ。
 1990年『ワイルド・アット・ハート』レビュー記事
 その他ウィレム・デフォー出演作の記事



My Son_08 グレイス・ザブリスキー母親
My Son_04 クロエ・セヴィニー婚約者
My Son_11 ウド・キア友人
My Son_12 ブラッド・ドゥーリフ叔父
My Son_15 マイケル・ペーニャ刑事

刑事に『ワイルド・アット・ハート』のウィレム・デフォー。
母親に「ツインピークス」のグレイス・ザブリスキー。
おまけに小さい人も出てくるし、なんかデヴィッド・リンチ監督の匂いがするけど、なんか軽いしなぁ、と思ってたら制作総指揮に名前があるじゃないですか。
だから、あそことか、こことかに、あんなのとか、こんなのが出てきたのか




実話に基づいた本作。
原題の“My Son, My Son, What Have Ye Done”は「あぁ息子よ、お前はいったい何を?」というような意味。
息子のことを一番分かっていなかったのは母親だった、とでも言うのであろうか。

ではまた



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『ロシアン・ルーレット』(2010) - 13 -

Posted by momorex on   0  0

死刑か、私刑を兼ねているのか。なんとも残忍で後味の悪い賭博ゲーム

13_00


■ロシアン・ルーレット - 13 -■
2010年/アメリカ/97分
監督:ゲラ・バブルアニ
原作:ゲラ・バブルアニ
脚本:ゲラ・バブルアニ、グレッグ・プルス
製作:リック・シュウォーツ、ヴァレリオ・モラビート
製作総指揮:ジャネット・ビュアリング他
音楽:マルコ・ベルトラミ、バック・サンダース
撮影:マイケル・マクドノー
出演:
サム・ライリー(ヴィンス・フェロー)
ジェイソン・ステイサム(ジャスパー・バッジェス)
ミッキー・ローク(パトリック・ジェファーソン)
レイ・ウィンストン(ロナルド・リン・バッジェス)
マイケル・シャノン(ヘンリー)
ベン・ギャザラ(シュレンドルフ)
デヴィッド・ザヤス(ラリー・ミューレン警部)
アレクサンダー・スカルスガルド(ジャック)
カーティス・“50セント”・ジャクソン(ジミー)

解説:
ひょんなことから集団ロシアン・ルーレットに参加することになった青年。その命懸けの苦闘を描く、戦慄のサスペンス。カルトな映画「13/ザメッティ」を米国でリメイク。
 (WOWOW)

あらすじ:
13_11オハイオ州タルボット。家族と住む電気技師の青年ヴィンスは、父親の事故による多額の入院治療費に困っていた。両親が長年真面目に働いてローンを払ってきた家を担保にお金を借りるが、生活は厳しく先行きの見通しも立たない。
そんな時、ひょんなことから1日で大金を稼げる仕事があることを知る。
指示を受けニューヨークへ向かうヴィンス。途中で移動に手を貸す銃を持った高圧的な男達。目的地は郊外の大きな屋敷だった。
身の危険を感じ抜けたいと伝えたヴィンスだったが、時すでに遅く、賭博「ロシアン・ルーレット」の始まりは告げられてしまった-





本作は、ゲラ・バブルアニ監督が自身の監督作『13/ザメッティ(2005/フランス)』をハリウッドでリメイクしたもの。設定や映像表現を変えてはいるが、基本的なストーリーはそのままだ。
13/ザメッティ』は、グルジア出身のゲラ・バブルアニ監督の長編処女作で、2005年ヴェネチア国際映画祭最優秀新人監督賞ほか数々の映画賞に輝いている。


リメイクの原題が『13』であるのに、邦題を『ロシアン・ルーレット』としたのは、何とももったいない。。
1作目『13/ザメッティ』や『13F(1999)』というタイトルがよく似たSF映画もあるのでこうなったのかは分からないが、本作は賭博ロシアン・ルーレットを描いた作品なのではなく、あくまでも、この賭博に関わることになってしまった者の人間ドラマ、群像劇だ。
自分は『13/ザメッティ』を未見だったので、『ロシアン・ルーレット』にジェイソン・ステイサムと聞いて、またまた派手なハリウッド映画か、と大きな勘違いをしていたじゃないか
それでも観てみたのは、ミッキー・ロークが出ていたのと、やはり「ロシアン・ルーレット」というのに惹かれて。。え、、、


本作は群像劇でありますので、多彩な人々が登場する。
主役とも言えるのは、父親の入院で急に大金が必要になったヴィンス
13_03真面目な両親と姉妹がいる電気技師の青年。
彼も真面目に仕事をし、両親や小さな妹を大事にしている優しい青年だ。急に必要になった大金に出来るだけの事はするつもりでいるが、このままでは両親の大事な家を銀行にとられてしまうかもしれないと心配している。とはいえ、道ばたに大金が落ちているわけでもなく、目の前の仕事をこなし経験を積み、給料をあげてもらうしかないと地道に考えていた。
が、そこに1日で大金が入る仕事の話が。そして、その仕事が目の前にぶら下がった時、彼は思わず掴んでしまう。全ては家族のためだった。危険かもしれないと分かっていながら、仕事の指示書が入った封筒を手にした時、彼の人生は見たこともない奈落の底へ-。

演じたのはイギリスの俳優サム・ライリー。すごく似てるんです、若い頃のL.ディカプリオに。今までも『ファニーゲーム U.S.A.(2007)』マイケル・ピットは似ているぞと思っていたけど、上をいきました。きっとこう思っている人はたくさんいるでしょう。同時代に大御所に似ているということは、大変だろうなぁ、などと彼が出てくるたび、というよりずっと出ているんだけど考えてしまって、雑念が。
マット・デイモンも最初の頃は似ていると言われていましたね。でも彼はきちんと自分の道を切り開きました。サム・ライリーよ、がんばれ。


メキシコで強盗をやり捕まったパトリック
13_20メキシコで牢屋に入れられていたパトリック。どんなに拷問されても盗んだお宝の隠し場所をしゃべらなかった。これ以上、拷問しても金にならないとふんだ刑務所所長。なんと恐ろしい賭博ロシアン・ルーレットのプレイヤーに売り飛ばされた。次々倒れるプレイヤー達。はたして彼は生き残れるか

我らがミッキー・ローク。昔から大ファン。昔というのは『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン(1985)』、『ナインハーフ(1985)』、『エンゼル・ハート(1987)』の作品の頃から。しばらくしてあまり見ないな、と思っていたら『ドミノ(2005)』にごついゴリラのような人が。ファンだというのにボクシングをやっていたとは知らずにいた。
あの泣き顔が似合う優男のあまりにもの変貌ぶりに最初はどうしようかと思ったが、最近は気分も落ち着き、彼が出ている作品は必ず観るようにしている。
2008年の『レスラー -The Wrestler』では彼自身の人生が重ね合わされているとも言われ、各種の賞を受賞している。ある授賞式にだらしない格好で参加し、受賞した壇上では下品な言葉遣いをしたミッキー・ローク。社会人として褒められたことではないが、その様子にシャイであまのじゃくなミッキー・ロークを感じることが出来る。今後も変わらない活躍を願っています。


プレイヤーに兄を出す賭博師ジャスパー
13_15数百万ドルをたずさえて参加するこの賭博ロシアン・ルーレット。
プレイヤーのオーナーとも言える立場にあるジャスパーは、プレイヤーに兄を使う。かつて3度の開催を生き抜いた兄ロン。「経験があるから、うちのプレイヤーは強い」とか言っているが、このロシアン・ルーレットに経験も何も無いのではないか?
兄は精神を病んでおり入院中、という以外、この兄弟の詳細は分からない。分かっているのは、この賭博で3度勝ち抜き、多額の儲けが出た。そしてそれを管理しているのは弟のジャスパーということだけだ。
兄は弟に言う。「これが終わったら、自由にさせてもらうからな。金もちゃんともらうぞ。」
これを聞いている弟の微妙な表情。何を考えているのか。

久しぶりにアクションではないジェイソン・ステイサム。過去の出演作の中で一番好きな作品は『スナッチ(2000)』だ。この人は表情だけで充分演技できる俳優だと思う。今後もそれをいかした作品に出演して欲しいな。

兄ロナルドにレイ・ウィンストン
13_08ベオウルフ/呪われし勇者(2007)』のベオウルフ役の人。
ロンドンのハックニー出身。11歳よりボクシングを始め、アマチュアボクサーとして80回以上優勝した。その後演技を学び、1977年にテレビシリーズ"Scum"の主演でデビュー。
出演作に『チューブ・テイルズ(1999)』『キング・アーサー(2004)』『ディパーテッド(2006)』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々(2010)』などがある。


他にも日頃の考え方や、生き様が垣間見える登場人物達が


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ヴィンスのお目付役ジャック
鋭い目つきの監視役兼セコンド役。最初の印象とは反対にヴィンスに人間らしく接しようとするが、この状況のヴィンスにとっては「だからどうした」としか思えない。
アレクサンダー・スカルスガルドは『バトルシップ(2012)』で主役のお兄さん役を演じた人だ。本作のジャックの方が断然印象に残る役柄だった。ラース・フォン・トリアー監督メランコリア』にも出演している。夏にセル化するので楽しみだ。



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賭博の進行役ヘンリー
高い位置からプレイヤーを見下ろし、自身の合図によりプレイヤー達は引き金を引く。こんなイヤな仕事は無いだろうが、たんたんと有無を言わさず進行させていく。
演じたのはマイケル・シャノン。最近見かけたのはマーティン・スコセッシ監督の禁酒法時代ドラマ「ボードウォーク・エンパイア (Boardwalk Empire)」。一癖ある重めの役がうまい。



13_12 ヴィンスのオーナー(ロナルド・ガットマン)
13_13 シュレンドルフ(ベン・ギャザラ)
13_19 ジミー(カーティス・”50セント”・ジャクソン)
13_09 タクシー運転手(フォレスト・グリフィン)
13_06 ミューレン警部(デイヴィッド・ザヤス)




プレイヤー達がどんな罪を犯したのかは知らないが、人の命で賭け事をするとは、なんとも残忍で死刑にも匹敵する行いだ。見ているこちら側にとっても非常に後味が悪く、思わず『8mm(1999)』『ホステル(2005)』などを思い出した。それら2作と同じように、この作品でもさらに後味の悪~い結末が待っている。
映画の中の「ロシアン・ルーレット」で、あくまでも作り事で楽しめると思ったら大間違い。
これから観賞しようとされている方。お気を付け下さい。

ではまた

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