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momoな毎日

古いカルト映画から最新アクション、海外ドラマまでいろいろレビューしています。好物はオカルト、サイコ、殺人鬼、吸血鬼、廃病院、エイリアン、人魚、ローマ時代などなど。結果的にホラーものが増殖中。

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『300〈スリーハンドレッド〉 ~帝国の進撃~』(2014) - 300: Rise of an Empire -

Posted by momorex on   2  0

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行ってきましたぜ。前回、ヨホホ~イと飛び跳ねながら映画館に観に行ってから7年も経っていたとは・・!今回は男性陣筋肉よりも、蛇と龍を合わせたような残忍さと美しさを併せ持つ、実在したアルテミシア役エヴァ・グリーンが印象深かった。2500年も前の海戦映像化は見事で、まるで目の前で起こっているかのよう。ただし、単純な筋肉アクションは1作目に軍配。

■300〈スリーハンドレッド〉 ~帝国の進撃~ - 300: Rise of an Empire -■
300_Rise_of_an_Empire_052014年/アメリカ/102分
監督:ノーム・ムーロ
脚本:ザック・スナイダー 他
原作:フランク・ミラー「Xerxes」
製作:ジャンニ・ヌナリ 他
製作総指揮:スティーヴン・ジョーンズ 他
撮影:サイモン・ダガン
音楽:ジャンキーXL
出演:サリヴァン・ステイプルトン(テミストクレス)
   エヴァ・グリーン(アルテミシア)
   レナ・ヘディ(王妃ゴルゴ)
   ハンス・マシソン(アエスキロス)
   カラン・マルヴェイ(スキリアス)
   デビッド・ウェナム(ディリオス)
   ロドリゴ・サントロ(クセルクセス)
   ジャック・オコンネル(カリスト)
   イガル・ノール(ダレイオス王)
   ピーター・メンサー(ペルシャの使者)


解説:
2007年の「300 <スリーハンドレッド>」に続いてフランク・ミラーの人気グラフィック・ノベル・シリーズを映画化した歴史スペクタクル・アクション第2弾。史実を基にしたペルシア帝国 VS ギリシャ連合の壮絶な戦いを、今度は海を舞台に再び迫力のバイオレンス&アクションとスタイリッシュな映像美で描き出す。主演は「アニマル・キングダム」のサリヴァン・ステイプルトン、共演にエヴァ・グリーン、レナ・ヘディ。前作の監督ザック・スナイダーは脚本と製作を務め、監督は新たに「賢く生きる恋のレシピ」のノーム・ムーロが手がける。
(allcinema)

あらすじ:
スパルタ王レオニダスがペルシア帝国100万の大軍に、わずか300人の戦士を率いて立ち向かおうとしていた時、エーゲ海ではペルシア軍の大艦隊にアテナイの勇者テミストクレス将軍がギリシャ連合軍を率いて対峙していた。圧倒的な戦力差を見事な戦術で跳ね返していたテミストクレスだったが、残忍な女将軍アルテミシア率いるペルシア艦隊の猛攻撃を受け ―


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『デビルズ・フォレスト 悪魔の棲む森』(2012) - The Barrens -

Posted by momorex on   4  1

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森に棲む恐ろしいモンスターに少女が追いかけ回されるお話かと思ったら、、違いましたよー。確かに少女は逃げ回るが、ホントの主役はお父さんリチャード。リチャードの見る夢か妄想のような不気味な影が、これでもかと観る者に襲いかかる―(ちょっとしつこいくらい)。このモンスターの正体も知らなかったなー、こんなお話があったなんて

The Barrens_03■デビルズ・フォレスト 悪魔の棲む森 - The Barrens -■
 2012年/アメリカ/94分
 監督:ダーレン・リン・バウズマン
 脚本:ダーレン・リン・バウズマン
 製作:リチャード・サパースタイン 他
 撮影:ジョセフ・ホワイト
 音楽:ボビー・ジョンストン
 出演:スティーヴン・モイヤー
    ミア・カーシュナー
    エリック・ヌードセン
    アリー・マクドナルド
    ピーター・ダクーニャ
    アシーナ・カーカニス
    ショーン・アシュモア

解説:
「ソウ」シリーズのダーレン・リン・バウズマン監督が描くクリーチャーホラー。主演は「顔のないスパイ」のスティーブン・モイヤー。


あらすじ:
思春期の娘との関係に悩む父リチャードは、家族の絆を取り戻すべく、ニュージャージーの森へキャンプに訪れる。ところがそこは、伝説の悪魔ジャージー・デビルが潜むと言われる忌まわしい森だった。次々と起こる奇妙な現象に怯える家族の前で、リチャードは突然、何かに取り憑かれたかのように豹変し ―
(映画.com)


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『ドミノ』(2005) - Domino -

Posted by momorex on   0  1

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「イカれてる」― こんな言葉がぴったりの本作『ドミノ』。どの登場人物も犯罪者、犯罪者すれすれのイカれた人間達だが、どこか憎めない魅力がたっぷり。監督トニー・スコットがこのイカれた実話ベースのお話を、まるでミュージックビデオのように描いている。キーラ・ナイトレイ出演作の中でも特にお気に入りだ。第2段階のミッキー・ロークも他作品に比べて比較的普通でカッコいい(アイアンマンとかヤメテクレ)。

Domino_05■ドミノ - Domino -■
 2005年/アメリカ・フランス/127分
 監督 :トニー・スコット
 脚本 :リチャード・ケリー
 製作 :トニー・スコット 他
 製作総指揮:リサ・エルジー 他
 撮影 :ダニエル・ミンデル
 音楽 :ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
 出演 :キーラ・ナイトレイ(ドミノ・ハーヴェイ)
     ミッキー・ローク(エド・モズビー)
     エドガー・ラミレス(チョコ)
     リズワン・アバシ(アルフ)
     ルーシー・リュー(タリン・マイルズ)
     クリストファー・ウォーケン(マーク・ハイス)
     デルロイ・リンドー(クレアモント)
     モニーク(ラティーシャ)
     ジャクリーン・ビセット(ドミノ母)
     ブライアン・オースティン・グリーン(本人)
     イアン・ジーリング(本人)

解説:
ハリウッド・スターを父に持ち、自身もモデルとして活躍しながらも、いつしかバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)への道を歩み始めた実在の女性ドミノ・ハーヴェイの型破りな人生を映画化。主演は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のキーラ・ナイトレイ。監督は「マイ・ボディガード」のトニー・スコット。なお、奇しくも本作の完成と相前後して、35歳になるドミノ本人が自宅の浴槽で不慮の死を遂げるという訃報が伝えられ、関係者や映画ファンを驚かせた。
 (allcinema)

あらすじ:
名優ローレンス・ハーヴェイの娘としてロンドンで生まれたドミノ。恵まれた生活の中で幸せな日々を送っていたが、父親が急死し、再婚相手を探すことだけに躍起になっている母親に反抗するように。15歳でトップモデルとして活躍を始めた彼女は周りの人間と常に衝突。ビバリーヒルズに移り住んだ後も問題行動が絶えず、大学を退学し荒れた日々を送っていた。そんなある日、新聞広告に載っている「賞金稼ぎ募集」という文字に目がとまり-


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『ザ・レイド』(2011) - The Raid -

Posted by momorex on   4  0

The Raid_05s8割方がアクションシーンという壮絶バトル作品。急襲作戦で優勢なはずだったSWATチームが大勢の敵の返り討ちに遭い、またたくまに劣勢になる。彼らはこの恐怖のビルから脱出出来るのか?その方法は銃ではなく最終的には自らが持つ技に頼ることになる。きびきびと、次々に繰り出される拳や蹴りに目が釘付けになること受け合い。

The Raid_01■ザ・レイド - The Raid -■
 2011年/インドネシア・アメリカ/101分
 監督 :ギャレス・エヴァンス
 脚本 :ギャレス・エヴァンス
 製作 :アリオ・サガントロ
 撮影 :マット・フラネリー
 音楽 :マイク・シノダ 他
 出演 :イコ・ウワイス(ラマ)
     ヤヤン・ルヒアン(マッド・ドッグ)
     ジョー・タスリム(ジャカ)
     ドニー・アラムシャー(アンディ)
     レイ・サヘタピー(タマ・リヤディ)
     ピエール・グルノ
     テガール・サトリヤ

解説:
“シラット”と呼ばれる東南アジアの伝統武術を駆使した超絶アクションが、世界中の映画ファンの間で話題騒然となったインドネシア発のノンストップ・バトル・アクション。麻薬王が支配する高層アパートに強制捜査(レイド)に入ったSWAT隊と、各階で待ち受ける無数のギャングとの壮絶な死闘を、多彩かつハードなアクションと容赦のないバイオレンス描写で描き出していく。主演は実際にシラットの使い手でもあるイコ・ウワイス。本作の監督を務める英国の新鋭ギャレス・エヴァンスに見出され、前作「ザ・タイガーキッド ~旅立ちの鉄拳~」で俳優デビューを飾り、2作目となる本作で一躍世界的アクション・スターの仲間入りを果たした。共演もそれぞれ格闘家としての実績を持つヤヤン・ルヒアン、ジョー・タスリム。
 (allcinema)

あらすじ:
インドネシア、ジャカルタのスラム街には麻薬王タマ・リヤディが支配する廃屋寸前の高層アパートがそびえる。警察はリヤディ逮捕のために悪の巣窟となったその建物への強制捜査(Raid)に乗り出す。チームは新人警官ラマを含む20人のSWAT隊員。彼らは各フロアを順次制圧しながらリヤディのいる階を目指して上っていくが、大勢のリヤディ手下が襲ってくる上に退路を断たれてしまい-

インドネシア原題:Serbuan maut


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『300 〈スリーハンドレッド〉』(2007) - 300 -

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300_18s
とうとうこのブログに『300』が 梅雨が明け、うだるような熱帯夜(ちょっと大げさ)の昨夜。たまたま付けたCSでやっていたのを久しぶりに観た。濃い男達の戦いに、暑さをすっかり忘れた夜になった。アクション系の作品の中でも特にその戦闘シーンが好きで、何度も繰り返し観たくなるものがあるんだけれど、この『300』もその一つ。既に語り尽くされているであろうこの作品を、この私めが愛を持って語っていきます。暑苦しいですよー。

300_19■ 300 〈スリーハンドレッド〉- 300 - ■
 2007年/アメリカ/117分
 監督 :ザック・スナイダー
 脚本 :ザック・スナイダー 他
 原作 :フランク・ミラー「300」
 製作 :ジャンニ・ヌナリ 他
 制作総指揮:フランク・ミラー 他
 撮影 :ラリー・フォン
 音楽 :タイラー・ベイツ
 出演 :ジェラルド・バトラー (レオニダス)
     レナ・ヘディ     (ゴルゴ)
     ロドリゴ・サントロ  (クセルクセス)
     デビッド・ウェナム  (ディリオス)
     ドミニク・ウェスト  (セロン)
     マイケル・ファスベンダー(ステリオス)
     ヴィンセント・リーガン(隊長)
     トム・ウィズダム   (アスティノス)
     アンドリュー・ティアナン(エフィアルテス)
     ピーター・メンサー  (ペルシャの使者)

解説:
無謀なる壮絶な戦いに生身の屈強な男たちが立ち向かう迫力の歴史スペクタクル。100万のペルシア大軍をわずか300人のスパルタ軍が迎え撃つという伝説的な史実“テルモピュライの戦い”を基に「シン・シティ」のフランク・ミラーが著わしたグラフィック・ノベルを斬新なビジュアルで映画化。監督は「ドーン・オブ・ザ・デッド」のザック・スナイダー。主演は「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラー。
 (allcinema)

あらすじ:
紀元前480年。驚異の大帝国ペルシアに服従を迫られたスパルタ王レオニダス。しかし彼はペルシアと戦うことを決意。300人の精鋭部隊と共に決戦の場ホット・ゲート(灼熱の門)へと向かう。援軍のアルカディア兵とも合流し陣を張ったレオニダス達だったが、そこへ地響きと共に進軍してきたペルシア軍は100万もの大軍だった-



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『MAY -メイ-』(2002) - May -

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何故か憎めないサイコキラー登場。めがねを外してせっかく美人になったのに、そんなこと続けてたら嫌われるよー、と、このストーカーにハラハラしどうし。女性の連続殺人鬼は珍しいけれど、この作品は殺人鬼ものというよりも、人形だけが友達で少女時代を送ったメイのファンタジー・ホラーといった感じもある。それでも痛い描写が多いので苦手な人は観られないかも。

May_00■MAY -メイ- - May -■ 2002年/アメリカ/94分

 監督 :ラッキー・マッキー
 脚本 :ラッキー・マッキー
 製作 :マリアス・バルチュナス 他
 撮影 :スティーヴ・イェドリン
 音楽 :ジェイ・バーンズ=ラケット
 出演 :アンジェラ・ベティス  (メイ)
     ジェレミー・シスト   (アダム)
     アンナ・ファリス    (ポリー)
     ジェームズ・デュヴァル (ブランク)
     ニコール・ヒルズ    (アンブロシア)
     ケヴィン・ゲイジ    (メイの父親)
     マール・ケネディ    (メイの母親)

解説:
内気な女性が止めどない狂気に目覚めていくスプラッター・ホラー。不器用に生きる孤独なヒロインが愛を求める感情に突き動かされて、狂気の行動へと走るさまを切なくもグロテスクな描写満載で綴る。主演は「17歳のカルテ」「尼僧の恋/マリアの涙」のアンジェラ・ベティス。監督はこれがデビュー作となるラッキー・マッキー。
 (allcinema)

あらすじ:
幼い頃から内気で友達がいなかったメイは、母親からプレゼントされた人形のスージーだけが話し相手だった。大人になり動物病院に努めるようになったメイは、近所で見かけた、大きな手をしている優しげなアダムに恋をする。何度かデートを重ねたが、メイの異常な愛情表現に驚き、距離をおくようになったアダム。同性愛っぽい関係のあった同僚のポリーにも新しい恋人が出来、再び孤独になったメイだったが、「友達が出来ないなら、造ればいい」と思い立ち-



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『地球外生命体捕獲』(2006) - Altered -

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凶暴で醜い「人類の敵」登場!地球外生命体に誘拐され人体実験を受けた過去を持つ男達。そして15年後、捕獲してしまった1匹の地球外生命体。彼らはこの生き物に復讐を果たすのか。捕獲した地球外生命体との緊迫の一夜を描いた、不真面目とも思える邦題のついたこの作品。決してコメディではありません-

Altered_01■地球外生命体捕獲 - Altered -■
2006年/アメリカ/88分
監督:エドゥアルド・サンチェス
脚本:ジェイミー・ナッシュ
製作:グレッグ・ヘイル、ロビン・カウイ
撮影:スティーヴ・イェドリン
出演:アダム・カウフマン(ワイアット)
   ブラッド・ウィリアム・ヘンケ(デューク)
   マイク・C・ウィリアムズ(オーティス)
   ポール・マッカーシー=ボーイントン(コディ)
   キャサリン・マンガン(ホープ)
   ジェームズ・ギャモン(ヘンダーソン保安官)

解説:
低予算ホラー「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」が世界的大ヒットとなったエドゥアルド・サンチェス監督が、8年ぶりにメガフォンをとったSFホラー。
 (allcinema)

あらすじ:
アメリカの片田舎にある森で、男達がある生物を捕獲した。その敏捷で凶暴な生物とは、15年前にまだ少年だったこの男達を誘拐、実験し、彼らの人生を狂わせた地球外生命体だった。彼らはソレを仲間の所に運ぶが、縄を抜けて逃げ出したソレに一人の男が噛み付かれ-



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『ゾンビ大陸 アフリカン』(2010) - The Dead -

Posted by momorex on   6  0

国民のほとんどがゾンビに。
アフリカの地で生き残りが軍人というところに違和感が-


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■ゾンビ大陸 アフリカン - The Dead -■
2010年/イギリス/105分
監督:ハワード・J・フォード、ジョン・フォード
脚本:ハワード・J・フォード、ジョン・フォード
製作総指揮:アミール・S・モアレミ
撮影:ジョン・フォード
音楽:イムラン・アーマド

出演:
ロブ・フリーマン(ブライアン・マーフィー中尉)
プリンス・デヴィッド・オシーア(デンベレ)
デヴィッド・ドントー



解説:
ゾンビ史上初!舞台はアフリカ!
ゾンビのルーツは、アフリカに端を発するブードゥー教に由来する。しかしながら、そのゾンビの聖地なるアフリカを完全舞台にしたゾンビの映画は無かった。かつて、ジョージ・A・ロメロが生み出したゾンビ《死者が生き返り、人を襲い、肉を食らう》その原点回帰ともいえる本作は、群がるゾンビ達からの脱出劇を、大自然が立ちはだかる過酷なアフリカの荒野でオールロケを敢行した異色作!暗黒のネイティブ・ゾンビ達が忍び寄る、アフリカンゾンビ・サファリへようこそ!
 (公式サイト:ゾンビ大陸アフリカン)

あらすじ:
TheDead_05アフリカ大陸にゾンビが発生。その猛威に駐留アメリカ軍は撤退を決定するが、時すでに遅く最後の撤退機さえも墜落。唯一生き残った軍エンジニアのブライアン・マーフィー中尉は、愛する家族の元に帰ることだけを胸に生存をかけて米軍基地を目指す。途中、息子の行方を捜す地元兵士デンベレと出会い、協力してアフリカからの脱出を試みるが-





砂埃舞う灼熱の大地アフリカ。慣れない者が生きていくだけでも大変そうなこの過酷な地に、ウィルスのようにゾンビがどんどん増殖していく。そんな中に一人放り込まれたマーフィー中尉が祖国アメリカを目指す物語。これが『ゾンビ大陸 アフリカン』だ。
ホラーだー、ゾンビだー、とわくわくしながら観始めすぐに出てくる「シエラレオネ」という国名。ここで「んっ」となった自分。なんかイヤーな思いにいきなり襲われる。

「シエラレオネ」
Sierra_Leone初めて聞いたのはディカプリオ主演『ブラッド・ダイヤモンド(2006)』。シエラレオネ共和国の内戦(1991-2000年)を背景に、反政府軍資金のためにダイヤモンド採掘場で強制労働させられる民衆、取れたダイヤモンドの不法取引、この取引にかかわる各国の専門家、最後に身につける各国の富裕層を描いている。
観た当時、一番下層に横たわる民衆のうめき声が聞こえてくるようで、この構図に対する嫌悪感を覚えたものだ。作品内で表現されていたかは忘れたが、ヒストリーチャンネルか何かの特集で見た、ダイヤを盗もうとしたり逃げだそうとしたりした人々の腕を軍人がばっさり切り落とすといった非道な振る舞いが行われていたという事実に戦慄を感じた。
「ブラッド・ダイヤモンド(血のダイヤ)」には、そういった意味も込められている。
     参考:紛争ダイヤモンド


ということで、ゾンビホラーを観るつもりで楽しくソファに座ったというのに、この「シエラレオネ」が舞台になっているということで、いきなりテンションが下がる..。ですので、このレビューはあまり楽しいものにならないかもしれません。

  


TheDead_02瞬く間にゾンビ大陸となってしまったアフリカ。駐留アメリカ軍も撤退を決め、最後の飛行機が飛び立った。しかしエンジンが止まった上、乗せていた民間人がゾンビ化。機はシエラレオネの海へと墜落した。
数名生き残ったが、すぐにゾンビに襲われ、ぎりぎりのところで逃げだし唯一の生き残りとなったエンジニアのブライアン・マーフィー中尉。特技をいかしてポンコツ車を直し米軍基地を目指す。
途中でゾンビに襲われ食べられそうになったところを助けてくれた地元の兵士デンベレと合流。息子を捜して北へ向かう彼と協力してのサバイバルが始まる。

TheDead_09ゾンビは昔ながらのゆっくり歩く系。仕留めるには頭を撃つ、首を切り落とすなどしなくてはならない。死人の形相で走って追いかけてはこないので、ある程度の余裕はあるが、一端つかまるとわらわらと集まってくるゾンビに食われてしまう。食われると死んでゾンビに。
アフリカ大陸は広いが、人々のほとんどがゾンビ化しているため、あらゆる所にゾンビがいる。それらを撃ち、斬りつけ、車でなぎ倒して進んでいく兵士の二人。
ゾンビは無表情に倒れていくが、それを見ている時、例の↑ばっさりを思い出してしまう。
(兵士ではなく)軍にとっての民衆など、ゾンビと一緒で邪魔だと思えば簡単に撃ち殺していたのではないか?
今はゾンビとなっているから仕方ないが、かつても無能で感情などないと民衆をゾンビ扱いしていたのではないか?
これは、単なるゾンビ映画ではなく、かつて起きた、行われた事に対して断罪しているのではないか?

...などと邪念が頭をよぎる。
TheDead_10地元の反政府軍だったと思われる男と、内政干渉のような形で駐留するアメリカ軍の男。この二人が協力して行動していくところも皮肉に思える。しかし、この状況では共闘するしかない。あわせて今、二人が求めていることは、「国」や「軍隊」、「反乱」「敵」などではなく、家族に会いたい、家族の無事を確認したいという共通する事柄だけだ。そして二人はお互いの命を守りながら先を目指していく。
二人が途中で出会う村人を守る兵士達。リーダーはこの村出身ということだったが、↑のばっさりを思うとき、何か製作的に偽善でうさんくさい感じがして、ちょっとやり過ぎでは?と感じる話も盛り込まれる。

TheDead_12そして終盤にはゾンビから奪った衣をまとった、こんな姿にもなるマーフィー中尉。
これはもはや人種、宗教、国、立場などを越えて一つになろうじゃないか、という製作の意図がこの衣から透けて見えるような気がするのだが。
..考えすぎかしら?




-ということで、本作は楽しいゾンビ映画にとどまらず、色々な思惑や訴えを内包している(ように思われる)実は難しいゾンビ映画なのです。続編も決定しており、今度の舞台はインドだとか。こんどの題材はなんなんだろう?
ではまた

 

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『キル・ザ・ギャング』(2011) - Kill the Irishman -

Posted by momorex on   0  0

仲間を重んじ、マフィアにも屈しない一人のアイルランド人。
ケルト民族の誇りを身にまとい、男は最後まで生きた。


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■キル・ザ・ギャング -Kill the Irishman-■
2011年/アメリカ/107分
監督:ジョナサン・ヘンズリー
原作:リック・ポレロ
脚本:ジョナサン・ヘンズリー、ジェレミー・ウォルターズ
製作:ユージーン・ムッソ、アル・コーリー、トミー・リード他
製作総指揮:ジョナサン・ダナ、ピーター・ミラー、リック・ポレロ他
音楽:パトリック・キャシディ
撮影:カール・ウォルター・リンデンローブ

出演:
レイ・スティーヴンソン(ダニー・グリーン)
ヴィンセント・ドノフリオ(ジョン・ナルディ)
ヴァル・キルマー(ジョー・マンディツキー刑事)
クリストファー・ウォーケン(ションドー)
リンダ・カーデリーニ(ジョーン)
ヴィニー・ジョーンズ(キース・リットソン)
トニー・ダロウ
ロバート・ダヴィ
フィオヌラ・フラナガン
ボブ・ガントン    


解説:
実話を基に、1970年代中盤、クリーブランドでマフィアを敵に回したため、何度も命を狙われた男の運命を描いたバイオレンス・アクション。1970年代のムードが濃密。
 (allcinema)

あらすじ:
KillTheIrishman_011960年代、オハイオ州クリーブランド。
中学を出て地元で港湾労働者として働くダニー・グリーン。横暴な組合のやり方に皆を代表し対立していたが、とうとう組合長の座を勝ち取る。力を得たダニーは、地元マフィアともやり取りし汚職を重ね逮捕されるが、それがダニーの新しい人生のスタートだった-




子供の頃から言葉よりも拳が先に出るダニー。親は無く、ぼろぼろの家で祖父母に育てられたが、決してアイルランド人としての誇りは失わなかった。本作は実在したこのダニー・グリーンの生き様を、アイルランドの伝統的な音楽と共に描いている。

KillTheIrishman_07港で船の荷下ろしをする男達。その日の仕事をもらうには組合にきちんと入り、組合長に仕事を割り振ってもらわなくてはならない。「組合」とは今で言う「派遣会社」のようなもので、搾取の中枢でもある。過酷な労働条件の下で生活のために働く男達と、右から左へ大金を動かし懐に収める男達。
汗水垂らして働くのはアイルランドなどの移民達も多く、搾取する側である労働組合は当時のマフィアの大きな収入の一部であった。マフィアとは主にイタリア系マフィアを指す。

長年、搾取され続けてきたダニー・グリーンと仲間たち。彼らは祖父母の代にアメリカに渡ってきた。

アメリカのアイルランド移民
19世紀後半、イギリス植民地支配に苦しんだアイルランド人は、同じ英語圏の国へ移民を行わざるをえなかった。当時、同じくイギリス植民地であったカナダやオーストラリアにおいては、やはり支配層から差別される立場であったため、植民地からの独立を果たしていたアメリカ合衆国にその多くが渡った。そのためアイルランド系アメリカ人は今日でも多い。
しかし当時のアメリカ人からは、アイルランド人移民の貧しい生活や異様と取れる風習、イギリスで被征服民として低くみられていた事、カトリック教徒であった事などにより、忌避感を持たれる。アイルランド人は人種的に見て「白人」に含まれるが、「アメリカ市民」には相応わしくないとされて、以降、偏見の目と差別に苦しめられた。
しかし後にはその社会地位は向上し、大統領となったジョン・F・ケネディ、そしてロナルド・レーガンは、祖先の故地アイルランドへ訪問、暖かく歓迎された。
Quebecstpatrickparade
初期の移民の職業は警察官、消防士、軍人などが多く、アイルランド系の警官、消防士、軍人が活躍する映画が多い。これは移民として比較的後発だったため、命がけの危険な仕事にしかありつけなかった歴史的事情や、血気盛んなアイルランド気質ともマッチしている要因が挙げられる。このことからアイルランド系移民には、それぞれの家代々で警官や消防官を勤める者がいる場合も少なくない。また文化・伝統的側面においても大いに影響があり、警察や消防では慶弔様々な式典においてバグパイプ隊による演奏が行われる。(Wiki)



数世紀にも及ぶイギリスによる侵略と支配を経て、脈々と受け継がれてきた頑固なまでの反骨精神と、本作内でも度々語られる人を簡単には信用しない慎重な態度と考え方。それはアメリカで生まれ育ったダニーにもしっかり宿っている。

KillTheIrishman_19ダニー・グリーン(レイ・スティーヴンソン)
イタリア系マフィアが牛耳る街に生まれ、貧困の中、港湾労働者として仲間と働いてきたが、組合長という名のマフィアに搾取されることが我慢出来なくなる。力尽くでその立場を奪い取り、知恵を使って金儲けし、のし上がっていく。
しかし、マフィアとの汚職を告発され逮捕。取引して釈放されるが金も地位も全てを失ってしまい、ギャングとして一から出直すことを決意。マフィアでもある高利貸しションドーの取り立て屋として一歩を踏み出す。子供の頃からの仲間や、同じアイリッシュの仲間を増やし、徐々に勢力を拡大。アイリッシュ・ギャングとしてその名をなし、イタリアンマフィアと取引はしても、迎合することなく、恐れもしなかった。
ションドーを通してニューヨークのドンに金を借りたことがこじれ、マフィアに命を狙われるようになる。銃撃、爆破等々で8度も襲われるが、全て失敗に終わり、「マフィアが殺せなかった男」として名を残した。

pulloレイ・スティーヴンソンは『パニッシャー: ウォー・ゾーン(2008/主役)』、『マイティ・ソー(2011)』、『G.I.ジョー バック2リベンジ(2013)』などに出演、アクションスターの扱いだが、本作では気骨のある一人のギャングをじっくり演じているのを見ることが出来る。
自分がお気に入りなのはHBO/BBC共同制作のドラマ「ROME[ローマ]」のプッロだ。大男で第13軍団の最強の兵士でありながら、優しい眼差しで人を思いやる。これがレイ・スティーヴンソンの持ち味だ。
北アイルランドリスバーンで生まれ、後にイングランドへ移る。父はイギリス空軍のパイロットで、母はアイルランド人である。1964年生まれ
本作で共演のヴィニー・ジョーンズよりも大きかったから、かなりの高身長のようだ。



KillTheIrishman_23ジョン・ナルディ(ヴィンセント・ドノフリオ)
イタリア系マフィアでありながら、いち早くダニーの能力を見抜き、一緒にビジネスを展開していく。この世界のあり方をダニーに伝授、ダニーの信頼を得ることが出来たが-。

エキセントリックな役が上手なヴィンセント・ドノフリオ。記憶に残るのはやはり『ザ・セル(2000)』のサイコ・キラーだ。ゴーレン刑事(「LAW & ORDER:クリミナル・インテント」)を見たとき、同じ人だとは気づかなかったほど。
2009年の『ニューヨーク、狼たちの野望』でも、本作と同じマフィアを演じている。この作品は3人の男(ギャングのボス、浄化槽の清掃員、聾唖のデリ店員)の人生を交錯させながら描いたオムニバス形式のものだが、決してギャング映画ではなく、コメディ要素があるとも言える犯罪サスペンス。ここでもドノフリオはエキセントリックさを全開させている。



KillTheIrishman_25ジョー・マンディツキー刑事(ヴァル・キルマー)
ダニー・グリーンとは同郷で子供時代には一緒に遊んだこともある。方や犯罪者、方や警官になったが、ダニーの全人生を目撃した人でもある。本作は、この人の語りで始まり終わる。

KillTheIrishman_06ションドー(クリストファー・ウォーケン)
高利貸しをも営むマフィア。金の取り立てにダニーを雇い、ダニーのギャングへの足がかりを作った。ダニーとニューヨークファミリーのドンとの金の貸し借りの間に立ち、トラブルに巻き込まれる。ダニーにきちんと返すよう詰め寄るが、迫力負け。ここからダニーは敵となる。




ションドーとのトラブルから、マフィアとダニー達アイリッシュ・ギャングの抗争が始まり、この1976年の夏だけで、36回もの人為的爆発による殺戮が起こったとされている。そしてこのクリーブランドでの抗争はニューヨークにまで飛び火し、トップを含む大量の暗殺、大量の逮捕劇を巻き起こし、マフィアの力は弱まっていく。

『ゴッド・ファーザー』が好きな映画ファンは多いと思う。
しかし、そのイタリア系マフィアの陰で、その存在を誇るかのように生きたアイリッシュ・ギャングのことも知って欲しい。
犯罪者はしょせん犯罪者であるが、引き起こされる犯罪には民族とその歴史が絡まっているように思えてならない。

ではまた

 
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「TOUCH/タッチ」(2012/TV) - Touch -

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「24 -TWENTY FOUR-」のキーファー・サザーランド主演の海外ドラマ最新作。
少年の示した数字が世界をつなげる、奇跡のヒューマンミステリー。


Touch_00


■TOUCH/タッチ - Touch -■
TVドラマ2012年/アメリカ
製作総指揮:ティム・クリング、キャロル・バービー、キーファー・サザーランド他
出演
キーファー・サザーランド(マーティン・ボーム)
デヴィッド・マズーズ(ジェイコブ・"ジェイク"・ボーム)
ググ・バサ=ロー(クレア・ホプキンス)
ダニー・グローヴァー(アーサー・テラー教授)
ロクサーナ・ブルッソ(シェリ・ストラップリング)

解説:
“少年は知っている。世界がつながる、たったひとつの方法を…。” 
2大海外ドラマを大ヒットさせた、「24 -TWENTY FOUR-」主演のキーファー・サザーランドと「HEROES/ヒーローズ」製作総指揮のティム・クリングがタッグを組み、今年3月から「24 -TWENTY FOUR-」と同じ全米FOXネットワークで放送し、第2シーズンへの継続が早くも決まった最新ドラマ。
サザーランド演じる主人公マーティンは、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件で妻を失った上、幼い息子ジェイクが無言症で、自分や他人と交流できないことに悩むが、ジェイクが落書きのように綴る数字に特別な意味があると気づく。ジェイクは過去・現在・未来と時代を超えた、世界各地の人々のつながりを知覚し、それを数字で表現していたのだ。その数字をヒントに、マーティンは奇跡を信じ、世界中の人々を救おうと奔走する。予測できないスピーディーな展開の中、マーティンとジェイクがつむぐ感動の父子関係に加え、世界をつなぐ“見えない糸”を描いた、壮大なスケールの話題作だ。
  

あらすじ:
Touch_02アメリカ・ニューヨーク。元新聞記者のマーティンは、2001年の同時多発テロ事件で妻・サラを失って以来、職を転々としながら無言症の幼い息子・ジェイクの面倒を見る。生まれてからひと言も話したことがないジェイクは感情を見せず、マーティンにすら触られることを拒む。
だが、あるきっかけからマーティンは、ジェイクには過去から未来の各時代や国境を超えた人々のつながりを知覚する能力があり、それを数字を通して伝えようとしていると考えるように。ソーシャルワーカーのクレアに父親の資格を問われる一方、マーティンは無言症の専門家であるテラーという人物にアドバイスを請いながら、ジェイクが次々と示す“奇跡の数字”を解読し、世界中の人々を救おうと励む。
(WOWOW)




世界100カ国以上で放送されているという、キーファー・サザーランド主演「TOUCH/タッチ」がとうとう日本でもWOWOWで放送を開始した。今年は「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」(2011/TV)や「スパルタカスⅡ」(2012/TV)など楽しめた海外ドラマがあったが、どちらもシーズンが終了して手持ちぶさたになっていたところ。
今年3本目のお楽しみドラマになるかと、しっかり飛びついてみた。
全体的なあらすじは上↑の通りだが、せっかくなので第1話について少しお話を。

第1話:運命のロードマップ Pilot/Tales of the Red Thread
Touch_23ニューヨークに暮らす元新聞記者マーティン・ボーム。9.11のアメリカ同時多発テロ事件で妻サラを亡くし、1人で息子のジェイクを育てている。ジェイクは生まれてからずっと話をしない‘無言症’を患っており、特殊な学校に通わせていた。
そんな息子がまた学校を抜け出し、携帯電話の電波塔に登ったまま降りてこないと職場のマーティンに連絡が入る。もう3回目であり、今回は消防ならず警察官まで出動させてしまい、ソーシャルワーカーに連絡がいくことが決まってしまった。
ソーシャルワーカーが動くということは、息子の面倒を見きれないと判断された場合、ジェイクは施設に入れられ父親と一緒に暮らせなくなるということだ。それだけは阻止したいマーティンだったが、ジェイクはそんな父親の苦悩もよそに、ノートにずっと数字を書き付けている。

妻を亡くし、無言症を患う息子を愛し、懸命に育てている父親マーティン。
仕事を転々とせざるを得ないのも、学校を脱走するなどする息子に手がかかるのが理由だろう。「自閉症」ではないのかな?と思って観ていると、ソーシャルワーカーのクレアにそう言われて「自閉症とは症状が違う」とマーティンは答えていた。それでは無言症とは?

無言症・緘黙症(かんもくしょう)
言語の理解や発語は正常であるのに、ことばによる表現ができず沈黙を続ける状態をいう。この状態が生活のあらゆる場面でみられるものを全緘黙、部分的な生活場面でみられるものを選択性緘黙(場面緘黙)という。後者のほうが多くみられる。
発症は幼稚園から小学校低学年頃で、入園や入学がきっかけになることが多い。選択性緘黙では、幼稚園や学校では話さないのに、家庭ではむしろおしゃべりなことが多く、気づかれないまま経過することがある。成長とともに改善することもあるが、なかには青年期まで持ち越すこともある。


触れられるのを極度に嫌がり、会話が成立せず、数字に強い、という特徴もある自閉症患者を扱った映画作品に
 ・ダスティン・ホフマン主演『レインマン(1988)』
 ・ブルース・ウィリス主演『マーキュリー・ライジング(1998)』


こんなのがありました。レインマンでは数字に固執し、計算が天才的に早いダスティン・ホフマン、マーキュリー・ライジングでは確か本作タッチと同じように男の子が延々と書き続けている数字に意味があった、というような内容だったと記憶。
しかし本作のジェイクは第1話のオープニングで普通に(心の中で)話しているので、やはり自閉症では無いのだろう。このあたりは、いずれはっきりしていくのかな。

そして、悩むマーティン、数字を書き続けるジェイクと平行、もしくは関わりながら、あらゆる国のいろいろな人が絡んでくるのが本作「TOUCH/タッチ」の見所となる。
Touch_16アメリカ、ヒースロー空港で1人の男性が落としてしまった携帯電話。第1話ではこの携帯が主人公となる。
その携帯は、空港内でのたくさんの他の携帯電話の落とし物と一緒にされる。この空港で荷物係として勤めるマーティンがいったんは手に持つが、またその手を離れ、携帯は飛行機の荷物に紛れて海外に旅立つ。
男性は大事な携帯を一心に探し求めるが、携帯はイギリスから東京、そして中東へ。手にした人をそうとは知らずに結びつけながら延々と旅を続ける。

この携帯電話によって結びつけられた人々。
Touch_11 ・持ち主のアメリカ人男性。携帯のデータに大事な物が
 ・イギリスでは携帯電話会社コールセンターに勤める男性が手にする。
  同僚の歌の上手な女性の歌う様子をこの携帯で撮影。
 ・東京で手にしたのはデートクラブの女の子。中のデータが素晴らしかったので感激する。
 ・中東ではパン屋を営む両親のために苦心する男の子が、この携帯を持たされる。

これらが互いに絡み合い、ゴールに向かってストーリーは進んでいくが、実は第1話の内容はこれだけではない。マーティンにとって驚くべき偶然が、ジェイクの書き連ねていた数字によって起きることになる。
オープニングでジェイクは言う。
この世には触れ合う運命の人を互いに結びつけている赤い糸がある。
それは、数学的な確率できまっていて、その数字を見つけるのが自分の仕事。




本作は息子の特殊能力に気がついたマーティンが、息子との距離を縮めるために、息子の手助けになり奔走するという物語だ。第1話を見る限り、少し強引なところがあったにせよ、これだけの中身の濃い話をよく1時間にも満たないものにまとめたな、と感心させられた。
キーファー・サザーランドもすっかり‘ジャック・バウアー’が抜け、息子を愛してやまない一人の父親役として、新たな一歩を踏み出したように思える(えらそー)。あわせて、本作は数字が主役ともいえる作品ではあるが、各所の映像がとても美しい。味気ない数字とこの美しい映像の対比も見所の一つではないかと思われる。
Touch_0000 Touch_000 Touch_09 Touch_08

キーファー・サザーランド(マーティン・ボーム)
Touch_24キーファー・ウィリアム・フレデリック・デンプシー・ジョージ・ルーファス・サザーランド(Kiefer William Frederick Dempsey George Rufus Sutherland, 1966年12月21日 - )はカナダの俳優、プロデューサー。イギリス・ロンドン出身。アメリカ合衆国でも活動。父親は俳優のドナルド・サザーランド。
子役としてテレビなどに出演し1983年、本格的に映画デビュー。『スタンド・バイ・ミー』で一躍有名となるも役に恵まれない時期が続いた。その後、『24 -TWENTY FOUR-』の主人公ジャック・バウアー役で復活し、2006年度エミー賞ドラマ部門で主演男優賞を受賞。
■主な出演作
 ・ニール・サイモンの キャッシュマン Max Dugan Returns (1983年)
 ・世にも不思議なアメージング・ストーリー Amazing Stories (1986年)
 ・スタンド・バイ・ミー Stand by Me (1986年)
 ・ロストボーイ The Lost Boys (1987年)
 ・ヤングガン Young Guns (1988年)
 ・フラットライナーズ Flatliners (1990年)
 ・ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間 Twin Peaks: Fire Walk with Me (1992年)
 ・ア・フュー・グッドメン A Few Good Men (1992年)
 ・三銃士 The Three Musketeers (1993年)
 ・評決のとき A Time to Kill (1996年)
 ・ダークシティ Dark City (1998年)
 ・霊視 After Alice (1999年)
 ・フォーン・ブース Phone Booth (2002年)
 ・テイキング・ライブス Taking Lives (2004年)
 ・ザ・センチネル/陰謀の星条旗 The Sentinel (2006年)
 ・ミラーズ Mirrors (2008年)
 ・モンスターVSエイリアン Monsters vs Aliens (2009年) 声の出演
 ・サーフィン ドッグ Marmaduke (2010年) 声の出演
 ・メランコリア Melancholia (2011年)




第1シーズンは全12話。本国アメリカでは第2シーズンがこの秋に放送予定されるという本作。この第1話のクォリティーを保ってぜひ続けていって欲しい。大変だろーけども。
ではまた

WOWOWの放送スケジュール
 ・二カ国語 毎週金曜よる11:00
 ・字幕版  毎週月曜深夜0:10

全12話で10/5スタートなので最終は12月予定になりますね。
あわせてWOWOWではキーファー祭りということで、「24」シーズン1~8を順次放送中です。
 WOWOW「TOUCH/タッチ」公式サイト
WOWOW  



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『トロール・ハンター』(2010) - Trolljegeren -

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ノルウェーの森に住むと古来より言い伝えられている伝説の妖精トロール。
本作は、この誰もが愛するトロールの撮影に世界で初めて成功した記録映像である。


The Troll Hunter_25


■トロール・ハンター - Trolljegeren -■
2010年/ノルウェー/104分
監督:アンドレ・ウーヴレダル
脚本:アンドレ・ウーヴレダル
製作:ジョン・M・ヤコブセン

出演
オットー・イェスパーセン(ハンス/トロール・ハンター)
グレン・エルランド・トスタード(トマス)
ヨハンナ・モールク(ヨハンナ)
トマス・アルフ・ラーセン(カッレ)
ハンス・モーテン・ハンセン(チャーリー・ホロウェイ)
ショーン・ハリス(フィン・ハウガン)

解説:
ムーミンのモデルであり、『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』、『となりのトトロ』などの大ヒット映画にも登場し、ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズでは定番の敵キャラの座を確立するなど、ファンタジーでは欠かせない存在として知られているトロール
本作は、北欧ノルウェー王国政府が国家機密として民間人に隠し続けられてきたこのトロールの存在を、ある男の内部告発により記録する事に成功した衝撃的な映像である。
  (『トロール・ハンター』公式サイトより)

あらすじ:
The Troll Hunter_08ノルウェーにある町ヴォルダ。
最近この町で大きな問題になりつつある「熊の密猟事件」に密着し、ドキュメンタリーを撮っている3人の学生トマス、ヨハンナ、カッレ。3人は、密猟者を追う地元の熊猟師とともに行動している時、彼らも知らないという不審な男ハンスを見かける。どこか怪しいと感じた3人は、ヴォルダから離れた森へとハンスの後を追う。
夜、真っ暗な森で機材を手にハンスを探してうろついていると、とうのハンスが向こうから走ってきた。
「逃げろー!トロールだーっ!!」


英題: The Troll Hunter



最近何かと話題の北欧作品。
EUR_location_NORプロメテウス -Prometheus』主演のノオミ・ラパスが出演する3部作『ミレニアム -Millennium』はスウェーデン作品。怖いサンタクロースの映画をファンタジーに仕上げた『レア・エクスポーツ -Rare Exports』はフィンランド。
そして残るノルウェーから届けられたのがこの『トロール・ハンター』。
ミレニアムが探偵もの(実際にはサスペンス・ミステリー)、レア・エクスポーツがエキゾチック溢れるホラーなファンタジーだったので、このトロールを扱う本作もてっきりファンタジーと思い込んで観始めた自分(いつもの通り前情報はほとんど未入手)。始まって5秒でびっくり

2008年10月13日
フィルムカメラーテネ社に283分のテープが匿名で届いた
この映像はそれを編集したものである
映像には一切、手を加えていない
専門家のチームが1年以上費やし、映像の信憑性を検証した
その結果、本物と断定した

いきなり、こうですよ。
あれか、昨今流行のモキュメンタリーなのか
うーーー、、これはハズレかもしれないと頭の中の誰かがささやく...。
今思えば、モキュメンタリーホラーの金字塔『ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999)』からこっち、『REC/レック(2007)』『パラノーマル・アクティビティ(2007)』などの話題作の陰に隠れて、B級ホラーの半分はこのタイプなのではないかと言うくらいの乱立騒ぎ。今夏も『スピーク(2011)』で痛い目をみたばかり..。

しかし、この後、それらは杞憂に過ぎないことが分かっていく-

  


The Troll Hunter_23ヴォルダ大学の学生トマス、ヨハンナ、カッレの3人は、最近ニュースを賑わしている「熊の密猟者」についてのドキュメンタリー作品を制作していた。熊ハンターは特別な資格を持ち、ルールに則って一定の時期のみ猟が許されている。しかし最近、次々に至る所で熊の死骸が見つかり、密猟者がやって来ていると話題になっていたのだ。
そのうちハンター達の間で、見かけない男がうろついているとの話が広まり、その男こそが密猟者であるとして追跡が開始されていた。それに随行しインタビューをする3人の学生。
そんな折り、ハンター達が集まる中に見かけぬ怪しい男を発見。その男こそ密猟者ではないかと考えた3人は、男の後を追い始める。何度もフェリーを乗り換え、いくつもの山を越え、森の奥深くへと進んでいく男、ハンス。3人の学生達が、彼はただの密猟者ではないのでは?と思い始めた矢先、それは唐突に現れた。

トロール
God_kväll,_farbror!_Hälsade_pojkenトロールまたはトロル(troll)とは、北欧の国、特にノルウェーの伝承に登場する妖精の一種。
一般的なトロールについてのイメージは、巨大な体躯、かつ怪力で、深い傷を負っても体組織が再生出来、切られた腕を繋ぎ治せる。醜悪な容姿を持ち、あまり知能は高くない。凶暴、もしくは粗暴で大雑把、というものである。
デンマークでは白く長いあごひげの老人として、エブレトフトのトロルは背中にこぶがあり大きな鉤鼻、グドマンストルップのトロルは背が高く、ノルウェーでは女のトロルは美しく長い赤毛をしているとされた。
ノルウェーの人の中では、現在でもこのトロールを信じている人が多い。日常生活でふっと物が無くなった際には「トロールのいたずら」と言われる。また、ほとんどの御土産物屋にトロールの人形が販売されており高い人気をはくしている。

ヘンリック・イプセンの劇詩『ペール・ギュント』に登場するトロールは不死で、自分たちの国を愛する者として描かれている。J・R・R・トールキンの『ホビットの冒険』では、太陽光を浴びると石化するとされた。続編の『指輪物語』では、冥王サウロンによって生み出された凶暴な上位種「オログ=ハイ」が登場。その身を巨大な剣や鎧で武装しており、知能、戦闘能力も向上。また太陽光を浴びても石化しない。サウロン配下の中でも単純な近接戦闘においては無類の強さをみせるも、力の源泉たるサウロンが滅びると、共に滅んだ。J・K・ローリングの『ハリー・ポッター』でも巨漢の一種族として登場し、悪臭を放つとされる。 (Wiki:トロール)



The Troll Hunter_18最初は逃げるのに精一杯だったハンスと学生達。だがハンスに「トロール」だと言われても姿を見なかった3人は信じなかった。
しかし仕留めなくてはいけないと話すハンスに興味を持った3人は、ハンスに随行する許可をもらい、この「トロール・ハンティング」に参加して映像を残すことになる。

ハンス談:
トロールは実在する。政府の努力により表向きはトロールは伝説の中にしか生きていない。通常は政府の手によってテリトリーの中に閉じ込められており、人と接することが無いからだ。テリトリーを出るトロールがいた場合は、この国ただ一人のトロール・ハンターである自分が速やかに追い詰め殺していた。
しかし、最近そのテリトリーを破り、人里近くに出てくるようになったトロール達がいて、牛や羊を襲うようになった。人間も襲われている。そこで、その確かな原因を探るとともに、全体を把握し、大がかりなハンティングを行っている最中なのだ。



3人の学生達はトロールを目撃し、逃げ回り、カメラに納めた後は、ハンスを「ヒーローですね」と讃える。しかし「そんなんじゃない」と言うハンスの目は暗い。「汚れ仕事をしているだけだ」とハンスは言う。

車中のラジオから「地球温暖化により・・・」などのニュースが流れ、ここノルウェーにおいてもトロール達の住むテリトリーが狭まり、住みにくくなって来ていることが分かる。このあたりから物語は、家畜を狙うトロール退治というよりも、だんだんと政府の陰謀、人間の身勝手さ、ハンターの苦悩あたりが、学生のカメラに映り始める。

The Troll Hunter_14手持ちカメラのモキュメンタリー作品の体を取ってはいるが、他作に比べて揺れすぎる事無く、画像も比較的見やすく、トロールの姿もきちんと映り丁寧に作られているため、登場人物の感情がよりリアルに感じられる。学生達も決してふざけることなく、真剣に取り組み作品を制作している、というあたりに好感が持てる。そしてノルウェーただ一人のトロール・ハンター‘ハンス’の仕事ぶりと、その心の内を想像すると、こちらの胸が痛くなってくる..。
本作は、なんとも真面目な作りのモンスター・モキュメンタリーなのだ。

でもまぁ、あんな巨体のトロール、特に最後に出てくる「ヨットナール」は体長60mもあるから、いくらテリトリーに押し込んでいるとしても、吠える声はいくらでも聞こえてくるだろう。これを「トロールはいない。あれはただの伝説」と国民を完全にだましているという設定には、ちょっと無理があるかも、だが。
それでもなお、本作を観ていると、ホントにトロールはいるのかも、、と思えてくるから不思議だ。

では、最後に出演トロールを紹介しておこう。
The Troll Hunter_12 The Troll Hunter_19 The Troll Hunter_24 The Troll Hunter_35
左から
・トッサーラッド(三つ頭)
・リングルフィンチ(橋の下に獲物を蓄えている)
・マウンテンキング(群れで洞窟に住む)
・ヨットナール(体長60mある最大のトロール)


世界各地にある巨人伝説。
昨今ではUMA(未確認動物)にも分類され、目撃例や足跡、妙なビデオなども後を絶たない。
アメリカのビッグフット、先住民(インディアン)に伝わるサスクワッチ、ヒマラヤのイエティ、中国の野人、日本のヒバゴンなどなど。
そういえば、先日映画館で観てきた『プロメテウス』にも巨人が出てきたな。こちらの知能は人よりも高いようだったが...。

ではまた



 

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『ランパート 汚れた刑事』(2011) - Rampart -

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本来は法の番人でありながら、世間から白眼視されることを平気で行なってきたひとりの悪徳刑事がやがて直面する壁を、W・ハレルソンの主演で鮮烈に描いた衝撃の問題作。


Rampart_24


■ランパート 汚れた刑事 - Rampart -■
2011年/アメリカ/108分
監督:オーレン・ムーヴァーマン
脚本:ジェームズ・エルロイ、オーレン・ムーヴァーマン
製作:ローレンス・イングリー、ベン・フォスター他
撮影:ボビー・ブコウスキー
音楽:ディコン・ハインクリフェ

出演
ウディ・ハレルソン  (デヴィッド・ダグラス・ブラウン)
スティーヴ・ブシェミ(ビル)
シガニー・ウィーバー(ジョアン)
ロビン・ライト・ペン(リンダ)
アン・ヘッシュ(キャサリン)
アイス・キューブ(カイル)
ベン・フォスター(車椅子の男)

解説:
舞台は90年代、ロサンゼルスに実在するランパート地区。ベトナム帰還兵で、暴力的な警官が、自らのスキャンダルや家族との確執を抱えながら孤独に戦う様子を描く。実際にこの地区で起きた警官汚職事件を基に作られた本作は、2011年のトロント映画祭でお披露目され、ウディ・ハレルソンの怪演が大きな話題に。インディペンデント・スピリット・アワードやサテライト・アワードで主演男優賞にノミネートされたほか、アフリカン・アメリカン批評家協会賞では最優秀主演男優賞受賞、『ツリー・オブ・ライフ』等に続き作品賞の第4位に輝いた。
監督は、脚本家出身で前作『メッセンジャー(原題)』(日本未公開)が2010年アカデミー賞で、自らの脚本賞ほか2部門にノミネートされたオーレン・ムーヴァーマン。共同脚本には『LA.コンフィデンシャル』や『ブラック・ダリア』の原作者としても知られる巨匠ジェームズ・エルロイ。他にもジャームッシュ組の常連エディター、ジェイ・ラビノウィッツや『ブギーマン』の撮影監督ボビー・ブコウスキーら、超一流のスタッフが集結している。また、監督の手腕に惚れ込み、インディ系作品としては異例の超豪華キャストが勢揃い。ハレルソンを始め、シガニー・ウィーバー、スティーブ・ブシェミほか知名度も演技力も圧倒的なスターたちのアンサンブルを堪能できる。
 (amazon)

あらすじ:
Rampart_181999年、ロサンゼルス。
ロス市警ランパート分署に勤める警官デイブ。ベトナム帰還兵の彼は汚職に手を染め、犯罪者に容赦なく暴力をふるい、命を奪うことも厭わない悪徳警官であった。私生活においては離婚した2人の妻とその娘たちを一つ屋根の下に住まわせ、自分も一緒に暮らしているという奇妙な関係を続けていた。
ある日、パトロール中の彼のパトカーに突然横から車が衝突。激昂したデイブは逃げようとした運転手をとことん殴りつけ、瀕死の重傷を負わせてしまう。たまたま通りがかった人がその一部始終をビデオに収め、この暴力事件はマスコミによって警察署を巻き込んだ大事件へと発展する-





ロサンゼルスはニューヨークに次いで全米2位の人口規模を持ち、アメリカ西海岸を代表する世界都市の一つ。映画の都ハリウッドがある都市であり、非常に華やかなイメージを持つ。
しかしその一方で、犯罪件数はアメリカの都市の中でも上位に位置する。

本作は、このロサンゼルスに実在するランパートという街が舞台。
この街のランパート分署にかつて存在した「汚職と腐敗の顛末:ランパート・スキャンダル」を下敷きに、作家ジェームズ・エルロイと監督オーレン・ムーヴァーマンが脚本を書き上げた作品だ。

Rampart_11主人公はベトナム帰還後、この身も蓋も無いような街で警官になって24年のデイブ・ブラウン。
ロスの警官絶対数が少ないためか、単独でパトロールなどの職務に就く彼は、暴力と汚職にどっぷり浸かっており、その言い訳や言い逃れにも慣れている。退職した警官から手数料と引き替えに闇賭博などの情報をもらい、金を奪って副収入にしていたりもする、汚職の一匹狼だ。
そんな彼が、パトカーに横から追突したあげく逃げ出した運転手を執拗に殴りつける様子がマスコミに流れる。
Rampart_16世間から徹底的に叩かれ、査問会に呼ばれるも解雇はされない。
汚職は末端の警官だけではなく、その上司、上層部まではびこっているのが理由だ。それが分かっているデイブは、ありきたりの説明で尋問に答え、その場を牛耳ろうとさえする。いつものことなのだ。

彼には娘が二人いるが、母親はそれぞれ違う。そしてこの母親同士は姉妹という複雑な関係で、その全員と一つ屋根に暮らしている。ティーンエイジャーの上の娘は反抗期でろくに口もきかないが、デイブは娘達、そして元妻である二人の女性を大事にはしている。
しかし酒やドラッグ、女にだらしがないのは相変わらずだ。


ランパートという街
LosAngelesもともとメキシコ領だったロスには古くからヒスパニック系が存在するが、近年のメキシコなどからの移民の流入により、今では全人口の46.5%がヒスパニックもしくはラテン系である。また全人口のうち41.7%がスペイン語話者であり、英語の42.2%とほぼ同数であるなど、全米一のスペイン語人口を抱える都市としてヒスパニック文化の中心地となっている。
スラム街と化した町もあり、局地的に強盗や窃盗などの犯罪が増加。また人種、民族、宗教などの偏見や差別によって引き起こされる殺人や暴行などの暴力犯罪であるヘイトクライムも数多く起きている。

これら犯罪の多さに対し、警官の数は圧倒的に足りない。
ニューヨーク市警察は住民228人につき1人、シカゴ市警察は住民216人につき1人の割合で警官を配置しているが、ロス市警察は住民426人につき1人の割合であり、常に人員不足に悩まされている。
理由としては、ゴードン・ノースコット事件対応における失態(『チェンジリング (2008)』)や過去に起きた警官の汚職事件、人種差別による暴動(ワッツ暴動やロス暴動)が問題となり「警官は悪だ」とのイメージが定着したうえに、資質向上の為に採用基準を非常に厳格にしたのが要因とされる。 (Wiki:ロサンゼルス市警察)

かつてこのロス、ランパート分署で起きた実在の警官汚職事件。これは「対ギャング特捜チームCRASH UNIT」が起こした暴力、汚職、証拠の捏造などの一連の事件で逮捕者が出ている。この事件をベースにドラマ化したのが
ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ~』(原題:The Shield/2002~2008年)
The Shield_02舞台こそ架空の街ファーミントンであるが、対ギャング特捜ストライク・チームのメンバーを主役に据え、警察組織に囚われず正義と独自の行動理念により悪を討つ痛快なストーリーが続くが、その裏では人種差別、暴力、収賄、汚職、殺人などの闇がうごめき、法と正義、チームの絆の崩壊を描いていく。
あまりの衝撃的な内容に放送を引き受けるテレビ局は無かったが、最終ケーブル局が放送を決定し、最終シーズン(シーズン7)まで放送された。日本ではAXNチャンネルが放送済み。

 






危険と背徳の日々を過ごすデイブ。
Rampart_30「ザ・シールド」ストライク・チームとの違いは、あくまでも単独で動く孤独な警官ということだ。その孤独な様子は映画冒頭のパトロールする車内から始まり、犯罪を犯すとき、家族と一緒の時でさえも、全編を覆っている。
そしてその孤独な表情は、汚職行為がうまくいっている時は涼しげでりりしささえ伺えるが、マスコミに取り上げられ警察内部での追求が激しくなるにつれ、汗をかき、酒、ドラッグと女に頼り、ぼやけて焦点が合わなくなってくる。家族からも見捨てられ、心のより所が崩壊したとき、かつては自分に対して全てを正当化していた自信がゆらぎ、自分自身からさえ逃げる事も出来なくなってしまった哀れなデイブ-。


ウディ・ハレルソン(デイブ・ブラウン)
Rampart_04粗野な怪力男、バイオレンスな拳銃男、変人などキワモノ役が多いイメージのウディ・ハレルソン。
本作では夫であり、愛人であり、父親であり、警官であり、犯罪者である複雑な役どころを見事な表情の演技で演じている。はっきり言って自分は本作で彼を見直した!
ウディ本人の家庭環境も複雑であったようだが、本作での演技はそれら全ての集大成とも言える。

■主な出演作品
 ・ワイルドキャッツ Wildcats (1985年)
 ・ドク・ハリウッド Doc Hollywood (1991年)
 ・幸福の条件 Indecent Proposal (1993年)
 ・ナチュラル・ボーン・キラーズ Natural Born Killers (1994年)
 ・ザ・シンプソンズ The Simpsons (1994年) 声の出演
 ・マネー・トレイン Money Train (1995年)
 ・心の指紋 The Sunchaser (1996年)
 ・ラリー・フリント The People vs. Larry Flynt, (1996年)
 ・ウェルカム・トゥ・サラエボ Welcome to Sarajevo (1997年)
 ・ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ Wag the Dog (1997年)
 ・シン・レッド・ライン The Thin Red Line (1998年)
 ・エドtv Edtv (1998年)
 ・オースティン・パワーズ:デラックス Austin Powers: The Spy Who Shagged Me(1999年) 本人役
 ・N.Y.式ハッピー・セラピー Anger Management (2003年)
 ・ダイヤモンド・イン・パラダイス After the Sunset (2004年)
 ・ビッグホワイト The Big White (2005年)
 ・スタンドアップ North Country (2005年)
 ・スキャナー・ダークリー Scanner Darkly (2006年)
 ・ノーカントリー No Country for Old Men (2007年)
 ・南京 Nanking (2007年)
 ・7つの贈り物 Sevenpounds (2008年)
 ・俺たちダンクシューター Semi-pro (2008年)
 ・ゾンビランド Zombieland (2009年)
 ・2012 2012 (2009年)
 ・ディフェンドー 闇の仕事人 Defendor (2009年) 日本未公開
 ・ステイ・フレンズ Friends with Benefits (2011年)
 ・TRUE DETECTIVE/二人の刑事



脇を固めるキャストたち
Rampart_05 Rampart_22 Rampart_20 Rampart_21 Rampart_25
最近気になる俳優ベン・フォスターが製作に名を連ねているのも注目点

ではまた

Rampart_27 


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